macOS 26.1 Tahoeでは、FaceTimeアプリやサンプリングレートが異なるオーディオデバイス間、低サンプリングレートのオーディオキャプチャが失敗する、強いローパスフィルタが適用されるなどのオーディオ関連の不具合が修正。

　macOS 26.1 Tahoeでは、FaceTimeなどのアプリやサンプリングレートが異なるオーディオデバイスで音声を録音できない、低サンプリングレートの音声の録音に失敗する、強いローパスフィルタが適用されるといった不具合が修正されたそうです。詳細は以下から。

　Appleが2025年09月にリリースした「macOS 26.0.x Tahoe」では、macOSやiOSのオーディオ処理を担う「CoreAudio」フレームワークに重大なバグがあり、米Rogue Amoeba Software, Inc.によるとFaceTimeや新しい電話アプリでオーディオキャプチャ(音声録音)を行うと、録音に失敗する/途中の音が消える不具合や、

As a result of Tahoe bugs, call audio from FaceTime, Facebook Messenger, WhatsApp, or the new Phone app could be lost. To avoid this issue, SoundSource now automatically employs an alternate audio capture method for audio from these applications.

SoundSourceのリリースノートより抜粋

Macデフォルトの音声出力デバイスとイヤホンやAirPodsなどの別の出力デバイスで異なるサンプリングレートが設定されると音声が欠損する、低音域で音声の厚みが減衰し、macOS 15 Sequoiaと同じセットアップでもMacBook Proのスピーカーからの音声がチープになるなどの問題が確認されていました。

Downgrade to Sequoia, ran the same setup using the UMK-1 calibrated microphone, and the measurement came out what I expected without EQ: Teal is Tahoe, and Yellow&Pink are Sequoia. So there seems to be some sort of audio issue on certain setups on macOS Tahoe.

MacBook M4 sound quality feels cheap after Tahoe update – Apple Community

　これに対し、Appleは現地時間2025年11月04日にリリースした「macOS 26.1 Tahoe」で、CoreAudioフレームワークの改善を行ったようで、Audio HijackシリーズやLoopback、SoundSourceなどを開発する米Rogue Amoebaによると、

We’ve since been tracking Apple’s progress fixing those bugs in subsequent MacOS beta releases. We’re happy to report that the issues we reported have been resolved with the recent release of MacOS 26.1, and that Tahoe contains several additional fixes for various audio bugs.

MacOS 26 (Tahoe) Includes Important Audio-Related Bug Fixes – Rogue Amoeba

macOS 26.1 Tahoeでは、オーディオキャプチャで音声が失われ/オーディオデバイスのサンプリングレートが変更され、オーディオキャプチャが失敗するという2つの重大なバグに加え、以下の不具合も修正されたそうなので、macOS 26.0.xへアップグレードして問題に遭われていた方はmacOS 26.1へアップデートしてみて下さい。

macOS 26.1 Tahoeまでに修正されたオーディオ問題

• FaceTimeや電話アプリで音声が失われる。
  ▶︎macOS 26.0 Tahoeではビデオ通話アプリFaceTimeやTahoeで導入された電話アプリでの音声録音が失敗していたが、macOS 26.1ではオーディオキャプチャが可能に。
• サンプリングレートが一致しないとオーディオキャプチャが失敗する。
  ▶︎macOS 26.0 Tahoeではシステムデフォルトの音声出力デバイスと、イヤホンやAirPodsなど別の音声出力デバイスでサンプリングレートが異ると音声が欠損する不具合があったが、これもmacOS 26.1で修正。
• Safariでの44.1kHzオーディオキャプチャの改善。
  ▶︎Macのデフォルトのサンプリングレートが44.1kHzの場合、Safariで再生する音声をキャプチャすると、音声が飛ぶ(Skipping)やクリックノイズ(clicks)が発生することがありましたが、今回のアップデートで修正。
• Hey Siriが動作するように。
  ▶︎Rogue Amoebaなどのオーディオキャプチャアプリで音声を録音していると、Siriが音声コマンドに反応しなかったが、新たにTahoeでは”Hey Siri”コマンドが正確に動作するように。
• 低サンプリングレートの音源のキャプチャが正常化。
  ▶︎macOS 15 Sequoiaの後半のバージョンでは音声録音の不具合の再発により、低いサンプリングレートで再生される音声録音が失敗していましたが、macOS Tahoeではサンプリングレートを変更しても正確にキャプチャされるように。
• 高度なオーデョデバイスでのキャプチャが安定化。
  ▶︎古いmacOSのバージョンでは、MOTUやApogeeなどストリームグループを使用する機器で誤った音声がキャプチャされる、無音録音が発生する不具合がありましたが、これも今回のmacOS Tahoeアップデートで修正。
• ローパスフィルタが弱く。
  ▶︎Tahoe以前のmacOSでは、全てのオーディオキャプチャに強いローパスフィルタが適用されていましたが、今回のアップデートで、Appleはこのフィルターを以前ほど強く適用しなくなった。

おまけ

　macOS 26 TahoeでXcodeやiOSシミュレーターを使用すると、CPU使用率とI/O処理がスパイクし、Macのスピーカーからパチパチというクラックリング音(Crackling Sounds)やポップ音(Popping Sounds)が発生する不具合は、macOS 26.1のBeta段階でも報告されていたので修正されたか不明です。

• Details on MacOS 26 (Tahoe) bugs affecting SoundSource – Rogue Amoeba
• MacOS 26 (Tahoe) Includes Important Audio-Related Bug Fixes – Rogue Amoeba