アップデートされたMacBook Air (2019)/MacBook Pro (2019)のエントリーモデルのキーボードも「キーボード修理プログラム」の対象になっています。詳細は以下から。
Appleは現地時間2019年07月08日、MacBook AirおよびProのエントリーモデルをアップデートしましたが、同モデルは旧モデルと同様にバタフライ構造のキーボードが採用されているようで、Appleはリリースと同時にこれらのモデルを「キーボード修理プログラム」の対象に追加しました。
特定の MacBook、MacBook Air、MacBook Pro モデルのごく一部のキーボードに、以下の症状 (の 1 つまたは複数) が現れる場合があることが判明しました。
- 文字が勝手に反復入力される
- 文字が表示されない
- 押したキーがスムーズに跳ね返ってこない、または、キーを押した時の反応が一定しない
Apple や Apple 正規サービスプロバイダでは、対象となる MacBook、MacBook Air、MacBook Pro のキーボードを無償で修理させていただきます。
MacBook、MacBook Air、MacBook Pro キーボード修理プログラム – Apple サポート
キーボード修理プログラムはAppleが2015年に発売したMacBook (Retina)から採用したバタフライ構造のキーボードで、文字が反復して入力されたり、入力されない問題に対し、キーボードを無償交換するプログラムで、発売と同時にリスト入りするのはMacBook Pro (2019)以来2例目です。
キーボード修理プログラムの対象
- MacBook (Retina, 12-inch, Early 2015)
- MacBook (Retina, 12-inch, Early 2016)
- MacBook (Retina, 12-inch, 2017)
- MacBook Air (Retina, 13-inch, 2018)
- MacBook Air (Retina, 13-inch, 2019) New
- MacBook Pro (13-inch, 2016, Two Thunderbolt 3 Ports)
- MacBook Pro (13-inch, 2017, Two Thunderbolt 3 Ports)
- MacBook Pro (13-inch, 2019, Two Thunderbolt 3 ports) New
- MacBook Pro (13-inch, 2016, Four Thunderbolt 3 Ports)
- MacBook Pro (13-inch, 2017, Four Thunderbolt 3 Ports)
- MacBook Pro (15-inch, 2016)
- MacBook Pro (15-inch, 2017)
- MacBook Pro (13-inch, 2018, Four Thunderbolt 3 Ports)
- MacBook Pro (15-inch, 2018)
- MacBook Pro (13-inch, 2019, Four Thunderbolt 3 Ports)
- MacBook Pro (15-inch, 2019)
TF International証券のアナリストMing-Chi Kuoさんが伝えたところによると、Appleは既にこの問題に対処するため、グラスファイバー(ガラス繊維)を用いキー自体を強化した新しいシザー構造のキーボードの開発を終えているようですが、今回のアップデートでは採用されなかったようです。
バタフライ構造キーボードのタイムライン
- 2015年03月
▶従来のシザー構造のキーと比較して4倍の安定性と40%薄く、17%キートップが大きくなった全が新しいバタフライ構造のキーボードを搭載したMacBook Early 2015を発表。 - 2016年01月
▶バタフライ構造を採用したMacBook Early 2015の特定のキーの反応や感覚が他と違う場合があるとして、エアダスターを利用したキーボードの掃除方法を公開。 - 2016年10月
▶第2世代バタフライ構造キーボードやTouch Barを搭載したMacBook Pro Late 2016シリーズを発売。 - 2017年02月
▶MacBook Pro Late 2016ユーザーから特定のキーから他のキーと違う音が聞こえる、またはキーが反応しなくなるといった報告がされる。 - 2017年06月
▶第2世代バタフライ構造のキーボードを採用したMacBook (Retina 12-inch, 2017)と、マイナーアップデートしたMacBook Pro 2017を発売。 - 2017年06月
▶MacBook/MacBook Pro 2017モデルでキートップのシンボル(Commandなど)が変更される。 - 2017年07月
▶MacBook Pro 2016と2017を比較した結果、第2世代バタフライ構造のキーボードがアップデートされていることが確認される(iFixit)。 - 2017年後半
▶MacBook Proキーボードの交換を求めるキャンペーンなどが行われ始める。 - 2018年05月
▶AppleInsiderがシザー構造とバタフライ構造のキーボードを採用したMacBook Proの不具合発生率のデータを公開。 - 2018年06月
▶AppleがMacBook Early 2015およびMacBook Pro 2016モデル以降の一部のキーボードに、文字が入力されない、押したキーのスムーズな跳ね返りや反応がない問題が確認されたとして「MacBook および MacBook Pro キーボード修理プログラム」を開始。 - 2018年07月
▶第3世代バタフライ構造キーボードを採用したMacBook Pro (2018)を発売。 - 2018年11月
▶第3世代バタフライ構造キーボードを採用したMacBook Air (Retina, 13inch, 2018)を発売。 - 2019年01月
▶第3世代バタフライ構造キーボードを採用したMacBook Air (Retina, 13inch, 2018)でもキーの2重入力問題やキー入力の遅れが指摘される。 - 2019年03月
▶AppleのスポークスマンはWSJのインタビューの中で、第3世代バタフライ構造キーボードを採用したMacBook Pro/Air (2018)でもごく一部のユーザーから同様の報告を受けていることを認め謝罪。 - 2019年03月
▶Ruby on RailsのDHHさんが、第3世代バタフライ構造のキーボードの問題はAppleが把握している件数より多いと指摘。 - 2019年04月
▶AppleはMacBookシリーズのキーボード修理について修理工程を見直し、ストアでの対応の場合、翌日までに修理が終わり返却できるようにサービスを展開したもよう。 - 2019年05月
▶元AASPで働いていていたRedditユーザーが、バタフライ構造のキーボードの問題はゴミだけではなく、キー内部にあるラバードームやキーが押されたという電気信号を伝える金属の疲労があると指摘。 - 2019年05月21日
▶Appleが同日に発売したMacBook Pro (2019)までの全てのバタフライ構造のキーボードを「キーボード修理プログラム」に追加。 - 2019年11月13日
▶AppleがMacBook Pro (16-inch, 2019)を発売。バタフライ構造のキーボードを廃止し、新たに再設計された1mmのキーストロークのシザー構造キーボードを採用。 - 2020年03月18日
▶AppleがMacBook Pro (16-inch, 2019)と同じ1mmのキーストロークのシザー構造キーボードを採用したMacBook Air (Retina, 13-inch, 2020)を発売。 - 2020年05月04日
▶AppleがMagic Keyboardを搭載したMacBook Pro (13-inch, 2020)を発売。バタフライ構造のキーボードが終了へ。
- MacBook、MacBook Air、MacBook Pro キーボード修理プログラム – Apple サポート
コメント
新モデルが出る度に、その新モデルが修理プログラムの対象に追加されるの本当に滑稽
もうこれバタフライキーボードが失敗だって行ってるようなものじゃんね
実際本当に打ちにくいけどさ