Appleが開発者向けに「iOS 11.3 beta 2」を公開し、「バッテリーの状態」や「パフォーマンス管理機能」を追加したと発表しています。詳細は以下から。
Appleは現地時間2018年02月06日、開発者向けに「iOS 11.3 beta 2 build 15E5178f」を公開するとともに、既にiOS 11.3のプレビューとして発表していたバッテリーの劣化によりiPhoneのパフォーマンスが変化する問題を修正できる「電源管理機能」についての詳細を発表しています。
iOS 11.3 ベータ版では
iOS 11.3 では、このパフォーマンス管理機能が改善され、突然のシャットダウンを防ぐために必要なパフォーマンス管理のレベルが定期的に評価されるようになりました。バッテリーがピーク電力の必要条件に対応できる状態であれば、パフォーマンス管理のレベルが下がります。突然のシャットダウンが再び起こった場合は、パフォーマンス管理のレベルが上がります。この評価は継続的に行われるため、より状況に即したパフォーマンス管理が可能になります。iPhone のバッテリーとパフォーマンス – Apple サポート
バッテリーの状態
iOS 11.3で新たに追加される電源管理機能の正式名称は「バッテリーの状態(Battery Health)」となる予定で、この機能はiPhone 6以降で利用可能となり、iOSの設定アプリの[設定] → [バッテリー] → [バッテリーの状態]に追加され、
iOS 11.3 には、バッテリーの状態を表示し、バッテリーの交換が必要な場合はそれを推奨する新機能 (対象は iPhone 6 以降) が追加されました。[…]さらに、ピークパフォーマンスをダイナミックに管理することで突然のシャットダウンを防ぐパフォーマンス管理機能がオンになっているかどうかをユーザ自身が確認し、それをオフにできるようにもなりました。この機能は、バッテリーの最大瞬時給電能力が低下したデバイス上で突然のシャットダウンが最初に起きた後にのみ有効化されます。
iPhone のバッテリーとパフォーマンス – Apple サポート
iPhoneに搭載されているバッテリーの状態や最大容量が確認できる他、iPhone 6/6 Plus ~ iPhone 7/7 Plusまでの機種ではピークパフォーマンスをダイナミックに管理することで突然のシャットダウンを防ぐパフォーマンス管理機能がどの様な状態にあるかを確認できる「ピークパフォーマンス性能」のセクションが追加されバッテリーの状態に合わせて以下の様な警告の表示や制限がかかると説明されています。
バッテリー状態
バッテリー状態は以下の4パターンに分けられるようで、今回問題となっている「バッテリーがピーク電力を供給できない場合」についてiOS 11.3では、これまでiOSにより自動的に適用されてきたパフォーマンス管理をユーザー自身がオフにすることが可能になっており、
- バッテリーが通常の場合
▶ 標準のピークパフォーマンスに対応。 - バッテリーがピーク電力を供給できない場合
▶ パフォーマンス管理が適用、またはユーザーがオフにする事が可能。 - バッテリーの状態が不明な場合
▶ バッテリーが正しく取り付けられていないか、バッテリー部品が不明。 - バッテリーが劣化している場合
▶ バッテリーの交換をする事で元のパフォーマンスに戻る。
おまけ
また、Appleがアップデートしたサポートドキュメントによると、通常のバッテリーはフル充電サイクルを500回繰り返した後も本来の蓄電容量の80%を維持するように設計されているそうですが、さらにバッテリーの経年劣化が進むとパフォーマンスに制限が加わるそうなので、その際は現在3,200円で対応しているバッテリーの有償交換サービスなどを利用するように勧めています。
通常のバッテリーは、通常の条件下で使用された場合、フル充電サイクルを 500 回繰り返した後も本来の蓄電容量の最大 80% を維持するよう設計されています。Apple 製品 1 年限定保証には、欠陥バッテリーに対する修理サービス保証が含まれています。製品保証の保証対象外であっても有償でバッテリーサービスを受けられます。
iPhone のバッテリーとパフォーマンス – Apple サポート
- iPhone のバッテリーとパフォーマンス – Apple サポート
コメント
容量は500回充電した後で80%なのは分かったが,
ピークパフォーマンス性能とやらは,
何回充電したらどの程度低下するのか教えて欲しいな
予言する。このバージョンのiOSで「パフォーマンス管理」をオフにしたユーザーが「急にシャットダウンした!」と大騒ぎするだろう。パフォーマンス管理を導入する前に戻るだけだというのに。バッテリー交換に出すか検討する短期間、できるだけ可用性を高める機能がパフォーマンス管理だと理解した方が良い。