IntelとApple Siliconをネイティブサポートし、Windows 11 on ARMの仮想マシン作成が可能になった「VMware Fusion v13」シリーズが正式にリリース。Playerの個人利用は引き続き無償に。

VMware Fusion Pro and Player v13 now available 仮想環境
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 IntelとApple Siliconをネイティブサポートし、Windows 11 on ARMをサポートした「VMware Fusion v13」シリーズが正式にリリースされています。詳細は以下から。

VMware Fusion v13 logo

 米VMware, Inc.は現地時間2022年11月17日、IntelとApple Silicon Macでx86/arm版Windows 11の仮想化に対応した仮想化ソフトウェア「VMware Fusion Pro/Player v13」を正式にリリースしたと発表しています。

VMware Fusion Pro and Player v13 now available

VMware Fusion 13: Now available for Intel and Apple Silicon Macs
The time is now! After a long wait, we’re proud to announce the general availability of the VMware Fusion 13 product line: Fusion 13 Pro and Fusion 13 Player, for both Intel as well as the latest Apple Silicon Macs.

Fusion 13 Pro and Player Are Here! – VMware Fusion Blog

VMware Fusion v13

Windows 11 on ARMを正式にサポート

 VMwareはApple Silicon Macが発売された2020年からARMへの対応を検討していたものの、MicrosoftがOEM以外にライセンスを提供していないARM版Windowsに関してはサポートしないとコメントし、しばらくはARM版Linux VMのサポートをメインとして開発を続けていましたが、

VMware Fusion for Apple Silicon Macの動作

VMware Fusion for Apple Silicon Macのデモ:8 CPU + 8GPU Coreと16GB of RAMのMacBook Air (M1, 2020)で2VMが動作

2021年にParallelsがWindows 10 on ARMをサポートしたParallels Desktop v17をリリースし、2022年にはWindows 11 on ARMと最新のApple Silicon Macのハードウェアに対応したParallels Desktop v18をリリースしたことから、VMwareもTech Preview版でWindow 11 on ARMのサポートを開始。

VMware Toolsでネットワークドライバをインストール

Windows 11 on ARMをサポートしたVMware Fusion 22H2 Tech Preview

 本日リリースされたVMware Fusion Pro/Player v13ではLinuxに加え、ライセンス的にはグレーのまま、Windows 11 on ARMがインストールできるようになっています。

VMware Fusion v13 support arm Ubuntu and Windows 11

Apple Silicon用のVMware ToolsはIntel Mac版と比較してまだ完全ではなく、当然Apple Silicon Macではx86/Intel Windowsは実行できません。

Universal 2 Binary

 また、VMware Fusion v13シリーズはIntelとApple Silicon MacをサポートしたUniversal 2 Binary (Single Binary, on DMG)で公開されており、Apple Silicon Macでもダブルクリックするだけで、Rosetta 2を必要とせずインストールが行われるようになっています。

VMware Fusion v13 Universal 2 Binary

vTPM 2.0 + Fast Encryptionサポート

 VMwareはVMware Fusion v13でWindows 11 on ARMをサポートするため、Windows 11のシステム要件の1つでもあるTPM 2.0の仮想化(vTPM)をサポートしており、Apple Silicon Macでは、このvTPMはArm65ネイティブ化され、Rosettaを必要とせず、

VMware Fusion v13 support vTPM 2.0

加えて仮想マシンの暗号化方法も、これまでの仮想マシン全てを暗号化するのではなく、暗号化が必要な仮想マシンの一部を暗号化する「Fast Encryption」を導入しセキュリティを維持しながらパソーマンスを向上させ、暗号化パスワードはmacOSのキーチェーンに自動的に保存されるようになっています。

VMware Fusion v13 support Fast Encryption and Keychain

3D Accelerated

 また、VMware Fusion v13ではIntel MacのWindows/Linux VM、およびApple Silicon MacのLinux VMでOpenGL 4.3をサポート。Intel MacのWindows VMでは引き続きDirectX 11とeGPUをサポートしているそうです。

VMware Fusion v13 Neverball 4K

Apple Silicon MacのUbuntu 22.10 VMでNeverballを4K表示

Linux kernel 5.19以上ではApple Silicon MacでOpenGL 4.3の3Dハードウェア・アクセレーションが可能。

Playerの個人利用は引き続き無償

 VMware Fusion Pro/Player v13は本日よりVMwareの公式ストアからダウンロード/アップグレード可能で、システム要件はmacOS 12 Monterey以降のIntel/Apple Silicon Macとなっており、価格はPlayerが149ドル(アップグレードは79ドル)、Proは199ドル(アップグレードは99ドル)となっていますが、

VMware Fusion v13 Pro/Playerの価格

現在はリリースを記念して新規ライセンスが30%OFFで30日間のトライアル期間も設けられている他、VMware Fusion Player v12から導入された個人利用の無償ライセンスは継続されており、

個人使用の例

VMware Fusion 個人使用の例

VMware Fusion 個人使用の例

  • 仮想マシンやコンピュータなどについて学んでいる学生(教育機関以外で)
  • 家のMacでWindowsゲームをプレイしているユーザー
  • オープンソースアプリの構築とテストを行っている
  • ホームベースのサービス(メディアサーバーやファイアーウォール)を提供するためのVMとコンテナの実行

機能は限定されるもののVMware Fusion Player v13でもアカウント登録だけで無償ライセンスを発行してもらえるので、VMware FusionでWindows 11 on ARMを利用してみたい方はチェックしてみてください。

VMware Fusion v13 Player personal use fee

What about Free Personal Use Licenses?
Good news! We’re continuing to offer free “personal use” licenses for Fusion Player, and have updated our license delivery tool to provide v13 keys.

Fusion 13 Pro and Player Are Here! – VMware Fusion Blog

First Look at Fusion 13

 VMwareプロダクトラインマネージャのMichael RoyさんによるVMware Fusion v13のチュートリアル。Windows 11 on ARMのインストールは7分辺りから。

Windows 11 on ARMのインストールにはvmdkではなくisoファイルが必要なので、Parallels Desktopより導入は複雑です。

コメント

  1. 匿名 より:

    依然として macOS/ARM64 はゲストにはできない
    期待していたんだが…

  2. 匿名 より:

    VMware Fusion 12よりも、圧倒的に速くなってる。
    古いMacだと顕著。
    ただし翻訳が英語日本語交じりになっていて、日本語は撤退の雰囲気を醸し出してる。

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