Parallels Desktop v12 for Macの新機能まとめです。詳細は以下から。
Parallelsシリーズを開発しているParallels, Inc.が本日、次期macOS SierraなどをサポートしたMac用仮想マシン構築アプリの最新版となる「Parallels Desktop v12 for Mac」をリリースしたので、早速使ってみました。
macOS Sierraに対応
Parallels Desktop for MacはOS X/macOSをゲストOSとしてサポートしていますが、v11では現在Beta版が公開されているmacOS Sierraはサポートされておらず、いくつかのステップを踏んでSierraをインストールする必要がありましたが、
Parallels Desktop 11 for MacにmacOS Sierra Betaをインストールする方法。 | AAPL Ch. https://t.co/6BIurNR9n3 pic.twitter.com/rWz2F2SoYU
— Appleちゃんねる (@applechinfo) 2016年7月10日
Parallels Desktop v12ではmacOS Sierraインストーラーの自動検出、SierraのゲストOS化に対応し、”Sierra on El Capitan”や”Sierra on Sierra”が出来るようになっています。
起動オプション
新しいParallels Desktop v12では「起動と終了」に新しく「マニュアル起動とシャットダウン」, 「常にバックグラウンドで待機」オプションが追加されており、バックグラウンド待機オプションはMacを起動すると仮想マシンが自動的に起動し、終了時や使用していない時は一時停止になるようになっています。
*今までの構成はカスタムという形で利用可能。
グラフィックス
現在AppleはRetinaディスプレイを搭載したMacBookやiMac 4K/5Kを発売していますが、Parallels Desktop v12ではこのRetinaディスプレイへの最適化が行われ、
Retinaディスプレイ上で仮想マシンを起動したさいの表示を、マシンのディスプレイを「間隔を広く(テキストとインターフェイスは小さい)」, 「Retinaに最適」, 「(フルサイズに)サイズ調整される」の3オプションから選択できるようになっています。
Acronis True Image
Acronis True Imageはスイスのアクロニス社が提供しているクラウドバックアップサービスですが、Parallels Desktop v12ではv11でも搭載されているAcronis True Imageバックアップ機能に加えて、
容量500GB, 1年間無料のサブスクリプションが同梱されており、仮想マシンをクラウド上にバックアップできるようになっています。
リソース使用量
Parallels Desktop for MacはMacを優先にするか仮想マシンを優先にするかのリソースオプションにより、仮想マシンに割り当てたリソースをどの様に扱うかが設定できますが、v12のPro Editionでは更にリソースを細かく設定することが可能で、
[オプション]タブ > [最適化] > [リソース使用量]から仮想マシンに使用するリソース使用量を5段階で調節できるようになっています。
ネットワーク
この機能もPro Editionのみですが、v12のネットワーク設定では帯域のカスタマイズが可能になっており、3GネットワークやDSL, Edge, Wi-Fi, ネットワーク状態が非常に悪い, 100%損失, カスタムといったネットワーク状態をエミュレートし、開発者がネットワークテスト環境を構築できるようになっています。
Network Conditioner in the Pro Edition now features preconfigured network profiles (Edge, 100 percent loss, 3G, DSL, Very Bad Network and Wi-Fi) to make testing a breeze, as well as customizable settings.
Parallels Toolbox
Parallels Toolboxはv12と共にリリースされたツールで、仮想環境を利用したプレゼンテーションやテスト環境のシェア、 ゲスト/ホストでネイティブサポートされていない圧縮ファイルの解凍機能など、仮想環境を使う上で便利な20種類+の機能が同梱されています。
- 仮想Mac/Windowsを利用したプレゼンテーション用機能
- デスクトップ上のファイルを隠す
- 不要な通知などを表示させない
- Macをスリープさせない
- ファイルの圧縮, 暗号化機能
- 仮想環境のスクリーンショットやビデオキャプチャの撮影機能
- YouTubeおよびFacebook, その他Webサイトからの動画のダウンロード機能
- タスク用アラームやカウントダウン, ストップウォッチ, タイマー機能
- ZIPやRAR, 他の圧縮ファイルの解凍機能
- マイクのミュート、マイクからの録音機能
- iOSデバイス向け動画変換機能
Parallels Toolboxはスタンドアローンアプリで、今後更に便利な機能を搭載していくそうですが、Parallels Desktop for Macユーザー(非Pro Editionユーザー)には9.99ドル/年のサブスクリプション制となっていますので、興味のある方はまずトライアル版の利用をオススメします。
Parallels Toolbox for Mac is a feature of all versions of Parallels Desktop 12 for Mac which will also be available as a stand-alone subscription product for $9.99 per year, including all new tools and updates planned for release every few months. Starting Aug. 23, a 14-day full-featured free trial can be downloaded and subscription purchased from www.parallels.com/toolbox.
パフォーマンス
その他、パフォーマンスに関してはv11と比較して最大90%速くスナップショットを作成、仮想マシンのサスペンドが60%高速化, 共有フォルダが25%高速化、バッテリー駆動時間を最大10%向上などが行われているそうですが、
Coherence ModeやCortanaなどWindows 10ゲストのサポートはv11と変わらないので、Pro Editionのサブスクリプションを持っている方や仮想macOS Sierraマシンが必要な方以外は、とりあえず14日間無料で利用可能なトライアル版を利用してからアップグレードするかどうかを決めた方がいいと思います。
*Windowsゲスト時の新機能は時間があればまとめてレビューします。
コメント
あいかわらずCLIでのイメージ作成・起動・シャットダウンなどは出来ないんだろか、
それさえできればと思うんだけど。