Microsoft、ファイルオンデマンド機能がデフォルトとなるmacOS 12.3 Montereyでも全てのファイルをローカルにダウンロードすることを可能にした「OneDrive for Mac v22.033」のロールアウトを開始。

Microsoft for Mac
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 MicrosoftがmacOS 12.3でSpotlightやTime Machine用のインデックス作成とファイルオンデマンド機能の上級設定をサポートした「OneDrive for Mac v22.033」のロールアウトを開始しています。詳細は以下から。

Microsoft OneDrive

 Microsoft OneDriveチームのAnkita Kirtiさんは現地時間2022年02月24日、現在Appleが開発者向けに公開しているmacOS 12.3 Montereyで、これまでOneDriveのファイルオンデマンド用に利用していたカーネル拡張が、AppleのFile Provider(FP)フレームワークに置き換わるのに伴い発生していた問題の一部に対処した「OneDrive for Mac v22.033」のロールアウトを開始したと発表しています。

Microsoft OneDrive for Mac v22.033

OneDrive for Mac v22.033はスタンドアロン版で既にロールアウトが開始されていますが、Mac App Store版はまだのようです。

OneDrive v22.033での変更点

独自アイコンの廃止とインデックス作成のサポート

 Kirtiさんによると、旧バージョンのOneDriveでは、Microsoftが独自にFinderに表示していたOneDrive上にありアクセスするにはインターネット環境が必要なファイル/ローカルに保存されたファイルとAppleのFPフレームワークによるアイコンが2つとも表示され、ユーザーの混乱を招いているという問題が報告されていましたが、

Apple File Providerのバグ

新しいOneDrive v22.033では、OneDriveクラウド上/ローカルで利用可能なファイルに表示されていた競合するアイコンが廃止され、加えて「このデバイス上で常に保持する (Always Keep on This Device)」に指定したファイルのSpotlightやTime Machineなどのインデックス作成がサポートされ、ユーザーは特別な操作なしに、macOS 12.1以前と同様の機能が得られるようになっているそうです。

この変更はOneDriveが外部ドライブを同期していない場合に限り、外部ドライブを利用した場合のエクスペリエンスは現在Appleと協力して対応にあたっているため、今後のアップデートでの提供となるそうです。

全てのOneDriveファイルのダウンロード

 Microsoftは2018年以降、OneDrive for Macで、クラウド上に保存してあるファイルをローカルストレージと同期する際に全てのファイルをダウンロードせず、ユーザーが必要な場合/ファイルが編集されたさいに同期を行い、ローカルストレージの使用量を削減できるファイルオンデマンド (Files On-Demand)」機能を提供していますが、

AppleのFPフレームワークの使用が強制となったmacOS 12.3以降では、ファイルオンデマンド機能がデフォルトで有効となり、旧OneDriveではファイルを常にダウンロード&ローカルに保存するために全てのファイルを手動でダウンロードする必要がありましたが、新しいOneDrive v22.033では、[基本設定]パネルにファイルオンデマンドの「上級」という設定が追加され、

OneDrive v22.033 Download all OneDrive files now locally

「ファイルを使用する際にダウンロードする(Download files as you use them)」という既存設定の下に、「今すぐ全てのOneDriveファイルをダウンロードする (Download all OneDrive files)」という設定が追加され、ファイルオンデマンドがデフォルトとなるmacOS 12.3でも、ワンクリックでOneDrive上の全てのファイルをローカルにダウンロード&インターネット環境がなくても利用できるようになっています。

Download all OneDrive files now Option macOS Monterey

外付けドライブのファイル同期のエクスペリエンス

 また、上記でも触れたとおり、現在のところOneDriveは外付けドライブに保存されたファイルのローカル利用識別をサポートしていないそうで、この問題は外部ドライブがAppleのFPプラットフォームにより制限されているためで、MicrosoftはAppleと協力してこの問題を解決していくそうです。

外部ドライブに表示される2つのアイコン

外部ドライブに表示される2つのアイコン

 OneDriveを外付けドライブと同期している場合、競合する2つのアイコンは削除されず、ファイルを開くと外部ドライブとユーザーのホームドライブにファイルが保存され、インターネット接続なしでもファイルが開けるようになるそうです。

おまけ

 DropboxはmacOS 12.3 MontereyのFPフレームワークに対応したDropboxのBetaを2022年03月に提供すると発表しています。

Dropbox File Provider

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