BoxがAppleのFile Provider拡張に対応した「Box Drive for macOS」を公開しています。詳細は以下から。
Appleは現地時間2022年01月27日に開発者向けにリリースした「macOS 12.3 Monterey」のBeta版から、WWDC21でアナウンスしたとおり、クラウドからのファイル同期機能にAPFSやFinderと統合した「File Provider Framework/Extension (以下、FPE)」の利用を強制すると発表、
これによりOneDriveやDropboxなどのクラウドストレージサービス各社が提供しているKernel Extension(KE)が利用できなくなるため、DropboxやMicrosoftなどクラウドストレージサービスを提供する各社は現在対応を行っていますが、同じくクラウドストレージサービスを手掛ける米Box, Inc.も、このFPEに対応した「Box Drive for macOS」クライアントの提供を開始しています。
Box Driveは、 AppleのFile Provider Extension (FPE) を使用したmacOSの最新アーキテクチャに対応しています。 この新しいアーキテクチャに対応するBox Driveでは、IntelデバイスおよびApple Siliconデバイスでのアクセスがよりシームレスかつ安全になり、カーネル機能拡張を使用する必要がなくなります。
macOSのFile Provider Extension (FPE) モードでのBox Driveの使用 – Box
Box Drive for macOSのKE/FPEモードの違い
Boxによると、Box Drive for macOSのFPE対応は昨年10月にリリースされた「Box Drive for macOS v2.24」から開始されており、これまではKEとFPEモードの2つを切り替えることが可能になっていたそうですが、macOS 12.3からは上記の理由でFPEモードのみとなり、
これによりマウント場所のカスタマイズ機能が廃止されるほか、キャッシュサイズのカスタマイズが不可能になり、アイコンの更新、マウント場所(CloudStorage)の変更、そして、ローカルドライブからBoxにドラッグ&ドロップしたファイルまたはフォルダがコピー扱いでなく移動扱いになり、その逆のBoxからローカルドライブにドラッグ&ドロップしたファイルも移動扱いでBoxから削除される様になっているそうなので、ユーザーの方は注意して下さい。
この変更に伴い、Box Driveのマウント場所のカスタマイズ機能は、FPEモードのBox Driveを使用する場合、AppleのFile Provider Extensionにおけるアーキテクチャの制限により、macOSデバイスでのサポートが終了となる予定です。
公式サポート終了: Box Driveのマウント場所のカスタマイズ (macOS) – Box
Boxサポートより
サポートされなくなった機能
- macOS 11.5および12 (FPEモード) のマウント場所のカスタマイズ機能は、AppleのFile Provider Extensionにおけるアーキテクチャの制限により、サポートが終了します。
- 管理者はユーザーのキャッシュサイズをカスタマイズできなくなります。
ユーザーエクスペリエンスの主な変更点
- オーバーレイアイコンが他のシステムアイコンに合わせて更新されています。
- BoxフォルダのFPEでのマウント場所は、カーネルベースのDriveとは異なります。
- これらはBox DriveではなくmacOSによって制御されているため、予告なく変更される場合があります
- FPEモードの場合: ~/Library/CloudStorage/Box-Box
- カーネルベースモードの場合: ~/Box
- BoxがFinderの [Locations (場所)] で使用できるようになります。
- ユーザーのローカルドライブからBoxにドラッグアンドドロップした項目 (ファイルまたはフォルダ) は、コピーではなく移動されます。同様に、Boxフォルダからユーザーのローカルドライブにドラッグアンドドロップした項目は、コピーではなく移動されるため、Boxから削除されます。
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