iPadOS 17でUVCがサポートされたことで、HDMI to USB-Cゲームキャプチャーカード「Genki ShadowCast」を利用しiPad上にゲーム画面を表示&録画することが可能に。

iOS/iPadOS17

2023.09.192023.09.22

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　iPadOS 17でUVCがサポートされたことで、HDMI to USB-Cゲームキャプチャーカード「Genki ShadowCast」を利用しiPad上にゲーム画面を表示&録画することが可能になっています。詳細は以下から。

　Appleが日本時間2023年09月19日にリリースした「iPadOS 17」では、カメラ機器のUSB通信仕様「UVC (USB Video device Class)」がサポートされ、外部ディスプレイの内蔵モニターやサードパーティ製のWebカメラを利用し、FaceTime通話やビデオ会議アプリが利用できるようになりましたが、

WWDC23:Support external cameras in your iPadOS app

iPadOS 17でUVCがサポートされたことにより、HDMI to USB-Cゲームキャプチャーカード「Genki ShadowCast」を介し、iPad上にNintendo SwitchやPlayStationなどのHDMI出力を表示＆録画することが可能になりました。

iPadでSwitchをプレイ

　Genki ShadowCastは米Human Thingsが販売するHDMIキャプチャーカード(ボード/アダプタ)で、一般的な安価なHDMIキャプチャーカードはUSB-A/USB-Cポート(オス)とHDMIポート(メス)となっていますが、

Genki ShadowCast and UGREEN HDMI adapter

Genki ShadowCast(左)と UGREEN HDMI キャプチャーボード(右)

ShadowCastはHDMI(オス)とUSB-C(メス)で、ホストMacやPCへUSB-Cケーブル1本で接続できるのが特徴で、専用アプリやOBS Studio, XSplitなどでゲームキャプチャ/配信を行うことが出来ます。

　iPadOS 17へアップデートしたiPadでGenki ShadowCastを利用するには、USB-Cポートを搭載した以下のiPadにUSB-Cケーブルを接続し、もう一方のUSB-CコネクタをGenki ShadowCastへ接続。

iPad Pro 11インチとGenki ShadowCast, Nintendo Switch

iPad Pro 11インチ – USB-Cケーブル – Genki ShadowCast – Nintendo Switch

UVCサポートiPad

iPad Pro 12.9インチ (第3世代)以降
iPad Pro 11インチ (第1世代)以降
iPad (第10世代)以降
iPad Air (第4世代)以降
iPad mini (第6世代)以降

　次に、HDMIポートをNintendo SwitchなどゲームコンソールのHDMIポートに挿入し、iPadでSafariブラウザを起動してGenkiの公式サイト(以下のURL)へ接続します。

Genki Arcade

　後は、UVCをサポートしたiPadOS 17のSafariがGenki ShadowCastを認識し、Safari上にゲームコンソールの映像が出力され、iPadの画面上でゲームをプレイすることが可能になります。

*動作モードはFavor Resolutionに設定しないと映像が出力されないようなので注意してください。

　Genki ShadowCastは6,000~7,000円程度でAmazonなどで販売されており、Windows PCだけでなく、Google ChromeやOBS、Macアプリもリリースされていますが、中身は数千円で購入出来る安価なUSBキャプチャーカードと同じMacroSilicon MS2109チップを利用しており、

入力は4K@30fpsまたは1080p/60fpsをサポートしているものの、USBポートはUSB 2.0仕様のためキャプチャ可能な最高出力は1080p/30fpsで音声はモノラスまでしかサポートしていないので、激しいアクションゲームや格闘ゲームをプレイするには不向きなので注意してください。

おまけ

　iPadやiPhoneにHDMI出力の映像を映し出すにはこれまで、Accsoon SeeMoやQTake ScreenPortを利用するしかありませんでしたが、iPadOS 17でUVCがサポートされたことにより「Caputre Pro: UVC Viewer」や「Video Assist」といったキャプチャーアダプタやキャプチャーカードをサポートしたアプリの開発が進められており、

Video Assistアプリ

Bradley Andrewさんが開発するVideo Assistアプリは、ARRI AlexaやSony Venice、Blackmagicなどのカメラと、ElgatoやEVGA、AverMediaなど代表的なゲームキャプチャーカードをサポートし、画面の録画からグリッド/ヒストグラムなどが表示できることから、

iPadをビデオカメラのディレクターモニターや一眼レフのオンボードカメラモニターにすることが可能となっているそうなので、今年後半には性能のよいビデオ/ゲームキャプチャー・アプリがリリースされると思われます。

おまけ2

　昨年のApple Design Awardsにも選出されたライブ配信アプリ「Camo Studio」を開発する英Reincubate Ltd.がUVC対応のiPadアプリ「Camo Studio for iPad」を無料でリリースしており、これを利用すれば一般的なUSB/HDMIキャプチャデバイスが利用できるので、お気に入りのキャプチャデバイスや一眼レフカメラをお持ちの方は試してみてください。