macOS 15.4 Sequoiaでは、macOSでサポートされていないファイルシステムをカーネルレベルアクセスを必要とせずユーザー空間で拡張できる「FSKit」のサポートが開始。

ファイルシステム機能拡張でサポートされているexfatとmados macOS 15 Sequoia
FSKitでサポートされているMicrosoftのexfatとmados
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 macOS 15.4 SequoiaではmacOSでサポートされていないファイルシステムを、カーネルレベルアクセスを必要とせずユーザー空間で拡張できる「FSKit」のサポートが開始されています。詳細は以下から。

Apple FSKit extend exFAT in macOS

 Appleは2025年02月にリリースした「macOS 15.4 Sequoia」のBeta版において、昨年06月に開催したWWDC24で発表していたmacOSでサポートされていないファイルシステムを、既存のカーネルレベルアクセスを必要とせずユーザー空間でサポートできるFSKitの開発再開を明言していましたが、

FSKit is now available

macOS 15.4 Betaのリリースノート

AppleはDeveloper Documentationをアップデートし、現地時間2025年03月31日にリリースしたmacOS 15.4 Sequoia (24E248)」以降で、このFSKitのサポートを開始したと発表しています。

FSKit : Implement a file system that runs in user space.

FSKit : Implement a file system that runs in user space.

ファイルシステム機能拡張

 FSKitがサポートされたmacOS 15.4 Sequoiaではシステム設定アプリの[ログインと機能拡張] → [機能拡張]に「ファイルシステム機能拡張」という項目が追加されており、

機能拡張のファイルシステム機能拡張

機能拡張のファイルシステム機能拡張

デフォルトではApple製ファイルシステム機能拡張として、Microsoftが開発したファイルシステム「exFAT」「MSDOS(FAT)」がサポートされています。

ファイルシステム機能拡張でサポートされているexfatとmados

ファイルシステム機能拡張を使用すると、カーネルレベルアクセスを必要とすることなく、macOSのファイルシステム機能を拡張できます。

ファイルシステム機能拡張より

 ユーザー空間で動作するFSKitフレームワークを利用したファイルシステム機能拡張が開発できるようになったことで、既存のカーネル拡張(KEXT)のように機能拡張で重大なインシデントが発生してもシステム全体に影響がおよぶ可能性は低くなり、ファイルシステム機能拡張を同梱したアプリをMac App Storeを通して配布することも可能になっていますが、

WWDC19のSystem Extensions and DriverKit

WWDC19の”System Extensions and DriverKit”より

Vision Pro用のNDIモニターアプリVxioなどを開発するRobinhoodのKhaos Tianさんは、FSKitを利用したサンプルのファイルシステム機能拡張「FSKitSample」を開発したものの、いくつかのファイルでマニュアル書き込みが必要で、現在公開されているAPIはブロックデバイスのみを対象としているそうなので、FSKitを利用してファイルシステムを拡張できるようになるにはもう少し時間がかかりそうです。

FSKitSample

/System/Library/ExtensionKit/Extensions/com.apple.fskit.exfat.appex

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