OpenAIがGPT-5に自動と高速、思考の3つのモード選択を追加し、有料プランユーザーにはGPT-4oをデフォルトで復活させ、GPT-4.1やo3、o4-miniも提供すると発表しています。詳細は以下から。
米OpenAIは現地時間2025年08月07日、これまで提供しているGPT-4系モデルよりSTEMやコーディング、デザイン、ヘルスケアなど多くの専門分野で、よりスマートで実用的な博士号レベルの回答を提供できるAIモデル「GPT-5」を発表しましたが、08月09日、このGPT-5が人間味がなくGPT-4oで処理できたタスクが処理できない場合があるというユーザーからのフィードバックを受けてPlusとTeamユーザー向けに「GPT-4o (レガシーモデル)」の提供を再開していました。
GPT-5リリース後も利用できるようになったGPT-4o
この発表から4日後の現地時間2025年08月12日、OpenAIはGPT-5のアップデートに加え、レガシーモデルとしてオプションで提供していたGPT-4oを全ての有料プランユーザー向けにデフォルトで提供を再開することにしたと発表しています。
4o is back in the model picker for all paid users by default. Paid users also now have a “Show additional models” toggle in ChatGPT web settings which will add models like o3, 4.1, and GPT-5 Thinking mini. 4.5 is only available to Pro users due to GPUs.
GPT-5 Updatesより
GPT-5とレガシーGPT
OpenAIは08月12日より、これまでGPT-5とGPT-5 Thinkingの2モードで提供してきたGPT-5に、思考時間を自動で調整する「自動 (Auto)」と、即応または他のモデルより素早く回答を提供する「高速 (Fast)」、そして時間をかけてより良い回答を出す「思考 (Thinking)」の3モードを選択できるようにしたと発表しています。
GPT-5 Auto, Fast, Thinking
OpenAIは多くのユーザーはGPT-5 Autoモードがオススメですが、GPT-5をより細かく使い分けたいユーザー向けにGPT-5 FastとThinkingを選択できるようにしたとコメントしており、さらにGPT-5 PlusユーザーはGPT-5 Thinkingを1週間に最大3,000メッセージ利用できるようになり、Thinkingは196kトークンの上限に達するとGPT-5ではなくGPT-5 Thinking (mini)が選択されるよに仕様を変更したそうです。
You can now choose between “Auto”, “Fast”, and “Thinking” for GPT-5. Most users will want Auto, but the additional control will be useful for some people.
GPT-5 Updatesより
GPT-4o以前のモデルも
また、OpenAIは、これまでレガシーモデルオプションを選択しなければ表示されなかった「GPT-4o」モデルを全ての有料プランユーザーにデフォルトで表示されるようアップデートしており、さらにWeb版の[一般] → [Show additional models]をONにすることで、
Show additional models
GPT-4oだけでなく、思考が短く素早い回答をするGPT-5 Thinking miniとレガシーなGPT-4.1、GPT-4.5、OpenAI o3, 4.1モデルが使えるようにアップデートしたそうですが、GPT-4.5に関してはGPUコストが非常に高額なためProユーザーのみの提供となっているそうです。
4o is back in the model picker for all paid users by default. Paid users also now have a “Show additional models” toggle in ChatGPT web settings which will add models like o3, 4.1, and GPT-5 Thinking mini. 4.5 is only available to Pro users due to GPUs.
GPT-5 Updatesより
OpenAIのSam Altman CEOは多くのユーザーがGPT-5を満足しているものの、GPT-4oなどのレガシーなAIモデルを好むユーザーがいるこをも承知しており、今後GPT-4oを非推奨とする場合には事前に十分な通知を行うとコメントし、加えて、現在GPT-4oと比較して親しみが感じられないとされているGPT-5の人格(Personality)アップデートにも取り組んでいるそうなので、GPT-4oが恋しい方はWebページの設定をチェックしてみてください。
Updates to ChatGPT:
You can now choose between “Auto”, “Fast”, and “Thinking” for GPT-5. Most users will want Auto, but the additional control will be useful for some people.
Rate limits are now 3,000 messages/week with GPT-5 Thinking, and then extra capacity on GPT-5 Thinking…
— Sam Altman (@sama) August 13, 2025
4o is back in the model picker for all paid users by default. If we ever do deprecate it, we will give plenty of notice. Paid users also now have a “Show additional models” toggle in ChatGPT web settings which will add models like o3, 4.1, and GPT-5 Thinking mini. 4.5 is only available to Pro users—it costs a lot of GPUs.
Xより
おまけ
なお、ChatGPT Webで[Show additional models]を有効にすると、同アカウントでログインしているChatGPT for MacやiPhoneアプリ側にも設定が反映され、GPT-4.1やo3、o4-miniなどが使えるようになります。
コメント
GPTは4oまでは順調に進化していたけど、4.5、4.1、5とちょっと肩透かしというか、足踏みしている感じがすね。