MacBookに搭載されているバッテリーの最大充電率を任意の値に指定し、バッテリー寿命を延ばすことが出来るユーティリティ「AlDente」がリリースされています。詳細は以下から。
iPhoneなどにも使われているリチウムイオンバッテリーは充電率が約20~80%の間で止めておくことで、バッテリーの寿命を伸ばすことが知られており、AppleやSonyなどは機械学習を利用しユーザーのバッテリー充電習慣に合わせて使用直前までバッテリー充電率を80%に保つことで経年劣化を抑える「最適化されたバッテリー充電 (Optimized Battery Charging)」や「いたわり充電 (Battery Care)」機能を最新のデバイスで導入しており、
この取組はmacOS 10.15.5 Catalinaでも新しい「バッテリー状態管理機能 (Battery health management)」としてThunderbolt 3ポート搭載のMacBook Air/Proに導入されましたが、これをマニュアルで行うことが出来る「AlDente」というユーティリティアプリがリリースされたので利用してみました。
AlDente
AlDenteはDavid Wernhartさんがオープンソースで開発しているバッテリーユーティリティで、アプリとヘルパーツールをインストールすると、MacBookのSMCでバッテリーの充電率の最大値を決めているBCLM値をユーザーが指定した値に書き換えることで、バッテリーの充電率を指定した値で止めてくれる機能があります。
Don’t overcook your battery! Keep it fresh and chewy with AlDente.[…]The tool writes the desired value to your MacBooks SMC (System Management Controller), which handles the rest. For everyone that is curious, the modified SMC key is called “BCLM” (Presumably “Battery Charge Level Max”)
davidwernhart/AlDente: MacOS tool to limit maximum charging percentage – GitHub
試しにThunderbolt 3ポートを搭載しておらず、macOS 10.15.5 Catalinaの新しいバッテリー状態管理機能に対応していないMacBook Pro (Early 2015)でAlDenteを使ってみたところ、以下の通りバッテリーの最大充電率を指定した値(90%と80%)で止めてくれました。
AlDenteがやっていることはAppleの新しいバッテリー状態管理機能に近いですが、こちらは学習済みモデルではなくマニュアルで操作しているため、MacBookを持ち出す1時間前ぐらいにはAlDenteでバッテリー充電率の最大値を100%にして、バッテリーを100%まで充電しておかないと、出先で通常より早くバッテリー切れになってしまうので注意して下さい。
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