AppleがApple M2チップ搭載のiPad Air (M2)の発表イベントで示した、「A12 Bionicより3倍速い」というのは「A14 Bionic」の誤りであると修正しています。詳細は以下から。
Appleは現地時間2024年05月07日に開催したスペシャルイベント「Let Loose. (何でもあり。)」の中で、新しいApple Pencil ProやMagic Keyboardをサポートし、Apple M2チップと11インチ/13インチLiquid Retinaディスプレイを搭載した「iPad Air (M2)」を発表したさい、
M2チップを搭載したiPad AirはM1チップを搭載した一世代前のiPad Airと比較して最大50%、A14 Bionic搭載のiPad Airと比較すると最大3倍のパフォーマンスとなると発表しましたが、
Appleは、この説明の次に表示された弁当箱グリッドで、iPad Air (M2)のパフォーマンス表記がA12 Bionicチップを搭載したiPad Airと比較して3倍高速であると記載されているとして、この表記はA14 Bionicの誤りであるとYouTubeなどに修正を入れています。
*9m10s 3X faster claim is in reference to A14 Bionic chip
YouTubeより
iPad Air (M2)のスペック修正
Appleはスペシャルイベントやプレスリリースの中で、「A14 Bionicを搭載したiPad Airと比べ、新しいiPad Airは最大3倍高速なパフォーマンスをもたらします」という発表をしているので、なぜこの様な誤りが発生したかは不明ですが、
より高速なメモリ帯域幅の組み合わせにより、新しいiPad Airは、幅広い生産性タスクやクリエイティブなタスクにおいて、M1を搭載した前世代のiPad Airよりも50パーセント近く高速です 1。A14 Bionicを搭載したiPad Airと比べ、新しいiPad Airは最大3倍高速なパフォーマンスをもたらします。Affinity Designerでかつてない速さで魅力的なコンテンツを制作することから、「ゼンレスゾーンゼロ」のような、高い処理能力を必要としグラフィックスを駆使するゲームのプレイまで、ユーザーは行うすべてにおいてM2のスピードを感じるでしょう。
Apple、驚異的なパワーのM2チップを搭載し、再設計された11インチおよびまったく新しい13インチのiPad Airを発表 – Apple
Appleは先月も、iPad Air (M2)に搭載されているM2チップのGPUコア数を10コアから9コアへ修正し、新たに横向きに設置されたフロントカメラの絞り値をƒ/2.4からƒ/2へ修正しているので、今後も修正される箇所があるかもしれません。
ベンチマーク
ちなみに、iPad Air (M2)とA12/A14 Bionicチップを搭載したiPad AirのGeekbenchのCPUベンチマークだけを見ると、Apple M2チップのMulti-CoreスコアはA12 Bionicの3.3倍となっていることから、A14とA12 Bionicを勘違いしたとも考えられますが、
AppleがCPUやGPUなどを指定せずに示すパフォーマンスはPhotoshopやLightroom、Affinity、Xcodeなどのアプリを用いたリアルワールドベンチマークの値なので、CPUだけでなくGPUやNPU、メモリ帯域、SSDのRead/Write速度などが影響します。
また、2022年に発表されたApple M2チップはM1チップと比較してCPUが18%、GPUが最大35%、NPUが40%パフォーマンスが向上し、ワットパフォーマンスが改善されています。
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