Mac mini (M2 Pro, 2023)の1TB SSDモデルは4チップNAND構成で、旧Mac mini (M1, 2020) 1TBモデルの2倍のデータ転送速度6GB/sに。

Mac mini (M2 Pro, 2023) 1TBモデルとMac mini (M1, 2020) 1TBモデルのBlackmagic Disk Speedtest Apple-M2
Mac mini (M2 Pro, 2023) 1TBモデルとMac mini (M1, 2020) 1TBモデルのBlackmagic Disk Speedtest
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 Mac mini (M2 Pro, 2023)のSSD 1TBモデルは4チップNAND構成で、Mac mini (M1, 2020) 1TBモデルの倍のデータ転送速度6GB/sになっています。詳細は以下から。

Mac miniのアイコン。

 Appleは現地時間2023年01月24日(日本では02月03日)より、Apple M2 Pro/M2 Maxチップを搭載したMac mini (M2, 2023)*およびMacBook Pro (14/16インチ, 2023)の販売を開始しましたが、

Mac mini (2023)

Apple M2シリーズのチップを搭載したMac miniの製品名は「Mac mini (2023) with M2/M2 Pro」が正しいようですが、ここでは旧モデルとの比較があるので、Mac mini (M2/M2 Pro, 2023)と記載します。

注文していた、10コアCPU、16コアGPU、16コアNeural Engin搭載のApple M2 Proチップと16GBユニファイドメモリに加え、SSDをCTOで1TB SSDへ変更したMac mini (M2 Pro, 2023)が届いたので、早速気になっていたSSDのベンチマークを確認してみました。

Mac mini (M2 Pro, 2023)の構成

Mac mini (M2 Pro, 2023)の構成

MacのSSDとパフォーマンス

 AppleはMac mini (M2, 2023)やApple M2 Pro/Maxチップを搭載したMacBook Pro (14/16インチ, 2023)の発表とともに、公式サイトから削除してしまいましたが、現在AppleがMacに採用しているSSDは最大容量2TB、データ転送速度が3.3GB/sのSSDと、最大8TB、データ転送速度7.4GB/sのSSDの2タイプあり、前者がApple M1/M2チップを搭載した13インチMacBook ProやMac mini、iMacなどに、後者がM1/M2 Pro/Maxチップを搭載したMacBook Pro (14/16インチ)やMac Studioに採用されており、

Appleが公式サイトから削除してしまったSSDのスペック。

Appleが公式サイトから削除してしまったSSDのスペック。

Apple製のSSDは規格としてはPCI Express 4.0 NVMe SSDなので、使用するNANDチップの枚数が増えても、最大シーケンシャルリード値が7.xGB/sを超えることはないはずです。(Samsung 990 Proでも7,450MB/sとなっています。)

そのデータ転送速度は使用しているNANDチップ数(SSDの容量)によって異なるため、新しいMacの発売とともにAppleが使用するNANDチップの容量を変更(MacBook Air (2022)では128GBから256GBへ変更された)すると、旧モデルよりSSDパフォーマンスが低下する原因になっています。

MacのSSDの種類とデータ転送速度

クリックで拡大

Mac mini (M2 Pro, 2023)のSSD

 AppleがMac mini (M2 Pro, 2023)を発表した際、M2 Proモデルは最大8TBまでのSSDをオプションで提供すると発表していたので、「Mac mini (M2 Pro, 2023)にもMacBook Pro (14/16インチ)やMac StudioグレードのSSDが採用されるのかな?」と思い、比較のためも1TBへカスタマイズし注文していたのですが、

Mac mini (M2 Pro, 2023) 1TBモデルとMac mini (M1, 2020) 1TBモデルのBlackmagic Disk Speedtest

Mac mini (M2 Pro, 2023) 1TBモデルとMac mini (M1, 2020) 1TBモデルのBlackmagic Disk Speedtest

結果は以下の通りデータ転送速度が3.3GB/sを超え、Blackmagic Disk SpeedtestではWrite値が6,035MB/s、Read値が5062MB/s、AmorphousDiskMarkでもシーケンシャルRead/Writeが6364.97/7328.54MB/sと、Mac mini (M1, 2020) 1TBモデルのほぼ倍になっていました。

 上記の通り、この差は使用されているコントローラーとNANDチップにあり、Mac mini (M2 Pro, 2023)のマザーボードをチェックしたところ、Mac mini (M2 Pro, 2023)には最大で8枚のNANDチップが搭載できるようになっており、1TBモデルには256GB NANDが4枚搭載されています。

Mac mini (M2 Pro, 2023)のマザーボードとSSD

Mac mini (M2 Pro, 2023)のマザーボードとNANDチップ

Mac mini (M2, 2023)のボードは最大4枚のNANDチップを搭載できるようになっています。

おまけ

 今後Mac mini (M2/M2 Pro, 2023)を購入される方向けに、Mac mini (M1/M2/M2 Pro)のSSD容量とデータ転送速度をまとめておくと、Mac mini (M2, 2023)のベースモデルとなる256GB SSDは1NANDチップ構成のため、128GB x2チップ構成のMac mini (M1, 2020)よりSSDパフォーマンスは低下し、

Mac mini M1/M2 SSDのBlackmagic Disk Speedtestグラフ

それ以外は2チップ構成で3GB/s近いパフォーマンスが期待できますが、Mac mini (M2 Pro, 2023)は1TBにするとMacBook Pro (14/16インチ)やMac StudioグレードのSSDパフォーマンスを得られるので、予算に余裕があるならばSSDは1つ上の容量を選択したほうが幸せになれそうです。

モデル Write[MB/s] Read[MB/s] ソース
Mac mini (M1, 2020)
256GB SSD (AP256Q)
2150.1 2760.6 YouTube
Mac mini (M1, 2020)
1TB SSD (AP1024Q)
3202.5 2925.5 YouTube
Mac mini (M2, 2023)
256GB SSD
1520.5 1515.8 YouTube
Mac mini (M2, 2023)
512GB SSD
3186.2 2850.4 YouTube
Mac mini (M2 Pro, 2023)
512GB SSD
3223.8 2976.6 YouTube
Mac mini (M2 Pro, 2023)
1TB SSD (AP1024Z)
6035.2 5062.1 YouTube

コメント

  1. 匿名 より:

    検証ありがたい
    これほどの性能差を公式に説明しないのは疑問

  2. 匿名 より:

    M1の方はgen3の規格値に近い速度が出てるので、チップ自体は元からGen4のものでコントーローラーがgen3相当からgen4相当に変わったからじゃないかと思います。

  3. 匿名 より:

    僕の購入したMac mini (M2 Pro 12/19, 2023)512GB SSDは、AmorphousDiskMarkでシーケンシャルRead/Writeが3222.93/7332.30MB/sです。

    ちょうど512GB SSDモデルと1TBモデルとの合の子ですが、どういう構成なんでしょう?

  4. 匿名 より:

    ちなみに装置名はAPPLE SSD AP0512Zと表示されています。

  5. 匿名 より:

    1TBモデルにはNANDが4枚という事は2TBモデルにするとNANDが8枚になって更に速度が上がるんでしょうか?

  6. 匿名 より:

    念のためBlackMagicで計測したところ、w3649.7MB/sのr2907.4MB/sでした。何となくBlackMagicの数値の方が妥当そうですが、AmorphousDiskMarkとでここまで数値差が出ることってあるんですかね?

    いずれにしても発表当日に予約購入してしまったので、仕様は仕様で飲み込むしかないのですが(笑)

  7. 匿名 より:

    念のため色々試してみました。

    Blackmagicの方は(単位:MB/s)

    1GB : w 4500 / r 2900
    2GB : w 3800 / r 2900
    3GB : w 3500 / r 2900
    4GB : w 3500 / r 2900
    5GB : w 3500 / r 2900

    という傾向で、転送ファイルが小さいほど高速で3GBくらいから安定なのか頭打ちになります。

    AmorphousDiskMarkは(SEQ1M QD32 単位:MB/s)

    16MiB : e 3400 / w7400
    | この間同傾向
    256MiB : e 3400 / w7400
    512MiB : e 3400 / w3400
    | この間同傾向
    8GiB : e 3400 / w3400

    という顕著な傾向が見られました。

    何分僕はSATA IIIのSSDしか扱ってきていない人間なので、PCIeやAppleSilicon基板直付けSSDには疎いのですが、AP0512Zは256MBまでの(細かいファイル?)の書き込みは尋常ではないイメージで、それはmacOSのインストール時にも感じられます。

    このシリーズ(もしかしたら256GB-AP0256Zも?)のSSDは、256MB以下のベンチと1GB以上のベンチを取らないと真価が分からないのでは無いでしょうか?

    AppleSiliconでは内蔵SSDの用途は(ほぼ)起動ディスクに限られますから、Blackmagicのような大容量読み書き系のディスクベンチでは真価が測れないように思いました。

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