Appleが公開したWindowsゲームをApple Silicon Macへ移植するためのツール「Game Porting Toolkit」はDirectX 12を利用したゲームにも対応。

　WindowsゲームをApple Silicon Macへ移植可能にする「Game Porting Toolkit」はDirectX 12を利用したゲームにも対応するそうです。詳細は以下から。

　Appleは現地時間2023年06月05日より開催している世界開発者会議(WWDC23)の基調講演の中で、AirPodsやゲームコントローラーとMac間の遅延を下げるゲームモードを備えた「macOS 14 Sonoma」を発表するとともに、開発者がApple Silicon Macへ他のプラットフォームからゲームタイトルを移植するのを支援する「Game Porting Toolkit」を提供すると発表しましたが、

本日公開されたWWDC23セッション10123“Bring your game to Mac, Part 1: Make a game plan”によると、このGame Porting Toolkit はDirectX 12を利用したゲームにも対応するそうです。

Bring modern, high-end games to Mac and iPad with the powerful features of Metal and Apple silicon. Discover the game porting toolkit and learn how it can help you evaluate your existing Windows game for graphics feature compatibility and performance.

Bring your game to Mac, Part 1: Make a game plan – Apple Developer

　AppleのAiswariyaさんによると、Game Porting Toolkitはゲームに利用されているIntel命令やキーボード、マウス、コントローラー、オーディオ、ネットワーク、ファイルシステムなどのWindows APIを変換できるそうで、例としてDirectX 12を利用したBloober Team SAの「The Medium」をGame Porting Toolkitで変換することでApple Silicon Mac上で実行するデモを公開しており、

既に利用された開発者の方によると、Game Porting Toolkitは互換レイヤーWineに2万以上のパッチを当てたSteamの「Proton」のようなものですが、これによりParallels DesktopやVMwareなどでMac上にWindows仮想マシンを作成しなくても、Windows向けに開発されたAAAゲームタイトルをプレイできる様になる可能性も出てきたので、興味のある方はセッション10123をチェックしてみてください。

追記

　AppleのGame Porting Toolkitを利用しDirectX 12対応のWindowsゲームをMacで実行できるようにするWineラッパー「Whisky」が新たに公開(GPTに対応)さています。

• Bring your game to Mac, Part 1: Make a game plan – Apple Developer