非Thunderbolt 3のMacでもAMD/NVIDIA eGPUを有効にできるスクリプト「PurgeWrangler」がv5.0へアップデートしています。詳細は以下から。
Appleは2018年03月にリリースした「macOS 10.13.4 High Sierra」で正式にeGPUをサポートしましたが、これはThunderbolt 3搭載のMacBook ProやiMacのみで、Beta版まで利用できていたThunderbolt(以下、TB)やTB2のMacでは利用できなくなりました。
これに対し、eGPUコミュニティのMayank KumarさんがTBやTB2搭載のMacでもeGPUを利用可能にするスクリプト「Purge Wrangler」を公開し、現在はMac Pro (2013)やMac miniなどでもeGPUを利用できるようになっていますが、このPurge Wranglerがv5.0へアップデートしTi82コントローラをサポートしたそうです。
AppleのeGPU仕様
- Thunderbolt 3が搭載されたMacのみサポート。
- AMD GPUのみをサポートし、NVIDIA GPUは利用不可能。
- Ti82チップを搭載したThunderbolt 3エンクロージャーは非サポート。
Purge Wranglerで可能になること
- Thunderbolt 1 & 2搭載のMacでもeGPUが利用可能。
- AMDに加え、NVIDIA eGPUをサポート。
- 古いAMD eGPUをサポート。
- Ti82チップを搭載したThunderbolt 3エンクロージャーをサポート。
Ti82
Texas Instrument TPS65982(Ti82)は旧Razer CoreやAKiTiO Thunder3に利用されていたThunderbolt 3コントローラで、AppleはIOThunderboltFamilyドライバでこのコントローラに制限をかけ、Thunderbolt 3を搭載したMacBook Pro 2016などでもこれらのTB 3エンクロージャーが利用できないことが確認されていましたが、
Purge Wrangler v5ではこのTi82コントローラの制限を解除できるオプションがtb3-enablerから移植されたそうです。両社は既にMacに対応したRazer Core V2やX、AKiTiO Nodeシリーズを発売していますが、古いTB 3エンクロージャーを再利用したい方は試してみて下さい。
おまけ
また、Purge Wranglerを有効にしたままmacOSにセキュリティ・アップデートを適用したり、High SierraからMojaveへアップグーレドすると、設定がリセットされてしまいますが、Purge Wrangler v5では設定がリセットされた後に以下のような通知を表示してくれる機能が追加されているそうです。
Notifications
Every macOS update rewrites kernel extensions (including security updates). This means that all patches installed using purge-wrangler.sh are reset. With V5.0.0 or later, the system will notify you if this has happened, and allow you to re-patch immediately.mayankk2308/purge-wrangler: Easy AMD & NVIDIA eGPUs for all Thunderbolt Macs. – GitHub
コメント
ちなみに、MojaveだとNvidiaのドライバが出てないから、eGPUは現時点では利用できませんよ。Purge WranglerとしてはOS問わずNvidia対応で合ってるけどね。