Apple M3チップを搭載したMacBook Airでは、サーマルスロットリングにより13インチモデルで20%、15インチモデルで12%程度CPUパフォーマンスが低下するようです。詳細は以下から。
Appleが2022年06月のWWDC22で発表した、デザインを刷新しApple M2チップを搭載した「MacBook Air (M2, 2022)」と、翌年に発表された15.3インチLiquid Retinaディスプレイ搭載の「MacBook Air (15インチ, M2, 2023)」では、ファンレス仕様が継承されたため、
CPUコアを利用した3Dレンダリングで長時間かつ高負荷のワークロードでのストレステストを行うCinebench R23 Multiでは、ファンレス仕様のMacBook Air (M2, 2022)はサーマルスロットリングによりCPUパフォーマンス低下し、30分後には同じApple M2チップ搭載のMacBook Pro (13インチ, M2, 2022)の25%までCPUスコアが低下することが確認されていました。
この問題はAppleが新たに販売を開始したM3チップ搭載の「MacBook Air (13/15インチ, M3, 2024)」でも同様で、Tom’s Hardwareが行ったCinebench R23によるストレステストでは、ベンチマーク開始当初は13インチ/15インチMacBook Airは共に約10,000ptsのスコアを示していたものの、次第にスコアが低下し、8回目のRunでは13インチが約8,000pts(7,000pts代)に、15インチは最小で8,817ptsになったそうです。
We stress-test productivity-focused laptops with Cinebench R23. Here, we noticed something interesting. While the two M3-based laptops started at similar scores, the 15-incher scored higher over time. Both started in the low 10,000’s, but the 13-incher eventually dropped to the 7,000’s, while the 15-inch Air lowest score was 8,817.
MacBook Air (2024) review: M3 updates come to 13 and 15-inch laptops – Tom’s Hardware
The VergeとTom’s Hardwareのベンチマークテストは環境が違うため正確には比較できませんが、MacBook Airに長時間負荷をかけた場合、ヒートシンクや筐体の大きい15インチMacBook Airの方が13インチMacBook Airより高パフォーマンスを維持できる傾向にあり、
Cinebench R23のCPUストレステストでは、M2チップ搭載のMacBook Airよち性能の低下が大きく、MacBook Air (13インチ, M3, 2024)はピーク性能から約20%、MacBook Air (15インチ, M3, 2024)はピーク性能から約12%スコアの低下が見られるので、Apple M3チップ搭載のMacBook Airで高負荷な作業を長時間行いたい方は15インチモデルか冷却ファン付きのノートPCスタンドなどを使うことをおすすめします。
おまけ
ちなみに、256GB SSDを搭載したMacBook Air (13/15インチ, M3, 2024)のベースモデルではSSDが2チップNAND構成でSSDのシーケンシャルRead/Write値がM2チップ搭載のMacBook Airと比較して上昇している事が確認されましたが、
複数のMacBook Air (13/15インチ, M3, 2024)ユーザーのBlackmagic Disk Speed TestでのシーケンシャルWrite値がユーザーの測定によってあまりにも差が出ているようなので調べていたところ、GregsGadgetsやMax Techなどは、Blackmagic Disk Speed Testで計測された最も高い値を掲載しているようで、
MacBook Air (13/15インチ, M3, 2024)のSSDも長時間Read/Writeテストを行うと、Write値が200MB/s程度まで落ち込むという報告が出ているので、ベースモデルのAirで長時間高負荷がかかる作業はSSD的にも時間がかかりそうです。
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