Apple、macOS High SierraやMojave向けにレガシィな機能拡張を廃止し、タブの検索やUSBセキュリティキーをサポートした「Safari v13」をリリース。

　AppleがmacOS 10.13 High Sierra/macOS 10.14 Mojave向けにタブの検索やUSBセキュリティキーをサポートした「Safari v13」をリリースしています。詳細は以下から。

　Appleは2019年10月に次期macOS 10.15 Catalinaのリリースを予定していますが、それに先駆け本日20日、macOS 10.15 Catalinaのデフォルトブラウザとなる「Safari v13」をmacOS 10.13 High SierraおよびmacOS 10.14 Mojave向けに正式にリリースしたと発表しています。

Safari 13.0
Safari 13アップデートには、以下の機能改善、およびプライバシー、セキュリティ、互換性の強化が含まれ、すべてのユーザに推奨されます。

• スタートページがアップデートされ、お気に入り、よく閲覧するWebサイト、および最後に閲覧したWebサイトが表示されます
• Webサイトへのサインインで安全性の低いパスワードが入力されたときに警告を表示し、強力なパスワードへのアップグレードを支援
• タブのオーディオボタンからピクチャインピクチャを有効にする機能を追加
• Webサイトのアドレスをスマート検索フィールドに入力したときに、検索結果のリストからすでに開いているタブに直接ジャンプすることが可能になります
• USBセキュリティキーを使用して認証を行うWebサイトに対応

リリースノートより

新しいスタートページ

　Safari v13ではスタートページのデザインがアップデートされ、お気に入りやよく閲覧するサイトのファビコンの調整、加えて最後に閲覧したWebサイトが表示されるようになっており、表示するWebサイト数が多い場合は表示数を減らすこともできるようになりました。

パスワード支援

　AppleはSafari v12で複数のWebサイトでパスワードを使い回すと警告を出す機能を追加し、独自のパスワードジェネレータも搭載していますが、Safari v13ではそのパスワードジェネレータを利用せず、ユーザーが安全性の低いパスワードを入力するとパスワードを変更するように促してきます。

このパスワードは簡単に推測される可能性があるため、強力なパスワードに変更してください。Safariで強力なパスワードを自動的に作成できます。“hoge.com”のパスワードを変更しますか?

タブからのPinP

　Appleは2年前にリリースしたSafari v10でHTML5動画をフローティングウィンドウにして表示できるピクチャー・イン・ピクチャー(以下、PinP)機能を導入しましたが、Safari v13ではこの機能が強化され、バックグラウンド再生されている動画のタブを開かずにPinPへ移行することができるようになっています。

タブの検索＆移動

　Safariのツールバーには検索やURLを表示するスマート検索フィールドがありますが、Safari v13のスマート検索フィールドでは表示しているタブを、このスマート検索フィールドから検索し切り替える「タブに切り替え(Switch to Tab)」機能が採用されています。

USBセキュリティキー

　また、WWDC 2019で発表された通り、Safari v13ではFIDO2準拠のセキュリティキーがサポートされ、GoogleやFacebook, Twitter, GitHub, Dropbox, Dashlanなどのログインの2ファクタ認証にYubikeyやFeitian KeyなどのUSBセキュリティーキーが利用できます。

レガシィ機能拡張

　Appleは2016年より.safariextz形式の機能拡張を非推奨として、アプリに同梱してMac App Store経由で配布するよう開発者に通知していましたが、Safari v13ではその.safariextz形式の機能拡張が廃止されました。

　Appleは今年09月にSafari Extensions Galleryの運用を終了したため、.safariextz形式の機能拡張はダウンロードできず、既に保存していたとしてもユーザーによる独自ビルドも禁止されているため、開発元にアップデートを要求するしかない状態なので、どうしても必要なSafari機能拡張がある方は開発元に連絡を取るか、ChromeやFirefoxの機能拡張を探してみてください。(cf.1Password)