macOSでサポートされていないファイルシステムをユーザー空間で拡張できるFSKitを実験的にサポートした「macFUSE 5.0.0」のプレビュー版がリリースされています。詳細は以下から。
Appleは現地時間2025年03月31日にリリースした「macOS 15.4 Sequoia (24E248)」で、昨年のWWDC24で発表したmacOSでサポートされていないファイルシステムを、重大なインシデントが発生する可能性のあるカーネルレベルではなく、既存のユーザー空間で拡張できる「FSKit」のサポートを開始しましたが、

FSKitでサポートされているMicrosoftのexfatとmados
Googleが開発していたMacFUSE (Mac Filesystem in Userspace)をベースに、開発者がmacOSでサポートしていないファイルシステムをユーザー空間で拡張できるようにする「macFUSE」を開発するドイツのBenjamin Fleischerさんは、最新のFSKitを実験的にサポートした「macFUSE v5.0.0」のプレビュー版を公開したと発表しています。

macFUSE v5.0.0
macFUSE v5.0.0
macFUSE v5.0.0では、カーネルベースで動作する既存のVFS kernel APIを利用したバックエンドに加え、上記のFSKitをサポートしたファイルマウントシステムの2つのバックエンドがサポートされており、オプションに”-obackend=fskit”を追加することでFSKit APIを使用できる*ようになっているそうです。

macFUSE v5.0.0のバックエンドについて
当然、FSKitを利用する場合はmacOS 15.4 Sequoia以降のMacが必要で、FSKitでは現在のところlibfuse 2限定サポート、仮想ボリュームのマウント前に実在するマウントポイントが必要、volnameオプションは非対応、常にRead/Writeモードで開かれるといった制限事項があるそうですが、

FSKitを利用したmacFUSE はmacOS 15.4 Sequoia以降でサポート
AppleはKernel APIを年々非推奨としているため、今後のメインストリームはFSKitで、これに伴い、macFUSE v5.0.0ではOS X 10.9 MavericksからmacOS 10.15 Catalinaのサポートが終了し、システム要件がmacOS 11 Big Sur以降となっているので、macFUSEを利用したファイル拡張やアプリを開発されている方はチェックしてみてください。

WWDC 2019のセッション 702「System Extensions and DriverKit」より
macFUSE v5.0.0 (FSKit)の制限事項
- For now only libfuse 2 is supported. libfuse 3 support is coming soon.
- The mount point needs to exist prior to mounting the virtual volume.
- The volname option is not supported, yet.
- Files are always opened in read/write mode.
- Home – macFUSE
- macfuse/macfuse: macFUSE umbrella repository – GitHub
コメント
リリースノートを確認しましたが、Ver5.0.0のサポート対象(システム要件)は
macOS 11.0(Big Sur)以降の記載になっていました。
ttps://github.com/macfuse/macfuse/releases