AppleがApple M2 Ultraチップを搭載した「Mac Pro (2023)」はPCIe接続のGPUや旧Mac Pro (2019)用のMPXモジュールGPUをサポートしないと発表しています。詳細は以下から。
Appleは現地時間2023年06月05日に開催したWWDC23の基調講演の中で、IntelからApple Siliconへの最後の製品としてPCIe拡張を搭載したプロユーザー向けの「Mac Pro (2023)」を発表、13日より販売が開始されていますが、このMac Pro (2023)では、dGPUはサポートしないそうです。
Graphics cards
Mac Pro is powered by the M2 Ultra chip which features a GPU configurable with up to 76 cores. The GPU is integrated into the M2 Ultra chip and doesn’t support additional graphics processors such as PCIe graphics cards or MPX modules. You can configure the number of GPU cores in your Mac Pro when you purchase it.PCIe cards you can install in your Mac Pro (2023) – Apple Support
Appleが先程公開したMac Pro (2023)のPCIe仕様によると、Mac Pro (2023)には旧Mac Pro (2019)のPCIe Gen3からGen4へアップデートされた7つ*のPCIeスロットがあるものの、使用できるサードパーティ製PCIeカードはファイバーチャネルカードやファイバーネットワークカード、ビデオ&オーディオI/Oカード、ストレージカード、イーサネットカードで、
M2 Ultraチップに統合されたGPUはPCIeグラフィックスカードやMac Pro (2019)用に開発されたApple独自仕様となるMac Pro Expansion(MPX)モジュールのグラフィックスカードも追加サポートしないそうなので、Mac Pro (2023)を購入する際にはM2 UltraチップのGPUとユニファイドメモリをカスタマイズ(60コアまたは最大76コア)した方がよさそうです。
また、AppleはMac Pro (2019)のApple I/Oカードはや32-bit Option ROMを使用するPCIカードはMac Pro (2023)と互換性がないことや、補助電源の情報も公開しているので、興味のある方はチェックしてみてください。
おまけ
ちなみに、Mac Pro (2023)のグラフィックス性能やGPUをサポートしないPCIe拡張については、WWDC23後にDaring FirebalのJohn Gruberさんと、AppleのSVP John TernusさんやCraig Federighiさんらで行われた「The Talk Show Live」でも話題になっており、
AppleとしてはMac Pro (2019)の1.5TBメモリやdGPUは魅力的だったものの、Mac Pro (2023)に搭載されているM2 Ultraの最大192GBのユニファイドメモリや800GB/sのメモリ帯域幅はGPUのメモリ(VRAM)と見れば優れており、機械学習などに関してはNVIDIAがいい仕事をしているが、CPU, GPUそしてメモリが統合されたApple Siliconでしかできない(WWDC23の基調講演の中で説明したような)ワークフローがあるとコメントしています。
- PCIe cards you can install in your Mac Pro (2023) – Apple Support
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