iOS 13ではバッテリーの劣化を軽減するため機械学習を利用し、使い始める直前までバッテリー充電率を80%で保留します。詳細は以下から。
Appleは2017年01月にリリースした「iOS 10.2.1」でユーザーに通知なく電源管理を導入し、劣化したバッテリーでパフォーマンスのピーク性能をダイナミックに変化させたことからユーザーの批判を浴び、「iOS 11.3」で電源管理機能を搭載するという声明に加えて2018年12月までの間バッテリー交換金額を5,600円減額しました。
Appleにとって、お客様の信頼ほど大切なものはありません。私たちはお客様から信頼を得て、それを保つための取り組みをこれからも絶えず続けていきます。お客様がAppleを信頼し、支えてくれるからこそ、Appleは自らが夢中になれる仕事ができるのです。私たちAppleがそのことを忘れたり、そのことを当たり前だと思うことは、決してありません。
お客様の懸念への対応より
そのため、Appleは日本時間2019年09月20日にリリースした「iOS 13」で、新しい電源管理機能「最適化されたバッテリー充電(Optimized Battery Charging)」を導入しています。
最適化されたバッテリー充電
最適化されたバッテリー充電はiOSの機械学習機能を利用してユーザーがiPhoneをどの時間に充電するかを把握。必要がない限りバッテリー充電率を80%で抑えることで、iPhoneがフル充電されずにバッテリーの劣化を抑えてくれます。ただ、この機能はデフォルトでONになっており、
規則的な生活を送っている方には起床約2時間前に80%からの充電が始まり、iPhoneを充電ケーブルから抜いて使用を開始する時にはバッテリーの充電率が100%になり、バッテリーの劣化を抑制できるという嬉しい機能ですが、不規則な生活をされている方や通常は充電している時間に突然iPhoneを利用しなければならない際にiPhoneを見ると、80%で充電が止まっている可能性があるので注意してください。
この機能を無効にするには設定アプリから[バッテリー] → [バッテリーの状態] → [最適化されたバッテリー充電]をOFFにするだけですが、最近のBetaアップデートでは、この機能が有効になっているとiPhoneがバッテリーの充電スケジュールを通知し、充電を続けたい場合は通知から充電を続けることも可能になったようです。
おまけ
ちなみに、このバッテリー容量の80%という値は、リチウムイオンバッテリーの耐用年数(充電容量)を最も長持ちさせる値で、高速充電とトリクル充電の閾値にもなっています。
Appleのリチウムイオンバッテリーは、バッテリー容量の80%までは高速充電し、その後、低速のトリクル充電に切り替わります。最初の80%に達するまでの時間は、設定方法と充電しているデバイスの種類によって異なります。推奨されるバッテリー温度を超えると、ソフトウェアが80%以上の充電を制限する場合もあります。この複合的な充電プロセスが、デバイスをより短時間で外に持ち出せるようにするだけでなく、バッテリーの耐用年数も延ばします。
コメント
私の場合、バッテリーの劣化を抑えられるなら80%以上にしなくてもいいんですけどね
ノートパソコンは80%以上にしない設定のある機種が多いですよね