AppleがM1 Pro/Maxチップと最大リフレッシュレート120HzのProMotion対応ディスプレイを搭載し、HDMI、SDXCカードリーダー、MagSafe充電ポートを復活させたMacBook Pro (14-/16-インチ)を発表しています。詳細は以下から。
Appleは現地時間2021年10月18日、オンラインで開催したスペシャルイベント「Unleashed. (パワー全開。)」の中で、昨年11月に発表したApple Silicon「Apple M1チップ」と同じ5nmプロセスでハイエンドMac向けに作成されたApple Silicon「M1 Max/M1 Pro」を発表するとともに、
そのApple M1 Pro/Maxチップと最大リフレッシュレート120HzのProMotionテクノロジーに対応した新しいLiquid Retina XDRディスプレイを搭載し、パワーから映像出力、I/O拡張まで全てThunderbolt 3ポートでまかなえるとして発表されたMacBook Pro (2016)以降のMacBook Pro/Airとは異なり、
3つのThunderbolt 4ポートに加えMagSafe 3充電ポートやHDMI、SDXCカードリーダーを復活させた「MacBook Pro (14/16インチ, 2021)」モデルを日本時間10月26日より発売すると発表しました。
MacBook Pro (14/16インチ, 2021)のスペック
プロセッサ
元IntelやIBMのR&Dセンターでマネージャーを努め、現在はApple Siliconを含めたハードウェアSVPのJohny Sroujiさんによると、プロユーザー向けのMacBook Pro (14/16インチ, 2021)のために開発した「Apple M1 Pro/Max」チップは、昨年発表したM1チップより最大70%高速な10コアCPUと最大2倍高速な16コアGPUを搭載。
比較
Apple M1 Max |
Apple M1 Pro |
Apple M1 |
|
---|---|---|---|
ロゴ | |||
CPU | 最大10-Core 最大8つの高性能コアと2つの高効率コア |
8-Core 4つの高性能コアと4つの高効率コア |
|
GPU | 最大32-Core | 最大16-Core | 最大8-Core |
メモリ | 最大64GB | 最大32GB | 最大16GB |
メモリ帯域 | 400GB/s | 200GB/s | 66GB/s |
Neural Engine | 16-Core | ||
トランジスタ数 | 570億 | 337億 | 160億 |
外部ディスプレイ | 最大4枚 | 最大2枚 | 最大1枚 |
I/O | Thunderbolt 4 | Thunderbolt/USB 4 |
キーボード
MacBook Pro (14/16インチ, 2021)の詳細の中でプロセッサの次に紹介されたのが今年05月に発表された新しい「Magic Keyboard」をベースに再開発されたキーボードで、新しいキーボードは指紋センサーであるTouch IDはそのままに、Touch BarをMagic Keyboardと同じフルハイトの物理的な12個のFnキーに変更。
MacBook Pro (Late 2016)モデルからProモデルに採用されてきたタッチ操作が可能なOLEDディスプレイ「Touch Bar」は廃止され、Fnキーはプロユーザーが好むメカニカルキーボードに戻され、矢印キーも4つの矢印キー(逆T字型配列)で環境光センサーをサポートしたバックライトを内蔵し、キーボードは2重に酸化皮膜処理されたブラック仕上げ。
I/Oポート
また、I/Oポート類もThunderbolt 3ポートのみとなってしまっていたMacBook Pro (Late 2016)以降のMacBook Proとは異なり、向かって右側には最大4K@60Hz出力が可能なHDMIポートとThunderbolt 4、そしてSDXCカードリーダーを搭載。
次いで左側にはヘッドホンジャックにThunderbolt 4ポートが2つ、そして充電ケーブルに足が引っかかりMacBookが机の上から落ちそうになるのを防いでくれるマグネット接続の充電ポート「MagSafe」が新たに高速充電に対応し「MagSafe 3」として復活しています。
ちなみに、このMagSafe 3は「USB-C – MagSafe 3ケーブル」で提供され、AppleのUSB-C充電器に接続する形で、旧MagSafe 2のようにケーブルと充電器が一体化されておらず、これまで通りThunderbolt(USB-C)ポートからPower Deliveryでの充電にも対応するそうです。
外部ディスプレイ
Apple M1チップ搭載のMacで1つの問題となっていた外部ディスプレイの接続枚数は、Apple M1 Pro/Maxチップで大きく改善しており、M1 Proチップ搭載のMacBook Pro (14/16インチ, 2021)では6K解像度/リフレッシュレート60Hz表示のApple Pro Display XDRを2台、
M1 Maxチップ搭載のMacBook Pro (14/16インチ, 2021)では最大3台のApple Pro Display XDRと+1台の4K@60Hzディスプレイの合計4ディスプレイを接続することが可能になっています。
MacBook ProのProMotionディスプレイ
また、MacBook Pro (14/16インチ, 2021)のBuild-Inディスプレイは横幅/縦幅ともに3.5mmまで縮小され、1080p対応のFaceTime HDカメラ周りはFace IDのようなノッチ構造を採用。
また、FaceTime HDカメラを囲むようにディスプレイを配置することで、FaceTime HDカメラの下をmacOSのメニューバー領域としてコンテンツを表示できるスペースを増やしており、
MacBook Pro (16インチ, 2021)モデルは前Intel MacBook Pro (16インチ, 2019)とほぼ同じ筐体サイズながら、対角16.2インチで解像度3,456 x 2,234ピクセル(254ppi)、14インチモデルは対角14.2インチで解像度3,024 x 1,964ピクセル(254ppi)のLiquid Retina XDRディスプレイを採用。
そして、このディスプレイはProMotionテクノロジーにより最大120Hzの可変フレッシュレートで動作し、ユーザーは場合により47.95Hz、48.00Hz、50.00Hz、59.94Hz、60.00Hzの固定リフレッシュレートを選択することが可能になっています。
FaceTimeカメラ/スピーカー
また、FaceTimeカメラはApple M1チップ搭載のiMacと同じ1080p FaceTime HDカメラを採用し、解像度が旧モデルの2倍の1080pでf値が2.0。
スピーカーは6スピーカーサウンドシステムで空間オーディオにも対応し、マイクは高い信号対雑音比と指向性ビームフォーミングを持つ3マイクアレイを搭載。
メモリとSSD
メモリは上位モデルのApple M1 Maxチップで最大64GBのUnified Memoryを搭載しているためGPUパフォーマンスが大幅に引き上げられ、SSDは前世代と比較して2倍以上の7.4GB/sに。
バッテリー駆動時間
バッテリー駆動時間はApple Siliconを採用したことで、14インチモデルが前モデルより7時間長い17時間のビデオ再生に、16インチモデルが前モデルより10時間長い21時間のビデオ再生に対応し、
MacBookとしては初めて高速充電に対応し、iPhoneシリーズの高速充電と同じく30分の充電でバッテリー充電率の50%まで充電することが可能。
価格
価格はMacBook Pro (14インチ, 2021)のApple M1 Proチップ 8コアCPU/16コアGPU搭載のベースモデルが税込み239,800円、M1 Proチップ 10コアCPU/16コアGPU搭載の上位モデルが299,800円、MacBook Pro (16インチ, 2021)モデルがストレージ容量により299,800円と321,800円のベースモデルがあり、最上位モデルとなるApple M1 Max 10コアCPU/32コアGPUモデルは419,800円となっているので、購入を検討されている方は比較してみてください。
コメント
ほぼ1ドル120円換算じゃん…頼むから円高になってくれ…。
1ドル80円前後だった頃は本当に買いやすかったのに…。