AppleがGame Porting Toolkit 2のBeta 3でDirectX RaytracingやAVXオプションを追加しています。詳細は以下から。
Appleは2024年06月に開催したWWDC24の基調講演で、昨年リリースしたゲーム開発者がWindows用ゲームをMacへ移植するのを支援するツールキット「Game Porting Toolkit (GPTK)」を「Game Porting Toolkit 2 (GPTK2)」へアップデートすると発表し、
GPTK2では、パフォーマンスの向上とグラフィックス/コンピューティングの互換性の向上に加え、レイトレーシングとIntel AVX/AVX2命令セットがサポートされていると明記されていましたが、Appleは現地時間2024年09月20日付けで、このGPTK2のBeta 3をリリースしています。
GPTK2 Beta 3
AppleはGPTKに関してリリースノートを公開していないためGPTK2 Beta 3の詳細は不明でしたが、WhiskyのPull Requestsによると、Beta 3では新たにApple M3チップ搭載のMacでDirectX 12トランスレイヤーD3DMetalにおいてレイトレーシング「DirectX Raytracing (DXR)」を有効にできる環境変数“D3DM_SUPPORT_DXR”が追加されたほか、
macOS 15 Sequoia以降のApple Silicon Macで、CPU命令トランスレイヤーがcpuid情報を公開し、AVXを必要条件としているゲームが命令セットの拡張機能を試用する前にシステムがAVXをサポートしていると認識させることができる“ROSETTA_ADVERTISE_AVX”が追加されています。
これらはデフォルトでOFF(0)となっていますが、有効(1)にすることで、これまでのGPTK2では実行できなかったAVXとF16Cが必要な「Ghost Of Tsushima」も起動できるようになったという報告(要F16Cパッチ)もあるので、今後WhiskyやCrossOverにもオプションが実装されると思われます。
- Game Porting Toolkit 2 – Apple Developer
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