Appleが2020年末のEOLに向け、Adobe Flashプラグインのサポートを廃止した「Safari Technology Preview 99」をリリースしています。詳細は以下から。
AppleおよびWebKitチームは現地時間2020年01月23日、macOS 10.14 MojaveおよびmacOS 10.15 Catalina向けにデフォルトブラウザであるSafariの次期バージョンで採用が予定されている新機能や不具合修正を行った「Safari Technology Preview v99 (以下、STP v99)」をリリースしましたが、同バージョンではAdobeのFlash Playerが廃止されます。
Jan 22, 2020 by Jon Davis @jonathandavis
Safari Technology Preview Release 99 is now available for download for macOS Catalina and macOS Mojave. If you already have Safari Technology Preview installed, you can update in the Software Update pane of System Preferences on macOS.Legacy Plug-Ins
- Removed support for Adobe Flash
リリースノートより抜粋
SafariとAdobe Flash
今回リリースされたSTP v99では、Appleが「Safari v12」でJavaやMicrosoft SilverlightなどAdobe Flash以外のレガシィなNPAPIプラグインを廃止したとき同様に、Adobe Flashプラグインが完全に廃止されており、Adobe Flash Playerを新規インストールしてもプラグインが復元されることはありません。
Adobeは2017年07月にAppleやFacebook、Google、Microsoft、Mozillaと協力し 2020年末までにAdobe Flash Playerの配布とアップデートを終了(EOL:End-of-life)すると発表していましたが、Flash Playerなどレガシィプラグインのメンテナンスをセキュリティ上の理由から嫌っていたAppleやGoogleは、それ以前(2016年)からレガシィプラグインをデフォルトで無効化し、「HTML5 by Default/HTML5 Web Standard」へ移行しており、
Appleが2018年09月にmacOS 10.14 Mojaveのデフォルトブラウザとしてリリースした「Safari v12」ではAdobe Flash Player以外のレガシィプラグインが廃止され、Flash Playerはデフォルトで無効&実行にはユーザーの許可が必要となっていたため、既に多くのユーザーの方がAdobe Flashを利用していないと思われますが、
Apple WebKitチームのMaciej Stachowiakさんは、メインラインのブラウザでFlashが無くなるにはまだ時間がかかるとコメントしているので、SafariでFlashが廃止されるのは06月のWWDC 2020で発表されるであろう次期Safari v14になるかもしれませんが、ユーザーの方はそれまでに対応する必要があります。
I think they still have time before Flash-less-ness ships in mainline browser releases. But after Adobe officially EOLs Flash, it would be irresponsible to still support it.
— othermaciej (@othermaciej) January 22, 2020
Adobe Flash終了までのタイムライン
- 2016年06月14日
▶ WWDC 2016に合わせて、WebKitチームがSafari v10以降、Adobe FlashやJava, Silverlight, QuickTimeなどのレガシープラグインを段階的に無効/廃止していくと発表。 - 2016年09月20日
▶ macOS 10.12 Sierraと同時にリリースされた「Safari v10」で、Adobe FlashやJava, Silverlight, QuickTimeといったレガシィープラグインがデフォルトで無効に。 - 2016年11月09日
▶ Safari Technology Preview v17でSafari Extensions(.safariextz)でのNPAPIプラグインを廃止。 - 2017年07月25日
▶ AdobeはAppleやFacebook、Google、Microsoft、Mozillaと協力し、Flash Playerの配布およびアップデートを2020年末までに終了すると発表。 - 2018年03月21日
▶ Microsoft SilverlightやJava RuntimeなどAdobe Flash以外のレガシーNPAPIプラグインを非サポートとした「Safari Technology Preview v52」がリリース。 - 2018年09月17日
▶ macOS 10.12 SierraやmacOS 10.13 High Sierra、macOS 10.14 Mojave向けにリリースした「Safari v12」でJavaやMicrosoft SilverlightなどAdobe Flash以外のNPAPIプラグインを廃止 。 - 2019年04月19日
▶ Safariでほとんどのインターネットプラグインのサポートを終了し、インターネットプラグインを必要としない「HTML5 Web Standard」へ移行すると発表。 - 2019年09月03日
▶ macOS 10.13 High SierraおよびmacOS 10.14 Mojave向けの「Safari Technology Preview v79」で5 x 5ピクセル以下の全てのFlahプラグインを完全にブロック。 - 2020年01月23日
▶ macOS 10.14 MojaveおよびmacOS 10.15 Catalina向けの「Safari Technology Preview v99」でAdobe Flashプラグインが完全に廃止。 - 2020年06月27日
▶ 2020年秋にリリースするmacOS 11 Big Surの「Safari v14」でAdobe Flashのサポートを終了すると発表。 - 2020年12月31日
▶ Adobe Flash Playerのサポート(配布およびアップデート)が終了。 - 2021年01月12日以降
▶ Flash PlayerでのFlashコンテンツの実行をブロック。
コメント
酒造メーカー案件がらみの発言で声優が降板させられたと話題になっていたが
そのネットラジオ局が視聴者数の割に未だにFlash使い続けてるんだよなあ……
アプリも6年更新止まっていて、もはや起動してもまともに再生が始まる確率の方が少ない。
もはやクソみたいな海外エロサイトでもお目にかからなくなったFlashを平然と使えるところがさすがジャップ企業だわ。