Mac mini (2018)に搭載されているCPUと予想ベンチマークスコアまとめです。詳細は以下から。
Appleは米ニューヨーク州のブルックリンで現地時間2018年10月30日(EDT)に開催したスペシャルイベント“There’s more in the making.”の中で「Mac mini」シリーズを約4年間ぶりにアップデートし、Intelの第8世代 (Coffee Lake)プロセッサとThunderbolt 3、HDMI 2.0、USB-Aを搭載し、最大64GBメモリ、2TB SSDが選択可能な「Mac mini (2018)」を発表しましたが、
このモデルのメディアプレビュー用が一部のメディアに届き、いくつかのGeekbenchスコアが出てきたので以下にまとめました。
Mac mini (2018) CPU
まず、Mac mini (2018)に搭載(選択可能)されているCPUはIntelの第8世代Coreプロセッサ「Coffee Lake」のCore i3/i5/i7の3モデルで、旧Mac mini (Late 2014)の第4世代Coreプロセッサ「Haswell」から4世代のアップデートとなり、
すべてのMac miniは、Intelの第8世代(「Coffee Lake」)のデスクトップクラスプロセッサを搭載し、高速な2,666MHz DDR4メモリとIntel UHD Graphics 630に対応しています。
Apple Online Storeより
iGPUも4Kディスプレイ1台しか扱えなかった「Intel HD Graphics 5000/Iris Graphics 5100」から「Intel UHD Graphics 630」となり、最大3台の4Kディスプレイを扱えるようになっています。
Mac mini (2018)
Mac mini | Model | Core Thread数 |
Base Turbo Boost |
L3 Cache | TDP | リンク |
---|---|---|---|---|---|---|
ベースモデル | i3-8100H | 4/4 | 3.6GHz/なし | 6MB | 45W | Ark.Intel Geekbench |
上位モデル | i5-8500B | 6/6 | 3.0GHz/4.1GHz | 9MB | 65W | Ark.Intel Geekbench |
CTOモデル | i7-8700B | 6/12 | 3.2GHz/4.6GHz | 12MB | Ark.Intel Geekbench |
Mac mini (Late 2014)
Mac mini | Model | Core Thread数 |
Base Turbo Boost |
L3 Cache | TDP | リンク |
---|---|---|---|---|---|---|
ベースモデル | i5-4260U | 2/4 | 1.4GHz/2.7GHz | 3MB | 15W | Ark.Intel |
中位モデル | i5-4278U | 2.6GHz/3.1GHz | 28W | Ark.Intel | ||
上位モデル | i5-4308U | 2.8GHz/3.3GHz | Ark.Intel | |||
CTOモデル | i7-4578U | 3.0GHz/3.5GHz | 4MB | Ark.Intel |
Mac mini (2018)のベンチマーク
現在、動画は削除されてしまっていますがAppleInsiderがどこかから手に入れたMac mini (2018)のベースモデル(Core i3)はGeekbenchのSingle-Coreスコアが4,769、Multi-が14,202となったそうで、これは旧Mac mini (Late 2014)のベースモデルの約2倍となっており、Appleは基調講演の中で新しいminiは旧miniの最大5倍のパフォーマンスがあると発表していましたが、これは旧モデルのCore i7 3.0GHz/16GB RAM/1TB SSDモデルと新しいminiの特盛(Core i7/64GB RAM/2TB SSD)との比較なので、ベースモデルではこの程度だと思われます。
We ran Geekbench 4 a number of times, averaging 4,769 and 14,202 on the single and multi-core tests. That compares well to the late 2012 Mac mini with an i7 processor running at 2.3GHz which pulled 3300 and 11480 on the single/multi-core tests. Looking at the late 2014 i5 2.6GHz, which scored 3534 and 6967, it still shows sizable improvements. These numbers are very promising and we can’t wait to keep testing.
Mac mini 2018: Hands on, first impressions – AppleInsider
次に、上位モデルとCPUモデルですが、両モデルはGeekbenchの「Core i5-8500」スコアと「Core i7-8700」スコア(Mac/PC含む)と、既に投稿されているいくつかのスコアを利用し平均化すると、Mac mini (2018)の各モデルのスコアは以下のようになると思われます。
少し詳しく見ていくと、Mac mini (2018)のCore i5以上は6コアとなっているため、昨年6月に発売されたIntelの第7世代Core(Kaby Lake)プロセッサの4コアモデルと同程度がそれ以上のMulti-スコアで、CTOモデルは旧Mac Pro (Mid 2012)以上、Intel Xeon E5 (Ivy Bridge-EP)を搭載したMac Pro (Late 2013)のと同程度になると思われます。
Mac miniシリーズだけで比較すると、Mac mini (2018)上位モデルは旧Mac mini (Late 2014)の約3.3~4.3倍のMulti-Coreスコアで、Mac mini (2018)のベースモデルでもMac mini (Late 2014)のCTOモデルの倍近いMulti-スコアとなっているので、4年間待ち続けたMac miniユーザーはMac mini (2018)どのモデルを購入してもがっかりすることはないと思われます。
おまけ
ただ、Mac mini (2018)のCore i3にはIntel Turbo BoostとHyper-Threadingテクノロジーが、Core i5にはHyper-Threadingテクノロジーが付かない点(参照)と、
標準で搭載されている3.0GHz 6コアIntel Core i5プロセッサは、9MBの共有L3キャッシュと最大速度4.1GHzのTurbo Boostを持っています。3.2GHz 6コアIntel Core i7プロセッサは、12MBの共有L3キャッシュ、最大速度4.6GHzのTurbo Boost、Hyper-Threadingテクノロジーを持っています。
Apple Online Storeより
メモリはSO-DIMMを採用し購入後でもサービスプロバイダーなどで増設することが可能となっていますが、SSDはオンボードでユーザーがアクセス&増設できないそうなので、用途にもよりますが購入を検討されている方は注意してください。
注:Mac miniのストレージにユーザーがアクセスすることはできません。将来さらに多くの容量が必要になると考えられる場合は、購入時にアップグレードしておくことをご検討ください。
Apple Online Storeより
コメント
今Mac proを買う人が信じられない。
今Mac proを売っているのも信じられない。
信じるのではない、感じるのだ
それでデータベースやらのメインシステムを構築している人は
簡単にハードウェアの仕様を変える訳にはいかないから、
売っててもおかしくはない。
個人ユースだけとは意味が違うんだから笑
4~5年も更新しないなんてのはもう対象としてあり得ない。
使う側の更新が4~5年ってのはよくある話だけれど、更新タイミングがメーカーの新製品発表のタイミングとずれると目も当てられない。
MacじゃないとダメってのはProRes絡み位しかのこってないし、メインで使うところなんてとっくに入れ替わってるよ。
TDPだいぶ上がってるな
確かにTDPが気になりますが、AppleはMac mini (2018)で(Late 2014)にあったようなセカンドストレージ(HDD)エリアを無くし、その分シロッコファンのサイズを大きくしているようなので、そこでサーマル・マネージメントの釣り合いは取れていると思われます。
なるほどです。よく図を見ると、排気口?も大きくなっているような。
SSDが壊れたら修理出すしかないの?
Mac miniは3台使ってきたけど、SSD交換できないのは辛い。
ノートを除いて、pro名義でろくなもん出してない。変に力まないやつの方がいいもん作ってる気がする。今回のiPhoneもそうだしね。
2012と比較もいただけると助かります
消費電力などを考えると、Ci3モデルは事務用途など大量導入が前提でしょうか。
となるとCi5のiMac購入であれば、基本処理はCi5のMacMiniのほうが高く、
Ci7のiMacでも、基本処理はCi7のMacMiniのほうが高いことになりますが、
あとはIntel UHD Graphics 630統合グラフィックチップか、別途GPUかということになりそうです。
Intel UHD Graphics 630は、Win系のゲームサイトでは「1920×1080(2K)だとややカクつき、1280×720だと軽快に動作」というような評価なので、4K(倍密)環境でゲーム類をガンガンやるには能力不足と言えそうです。(eGPUの使用が可能なので、対応できない話ではないですが)。
iMacとMacMiniの差は最新の3Dゲームをやるかやらないかの部分がキーですね。
そうですね、高解像度のディスプレイを複数利用する場合やゲーム用途で利用する場合はeGPUがあったほうがストレスないと思われますが、あと気になるのがモデル(CPU)により、Intel Turbo Boost(TB)とHyper-Threading(HT)の有無が違うのがどれほど影響するかでしょうか。
Core i3-8100H ❌TB ❌HT
Core i5-8500B ⭕TB ❌HT
Core i7-8700B ⭕TB ⭕HT
公式サイトや基調講演で公開されたスコアは全て上位やCTOモデルなので、Ci3モデルの購入を検討されている方は発売後のレビューを見てから決めたほうがいいかもしれません。
Intel Turbo Boostは、マルチコアに最適化されていないアプリケーションを実行する時に、1つ(もしくは複数)のコアのクロックをブーストして処理を上げる機能です。
4コアのCi3においては、現行Mac上で4コアに最適化されていないアプリケーションが存在しない(もしくは次期OSによる64bitのみの実行で消失する)ので、搭載されないのではないでしょうか?
6コアのCi5/Ci7に於いては、6コアに最適化されていないアプリケーションは存在するため、Intel Turbo Boostが搭載されていると考えています。
Hyper-Threadingは、仮想的にコア数を増やせるテクノロジーで、前からCi7でしかサポートされていなかったように思います(うろ覚え)。
僕のMacMini(2012)Ci7-4コアでは、プロセッサ稼働率表示CPUの大半では8コアとして表示されています。
Hyper-Threadingは通常のランダムなOS(アプリ)駆動では、あまり効果が発揮されず、データ量の少ない処理の繰り返しなどで効果が出ると聞いたことがあります。
従ってエンコーディング(デコーディング)や、Photoshopのフィルター処理などの単一処理の繰り返しに向いているので、その手の処理が多い場合(一般的に言うマルチメディア向け?)向けに思います。
ちなみにHyper-Threadingで非効率化した場合はキャッシュの無駄も増えるので、Hyper-Threading搭載のCi7のキャッシュは多いのだと理解しています。
そう考えると、Turbo Boostの差はあまり考慮する必要は無く、Hyper-Threadingの差のみ考慮して、ハードなPhotoshop作業や動画エンコーディングなどを行うならCi7、DTP等軽度のPhotoshop作業や動画デコーディング(通常視聴)ならCi5、一般作業ならCi3なのかなと考えています。
でもCi3ですら3.6GHz-4コアですから、普通に使って困る範囲ではないですよね(笑)
ウチのCi7/2.6GHz-4コアよりは、クロック分余裕で速いでしょうから、MacMini選びも随分と贅沢な時代になった物です。
今、MacPro2013 4coreが15〜17万ぐらい、12coreのCPUもバラで3〜4万。コスパではMacMini2018がいいけどマルチコア欲しい時はこのモデルでもいいかも。あとは単に所有欲