Apple M5 (10コアGPU)のBlender 3DレンダリングベンチマークはM1 Ultra (64コアGPU)を上回り、M3 Pro (18コアGPU)に並ぶスコアに。

ベンチマーク
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 Apple M5 (10コアGPU)のBlender 3DレンダリングベンチマークはM1 Ultra (64コアGPU)を上回り、M3 Pro (18コアGPU)に並ぶスコアになっています。詳細は以下から。

Blender Benchmark

 Appleが現地時間2025年10月23日より販売を開始した「MacBook Pro (14インチ, 2025)」は、AIパフォーマンスにさらなる進化をもたらすための次世代GPUを搭載した「Apple M5」チップが搭載されており、このGPUはAIだけでなく、GPUワークロードを利用する写真や動画編集、3Dレンダリング、ゲームなどにも影響することが発表されていますが、

MacBook Pro (14インチ, M5)

M5の新しいGPUにより、14インチMacBook ProはM4モデルと比較してプロ向けアプリで最大1.6倍高速なグラフィックスパフォーマンスを発揮し、ゲームでは最大1.6倍高いフレームレートを可能にします。

  • Blenderでの3Dレンダリングが、M1搭載13インチMacBook Proと比較して最大6.8倍高速、M4搭載14インチMacBook Proと比較して最大1.7倍高速。
  • ゲームでのフレームレートが、M1搭載13インチMacBook Proと比較して最大3.2倍高速3、M4搭載14インチMacBook Proと比較して最大1.6倍高速。

Apple、MacのAIに次なる進化をもたらす、M5チップを搭載した新しい14インチMacBook Proを発表 – Apple

そのうちの1つで、2020年に発売されたApple M1チップのMacBook Proと比較して最大6.8倍、昨年発売されたApple M4チップのMacBook Pro比較しも最大1.7倍のパフォーマンス向上が見込まれるというBlenderの3Dレンダリングベンチマークを試してみました。

Apple M5 Blender 3Dレンダリング・ベンチマーク

Blenderベンチマークのスコアはmonster, junkshop, classroomシーンのサンプリング(Samples per minute)合計となっています。

M5チップのBlenderベンチマーク

 実際にApple M5チップ搭載のMacBook Pro (14インチ, M5)でBlenderベンチマークを行ってみたところ、既にBlender Open Dataに投稿されていた通り、monsterが857.95, junkshopが437.15, classroomが485.96の合計1781.06 Samples/minで、2022年に発表されたMac Studio (2022)の上位モデルに搭載されたApple M1 Ultraチップの64コアGPUモデルを上回るスコアとなっており、

Apple M1 Ultraチップ

Mac Studio (2022)に搭載されたApple M1 Ultraチップ

2023年発売のMacBook Pro (14/16インチ, Nov 2023)に搭載されているM3 Proの18コアGPUモデルに次ぐ3Dレンダリング性能で、Apple M4チップ(10コアGPU)と比較して約1.63倍となっているので、Appleが主張する最大1.7倍の3Dレンダリング性能は正しいようです。

Apple M5チップのBlenderベンチマーク

クリックで拡大:Apple SiliconチップのBlenderベンチマーク

 AppleはIntelから独自のApple Siliconへ移行すると発表した2020年から、Blenderなどのオープンソースプロジェクトの開発に支援を行っており、2021年03月にリリースされたBlender v3.1では、AppleのエンジニアリングチームによりCyclesのバックエンドバックエンドにMetalが導入され、

BlenderがMetal GPUバックエンドをサポート

BlenderがMetal GPUバックエンドをサポート

2023年11月にリリースされたBlender v4.0では、Apple M3チップファミリーに初めて搭載される次世代GPUと光の特性をモデル化しリアルで物理的に正確な3Dレンダリングを実現する「ハードウェア(HW)アクセラレーテッド・レイトレーシング(RT)」をサポートし、3DレンダリングスコアがM2と比較して約2.59倍と大幅に向上しましたが、

Apple M3 MaxとApple M2 Maxチップを搭載したMacBook ProとBlender 4 (beta)を利用したレンダリング

Explore GPU advancements in M3 and A17 Proより

M5チップは第3世代のレイトレーシング・エンジンと強化されたシェーダコアにより、1世代前のM4チップからのアップデートでもM2からM3チップに次ぐスコアアップで、M1からM5チップへのアップデートでは約6.6倍、M2からM5は約5倍、M3からでも約1.9倍の3Dレンダリングパフォーマンスを得られることになるので、

Apple Silicon スコア
(Samples per minute)
前世代比(倍)
M5 (10コアGPU) 1751.57 x1.63
M4 (10コアGPU) 1076.95 x1.18
M3 (10コアGPU) 915.59 x2.59
M2 (10コアGPU) 354.12 x1.33
M1 (8コアGPU) 265.8

M1/M2チップ搭載のMacを3Dグラフィックス用タスクでお使いの方はM5や今後発売されるM5 Pro,Maxチップ搭載のMacへの買い替えを検討してもいいかもしれません。

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