現在のところMacBook Pro 2018のCore i9モデルはスロットリングによりFinal Cut Proでも2017モデルの方が良いパフォーマンスを出す場合があるもよう。

Final Cut Pro Xのアイコン MacBook Pro
記事内に広告が含まれています。
スポンサーリンク

 MacBook Pro 2018のCore i9モデルはサーマル・スロットリングによりFinal Cut Proでも2017のCTOモデルの方が良いパフォーマンスを出す場合があるもようです。詳細は以下から。

Intel Core i7のロゴ。

 Appleが2018年07月11日より発売を開始したMacBook Pro 2018の15インチモデルはベースクロックが2.9GHz、Trubo Boost利用時の最大クロック数が4.8GHzの「Intel Core i9-8950HK」を選択できますが、同モデルはAdobe Premiereで長い間レンダリングを行うとサーマル・スロットリングにより、パフォーマンス(クロック数)が低下するという問題が指摘されており、

MacBook Pro 15インチ 2017モデル 2018モデル
ベースモデル Intel Core i7-7700HQ
(4-Core/2.8GHz/TB3.8GHz)
Intel Core i7-8750H
(6-Core/2.2GHz/TB4.1GHz)
ハイエンドモデル Intel Core i7-7820HQ
(4-Core/2.9GHz/TB3.9GHz)
Intel Core i7-8850H
(6-Core/2.6GHz/TB4.3GHz)
CTOモデル Intel Core i7-7920HQ
(4-Core/3.1GHz/TB4.1GHz)
Intel Core i9-8950HK
(6-Core/2.9GHz/TB4.8GHz)

これはAdobe PremiereがmacOSに最適されていないためではないかという推測が出ていますが、同様のテストをAppleのFinal Cut Pro X(以下、FCP)を利用して行ったZolloTechのAaron Zolloさんによると、同様の現象はFCPでも起こるようです。

ベンチマーク

 Aaron ZolloさんはCPUを「Intel Core i7-7920HQ」をアップグレードしたMacBook Pro 2017 15インチのCTOモデルを所有しており、新たにCPUを「Core i9-8950HK」へRAMを「32GB DDR4」へアップグレードした2018 15インチモデルを購入したそうですが、この2つのモデルのベンチマークを比較するとGeekbenchやCINEBENCH R15などは2018モデルのスコアの方が高いものの、

MacBook Pro 2017 15インチ 2018 15インチ
CPU Intel Core i7-7920HQ
(4-Core/3.1GHz/TB4.1GHz)
Intel Core i9-8950HK
(6-Core/2.9GHz/TB4.8GHz)
RAM 16GB RAM
2,133MHz LPDDR3
32GB RAM
2,400MHz DDR4
RAM Radeon Pro 560
4GB GDDR5
Radeon Pro 560X
4GB GDDR5
SSD 1TB SSD
ベンチマーク
Geekbench
Single-/Multi-Core
4884/16424 5633/23981
CINEBENCH R15
OpenCL/CPU
89.34fps/748cp 102.30fps/924cp
FCPでの書き出し 13:50 15:17

FCPを利用して10分の4K動画を書き出しすると、MacBook Pro 2017モデルはTouch Bar付近の温度が最大38度程度でCPUのクロック数は常に3.0GHz以上で推移するものの、2018モデルはTouch Bar付近の温度が43.4度まで上昇しCPUのクロック数が2.8~3.0GHz程度で推移するそうで、最終的に2017モデルの方が約1分27秒速く書き出しを終了したそうです。

MacBook Pro 2017と2018のベンチマーク

 YouTubeのコメント欄ではMacBook Pro 2016と2017モデルやiMac Proの時もFCPが最適化されていなくて同じような問題が起こっていたというコメントや、サーマル・スロットリングを防ぐためMacBook Proを離し&冷やしながらベンチマークをして欲しいという意見が出ていますが、

現状ではMacBook Pro 2018のCore i9モデルはベンチマークスコアはいいものの、最適化されていないアプリで長期利用するとサーマルスロットリングが働きパフォーマンスが低下するという現象があるようで、Zolloさんは今後FCPが最適化されれば同じテストをしてみるとコメントしているので、そのうちこの問題が改善されるかもしれません。

おまけ

 ちなみに、AppleはFinal Cut Pro Xを利用したMacBook Pro 2017と2018の性能比較について、4Kストリーム数の比較値を出しています。

32GBのRAMと4TBのSSDを装備した2.9GHz 6コアIntel Core i9搭載15インチMacBook Pro試作モデル、16GBのRAMと2TBのSSDを装備した3.1GHzクアッドコアIntel Core i7搭載15インチMacBook Pro量産モデルを使用し、2018年6月にAppleが実施したテスト結果によります。4,096×2,160解像度、毎秒23.98フレームのApple ProRes RAWビデオのストリーム9本を含む50秒のマルチカムプロジェクトを使用し、Final Cut Pro 10.4.3でテストを実施。Final Cut Proのアングルビューアでのマルチカム再生は、16アングルを表示するように設定。パフォーマンステストは特定のコンピュータシステムを使って実施したもので、MacBook Proのおおよその性能を示しています。

MacBook Pro – Apple(日本)

追記2

 Primate Labsが行ったストレステストの結果によると、MacBook Pro 2018のサーマルスロットリングはCPUとGPUを利用したタスクやアプリで顕著に現れ、それ以外のCPUのみを利用したテストでは最適なパフォーマンスを示していたそうです。

コメント

  1. 匿名 より:

    13、15インチでもベースモデルを買ったほうがよさそう
    i9は地雷なのかな

  2. 匿名 より:

    高い金出して旧機種より遅くなるとかなんの冗談!?

タイトルとURLをコピーしました