Apple、将来のmacOSでカーネル拡張(kext)を廃止しSystem Extensions/DriverKitへ移行するのに伴い、macOS 10.15.4 Catalinaでは非推奨のKPIがアプリで使用されるとユーザーに通知すると発表。

macOS 10.15 Catalina and Kernel Extensions macOS 10.15 Catalina
記事内に広告が含まれています。
スポンサーリンク

 Appleは将来のmacOSでカーネル拡張(kext)を廃止しDriverKitへ移行するのに伴い、macOS 10.15.4 Catalinaでは非推奨のKPIがアプリで使用されるとユーザーに通知すると発表しています。詳細は以下から。

DriverKitのロゴ

 Appleは現地時間2020年02月06日、開発者向けにmacOS Catalina 10.15.4 beta Build 19E224g「Xcode 11.4 beta (11N111s)」を公開しましたが、同バージョンでは昨年06月に開催されたWWDC 2019で発表された通り、Kernel programming interfaces (KPIs)を用いたカーネル拡張(.kext)に代わる新しい「System ExtensionとDriverKit」を利用しないアプリケーションに警告が表示されるようになるそうです。

macOS 10.15 Catalina and Kernel Extensions

Kernel programming interfaces (KPIs) will be deprecated as alternatives become available, and future OS releases will no longer load kernel extensions that use deprecated KPIs by default.[…]
Below is a list of deprecated KPIs as of macOS 10.15. In macOS 10.15.4, use of deprecated KPIs triggers a notification to the user that the software includes a deprecated API and asks the user to contact the developer for alternatives.

Deprecated Kernel Extensions and System Extension Alternatives – Support – Apple Developer

KextとSystem Extensions/DriverKit

 Apple Core OSチームのJoe AuricchioさんはWWDC 2019のセッション 702System Extensions and DriverKitの中で、macOS 10.15 Catalinaはカーネル拡張(.kext)をフルサポートする最後のmacOSで、将来のmacOSではkextがロードされず、開発者は代わりにDriverKitを利用してデバイスドライバを開発できると発表し、

System Extensions and DriverKit

macOS CatalinaのSystem ExtensionをAppで使用すると、Kernel Extensionの開発に伴うリスクなしでNetwork Extensionやエンドポイントセキュリティといった追加機能をユーザーのMacに提供できます。DriverKitは、デバイスドライバ開発におけるIOKitを完全に置き換える最新のフレームワークです。System ExtensionおよびDriverKitで構築したドライバはユーザー空間で動作するため、macOSのセキュリティと安定性を危険にさらすことはありません。

System Extension – Apple Developer

これによりセキュリティ面はもちろん、カーネルのクラッシュによりカーネルパニックが発生しmacOSの再起動に至るという問題も無くなるとして笑いを誘っていましたが、macOS 10.15.4 Catalinaではこの前段階として、非推奨となったKPIsを利用したソフトウェアを起動すると、ソフトウェアに非推奨のAPIが含まれているという警告をユーザーに表示するようになるそうです。

kextの不具合によるカーネルパニック

 この表示がどのようなものかは記載されていませんが、通知はユーザーに対しこのソフトウェアには今後利用できなくなる非推奨のAPIが含まれているため、開発者にコンタクトをとるようにとの主旨が表示されるようなので、AppleがmacOS 10.13 High Sierraで導入した32-bitアプリケーションの終了通知と似たようなものだと思われるので、この様な通知が出た場合は将来のmacOSでそのバージョンのソフトウェアが利用できなくなる可能性があります。

In macOS Mojave, this alert appears once every 30 days when launching the app.

おまけ

 ちなみに、OCIコンテナのサポートをテストするために2020年01月に公開されたVMwareのVMware Fusion Tech Preview 20H1ではUSBDriverKitが採用され、kextを利用せずMacのUSBとVMのUSBが接続されるようになっています。

Fusion Tech Preview 20H1

コメント

  1. 匿名 より:

    また色々と動かなくなりそうね。ウンザリ

  2. 匿名 より:

    どんどんユーザーフレンドリーじゃなくなっていくねMac

  3. 匿名 より:

    ユーザーモードドライバでまともに動かなくなるハード山ほど出そうだ
    最近はアップデートで出来なくなる事ばかり増えてるね

  4. 匿名 より:

    nVIDIAがGPUドライバを作れないと匙を投げたDriverKitか

タイトルとURLをコピーしました