暗号化されたストレージのパフォーマンスが低下する問題などmacOS 10.13のAPFSで発生している不具合まとめ。

Appleの新しいファイルシステムAPFS APFS
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 暗号化されたストレージのパフォーマンスが低下する問題などmacOS 10.13のAPFSで発生している不具合まとめです。詳細は以下から。

Appleの新しいファイルシステムAPFS

 Appleは本日リリースした「macOS 10.13 High Sierra」で新しいファイルフォーマット「APFS」をSSD搭載のMacでデフォルトフォーマットにしましたが、GM版および正式リリースとなったBuild 17A365でもこのAPFSについていくつかの不具合が報告されています。

 APFSの不具合(仕様?)はApple Support CommunitiesやGitHubなどで多く報告されていますが、Macのシステムボリュームの完全なクローンを作成できるバックアップツール「Carbon Copy Cloner」を開発している米Bombich SoftwareがBuild 17A365のAPFSで確認された不具合や問題をまとめています。

暗号化ボリュームのパフォーマンス

 APFSの問題として最も多く報告されているのが暗号化されたAPFSボリュームのパフォーマンス問題で、APFSボリュームの暗号化(FileVault)を行うとMacの起動が遅くなったり、Read/Writeの値が30~60%落ちてしまう事が確認されています。

APFSのパフォーマンス問題

Startup delay on APFS Encrypted volumes
macOS High Sierra encounters a brief startup delay if the startup disk was erased as “APFS Encrypted” in Disk Utility prior to installation. This delay occurs when the startup progress indicator fills to approximately 25% and lasts for 20 seconds (possibly dependent on disk performance).

High Sierra Testing and Known Issues – Bombich Software

Results
As you can see, APFS’ encryption takes about 53% of file system 4K read speed, 32% of 4K write speed, 65% of 1M read speed and 47% of 1M write speed. That is a lot compared to HFS+’s accordingly: 41, 7, 4 and 0.1%

APFS and HFS+ benchmarks on 2017 MacBook Pro with macOS High Sierra – malcont.net

マウントされたボリュームが表示されない

 また、APFSのMacではFinderのサイドバーやデスクトップにマウントされたボリュームが表示されない不具合も確認されており、この不具合が確認された場合はMacを再起動することで問題が解決する場合があるそうです。

APFSのFinder

Finder doesn’t show all mounted volumes
Periodically while testing the “Golden Master” release of macOS 10.13.0 we have seen incidents in which Finder does not show all volumes that are currently mounted. These volumes do not appear on the Desktop, nor in the sidebar. Restarting appears to be an effective workaround to the problem.

High Sierra Testing and Known Issues – Bombich Software

ディスクユーティリティで消去できない

 High SierraでAPFSがサポートされたことにより、ディスクユーティリティもAPFSの管理をサポートしていますが、ディスクユーティリティはAPFSが初めにアンマウントされない場合にAPFSボリュームの消去に失敗してしまう場合があるため、

この不具合に遭われた場合は、[すべてのデバイスを表示]メニューでデバイスを全て表示し、APFSボリュームをアンマウント、その後もう一度APFSの親コンテナを削除すると成功するかもしれないそうです。

APFSのコンテナを全て表示

Disk Utility fails to erase an APFS volume unless it is first unmounted
If you’re having trouble erasing an APFS volume in Disk Utility, choose “Show all devices” from the View menu first, unmount the APFS volume, then try erasing the parent APFS container device.

High Sierra Testing and Known Issues – Bombich Software

不安定なシャットダウン

 macOS 10.13 High Sierra Build 17A365をクリーンインストールする場合でもAPFS変換後のシャットダウンが不安定になることがあり、Macの画面が暗くなるものの、マウスカーソルだけが残りシャットダウンされない場合は電源ボタンを押してMacを終了して下さい。

Indefinite shutdown stall
On a clean install of macOS 10.13 (17A362a), we occasionally encounter an indefinite stall when restarting the system. The system logs out, the screen turns black and just the mouse cursor remains. Sometimes the stall lasts for only a minute or so, sometimes it carries on overnight. Hold down the power button on your Mac to work around this one.

High Sierra Testing and Known Issues – Bombich Software

BootCampとmacOSの切替問題

 また、AppleはAPFSフォーマットに変換されたSSDにあるBootCampとmacOSの切り替えに問題があるとしてサポートページを公開し、「Startup Manager」を利用してBootCampとmacOSのボリュームを選択し切替えて欲しいと指示しているので、BootCampユーザーの方はチェックしてみて下さい。

macOSのStartup Manager

Startup Manager

コメント

  1. 匿名 より:

    やっぱり色々と起こるもんだねえ。もうアプデしちゃったけど。。。

  2. 匿名 より:

    ファイルシステムがダメダメじゃねえか
    OSの根幹なのに

  3. 匿名 より:

    駄目と言われれば確かにそうなんだけど、MSも新しいファイルシステムの開発を放り投げたのだから、Appleも同じと言えばそう。

    MSがファイルシステムをデータベースと見立てた発想はオラクルへの対抗意識剥き出しで面白いと思ったけど、計画が壮大過ぎたね。

  4. 匿名 より:

    MBP17 early 2011でSSDに生じていたプチフリがなくなった。trim onの状態で。
    これだけで十分にアプデの方があった。あとはストレージの家族共有。

  5. 匿名 より:

    今更だけど、アプデ後暫くずーっと不安定だったのはこれが原因だったんだな、知らなかった

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