macOS 10.13.4 High Sierraで利用できなくなったThunderbolt 1/2接続のeGPUを有効にできるスクリプト「PurgeWrangler」が公開されています。詳細は以下から。
Appleが現地時間2018年03月29日にリリースした「macOS 10.13.4 High Sierra」アップデートでは、Thunderbolt 3対応のMacでeGPUが正式にサポートされましたが、Beta版で利用できていたThunderbolt (1)や2接続でのeGPUが利用できなくなってしまいました。
Appleが現在も販売しているMacの中にはMac Pro 2013やMac mini 2014などThunderbolt 3に対応していない製品もあるため、実質的にeGPUは一部のMacでしかサポートされない機能になってしまいましたが、このThunderbolt 1/2ポート搭載のMacでもeGPUを利用できるようにするスクリプト「PurgeWrangler」をeGPU.ioコミュニティのメンバーが公開しています。
PurgeWrangler
This script enables external graphics on Thunderbolt 1/2 Macs, which is actively blocked in macOS 10.13.4.mayankk2308/purge-wrangler – GitHub
PurgeWranglerの使い方
Thunderbolt 1/2搭載のMacでeGPUを利用するにはPurgeWranglerスクリプトの他に以下の物が必要で、スクリプトを実行するには以下の方法でSIP(rootless)をOFFにしてから実行する必要があります。
必要なもの
- Thunderbolt 1または2が搭載されたmacOS 10.13.4以上のMac
- eGPU一式
- Thunderbolt 3(USB-C)- Thunderbolt 2アダプタ
SIP OFF&インストール
PurgeWranglerを利用するにはまず、Command + Rキーを押しながらMacを起動しmacOSの復元(Recovery)画面で、ターミナルを選択。
次に”csrutil”コマンドを利用しOS X 10.11 El Capitanから導入されたセキュリティ機能SIPをOFFにし、再起動します。
csrutil disable reboot
最後に、GitHubからPurgeWranglerスクリプト”purge-wrangler.sh”をダウンロードし、実行すればmacOS 10.13.4 High SierraをインストールしたThunderbolt 1/2搭載のMacでもmacOSを再起動後にeGPUが利用できるようになるそうです。
cd /path/to/script/ sudo chmod +x purge-wrangler.sh sudo ./purge-wrangler.sh
インストール方法は以上の通りで、PurgeWranglerスクリプトはeGPUのホットプラグには対応していないそうですがeGPU.ioのフォーラムには多くの成功報告がされており、以下の方法でPurgeWranglerのアンインストールも出来るので、アップデートされないまま3年以上が経過したMac mini 2014をなどでeGPUを利用したい方は試してみて下さい。
sudo ./purge-wrangler.sh uninstall
コメント
・PurgeWranglerはmacOS10.13.4でTB1/2でのeGPUをサポートするパッチ
・NVIDIAEGPUSupport(の最新)はmacOS10.13.4でNvidia_eGPUをサポートするkext
…なんだが、この組み合わせでもmacOS10.13.4+TB1/2+Nvidia_eGPUは正常に映らないようだ(実証済み)
フォーラムにも成功例はないし、fr34k氏の自動スクリプトでもその旨アナウンスがある
なので、>eGPU一式(NVIDA GPUの場合はWebドライバとパッチ)。
このあたかもNvidia_eGPUもいけるように書くのはどうかと。
ご指摘ありがとうございます。
該当箇所は先ほど削除しておきましたので、キャッシュクリア後に修正されると思います。