Mac miniにUSB-AとSDカードリーダー、NVMe SSDを増設し電源ボタンも押しやすいUSB-Cスタンド&ハブ「Satechi Mac Mini M4 Stand & Hub with SSD Enclosure」レビューです。詳細は以下から。
米カリフォルニア州のサードパーティメーカーSatechiは現地時間2025年02月05日、筐体のデザインが刷新された「Mac mini (2024)」のデザインとマッチするUSB-Cハブ機能付きスタンド「Mac Mini M4 Stand & Hub with SSD Enclosure (ST-GNMMES) 」の販売を開始しましたが、

Satechi Mac Mini M4 Stand & Hub with SSD Enclosure
この発売時に注文していたSatechi Mac Mini M4 Stand & Hub with SSD Enclosure (以下、Mac Mini M4 Stand & Hub)がアメリカから届いたので使ってみました。

Satechi Mac Mini M4 Stand & Hub with SSD EnclosureとMac mini (2024)
Mac Mini M4 Stand & Hubレビュー
パッケージ
Satechiは2019年から、Intel Mac mini (2018)向けに「Satechi USB-C アルミニウム スタンド & USB ハブ (ST-ABHFM)」を発売しているだけあって、パッケージも無駄がないデザインとなっており、

Satechi Mac Mini M4 Stand & Hub with SSD Enclosureのパッケージ
従来モデルよりパッケージサイズが61%削減され、ユーザーズマニュアル(HTML版)の他に、底面のNVMe SSDスロットにSSDを接続するためのドライバーとネジ、サーマルパッドが付属し、USB-Cケーブルは一体型となっています。
電源ボタンにアクセスできるデザイン
Satechi Mac Mini M4 Stand & Hubの特徴として、Mac mini (2024)でデザインの刷新に合わせて底面に配置されてしまった電源ボタンを押せるよう、約17mmの空間が設けられており、

Satechi Mac Mini M4 Stand & Hubの電源ボタンにアクセス用カット
先に発売されたUSB-Cハブ「RayCue Mac Mini M4 Stand & Hub With SSD Enclosure」と異なり、Mac miniをスタンド上に設置した状態で指が電源ボタンに届くようになっています。

RayCue Mac Mini M4 Standは持ち上げないと電源にアクセスできません
I/Oポート
Satechi Mac Mini M4 Stand & HubのI/Oポートは前面にデータ転送速度312MB/sのSD 4.0スロット、10GbpsのUSB 3.2 Gen 2ポートが2つ、キーボードやマウスなどを接続する480MbpsのUSB-A 2.0が1ポートのみで、Thunderbolt 4ポートの数はMac Studioより少ないものの、

Satechi Mac Mini M4 Stand & Hubの前面と背面
Satechi Mac Mini M4 Stand & Hubを接続することで、Mac Studio並の拡張性をもたせることができるので、CPUベンチマークでApple M4 ProチップのMac mini (2024)に抜かされてしまったM1/M2 Ultraチップ搭載のMac StudioからMac miniへアップグレードしてもレガシィなUSB-Aポートが足りなくなるということはないと思います。

Mac StudioのI/Oポート
SSDスロット
また、Satechi Mac Mini M4 Stand & HubにはType-2230からType-2242, 2260, 2280サイズのM.2 NVMe SSDを1基搭載できるスロットが搭載されており、接続はORICO MiniDockやRayCue Mac Mini M4 Stand & Hubに採用されていたRealtekのUSBコントローラーと異なり、

Mac Mini M4 Stand & Hubの底面(NVMe SSDは別売。)
Genesys Logic, Inc.のUSB HUBコントローラが採用されていましたが、Mac miniとの接続は他のUSB-C StandやDockと同じく最大10Gbpsのため、Samsung 980 ProなどPCIe Gen 4.0対応の高速なNVMe SSDを搭載しても、実際のシーケンシャル読み込み/書き込みは最大1,000MB/s程度となります。

Satechi Mac Mini M4 Stand & HubのSSDスロットに搭載したSamsung 980 ProのAmorphousDiskMark
排熱
Satechi Mac Mini M4 Stand & Hubは、Mac miniを上に搭載するデザインで、Stan & HubとMac miniの間には吸気と排気を十分に行えるようスリットが設けられていますが、やはりスタンド式のUSB-Cハブよりは熱がこもりやすく、

Satechi Mac Mini M4 Stand & HubのFLIR
Cinebench R23のマルチCPUスロットリングテスト(10分)では、背面の排気口周辺の温度が最大40℃まで上昇していたので、エンコードなど長時間高負荷でMac miniとStand & Hubを使う場合は注意が必要かもしれません。
Wi-Fi
Mac miniを上に設置するタイプのUSB-Cハブやスタンドでは、Wi-Fi/Bluetoothアンテナの配置のため2.4GHz Wi-Fiが干渉を起こしやすいですが、Satechiは旧Mac mini/Studio用モデルのスタンド&ハブでWi-Fi問題を解決しており、

Satechi Mac Mini M4 Stand & Hubの2.5GHz Wi-Fi
Satechi Mac Mini M4 Stand & Hubにもその技術を活かしているため、Stand & HubのUSB 3.2 Gen 2ポートにHDDなどを接続しても大きな減衰は見られませんでした。
Thunderbolt/USB4対応の40Gbpsモデルに期待
Satechi Mac Mini M4 Stand & Hub with SSD Enclosureのサイズは127 x 127 x 2.06cm、重さ192g、USB-Cケーブルは8cmの編み組みケーブルでMac mini (2024)のデザインとよくマッチしていますが、

Thunderbolt 4/USB4対応のRayCueとORICOのMac miniスタンド&ハブ
既にRayCueやORICOはThunderbolt 4/USB4に対応したデータ転送速度40Gbpsのハブを発売しているので、SatechiのStand & Hubも上位(40Gbps)モデルの発売が期待されます。
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