米Anker、PowerIQ 4.0やActiveShield 2.0などを備えた独自技術「GaNPrime」を発表。

Anker GaNPrime TM Anker
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 米AnkerがPowerIQ 4.0やActiveShield 2.0などを搭載した「GaNPrime」製品を発表しています。詳細は以下から。

Anker GaNPrime

 米Anker(中国Anker Innovations Limited)は現地時間2022年07月25日、YouTubeでスペシャルイベントを配信し、その中でSteven Yang CEOは、シリコンに代わる次世代パワー半導体GaN(窒化ガリウム)を採用した新しい「GaNPrime」テクノロジーと、そのGaNPrimeに対応した新製品を発売すると発表しました。

Anker Event Livestream July 2020 Steven Yang CEO

Anker Event

 Ankerは今年の09月で設立から11年目を迎えますが、Steven Yang CEOは、昨年(2021年)の調査でモバイル充電ブランドで小売り売上高が第1位になり、全世界でのユーザーが1億人を突破したことを報告するとともに、

Anker The World No1 Mobile Charging Brand

Data source: Euromonitor International (Shanghai) Co., Ltd., measured in terms of retail sales value in 2020, based on research conducted in 11-2021.

Anker Event Livestream July 2020より

より安全で、高速、使い勝手がよく、環境に優しく持続可能な製品の開発に取り組んでおり、2018年に発売したGaN(窒化ガリウム)製品でも、Ankerは世界1位のGaN充電器ブランドに成長し、

Anker become No1 GaN Charger Brand

それにより年間3十万トンのE-Waste(電子機器廃棄物)の削減が見込まれ、2020年以降AppleやSamsungなどのメーカーが製品への充電機器の同梱を廃止し、現在EUはスマートフォンやタブレットなどをUSB-Cへの統一する方向に進み、

Anker Event Livestream: July 2022

10年前は5Wだったスマートフォンの充電は現在65W or 100Wまでになり、来年には150W、200W時代に突入すると予想されるため、Ankerは、これらに適応するために、新しい技術を取り入れた「GaNPrime」テクノロジーと、それに対応する製品を発表しています。

GaNPrime

 GaNPrimeは、ベースとなる窒化ガリウム技術と、Power DeliveryとQualcomm Quick Charge等の充電規格と互換性があり、 USB-Cポートに接続されたスマートフォンやタブレットを最適にフルスピードで充電できるAnker独自の「PowerIQ 4.0*」技術と、ダイナミック温度センサーによる温度管理と出力制御機能を備えた「ActiveShield 2.0」、そしてCompact Architecture Designの4つのコンポーネントからなる技術で、

GaNPrime

*PowerIQ 3.0は100W PDに、PowerIQ 4.0はそれ以上に対応。

Ankerはこの技術の開発のためにGaN技術のリーディングカンパニー、独Infineon、中国SOUTHCHIP、米Navitas、中国Innoscience、中国iSmartWareとパートナーシップを組み、InfineonのHFBアーキテクチャとiGaN SwitchやNavitasの次世代GaNFast Power ICs、InnoscienceのAll GaNテクノロジーなどを取り入れGaNPrimeテクノロジーを開発したそうで、

GaNPrimeテクノロジーを搭載した製品では、InfineonのHFB(Bybrid Flyback)アーキテクチャにより、100Wから300WのPower Deliveryシステムで95%という高いエネルギー変換効率が実現でき、エネルギー損失を最大21%削減し、100W以下のシステムでも、エネルギー損失を最大7.2%削減できるそうです。

Anker Event Livestream July 2022

 また、GaNPrimeテクノロジーで採用されてるPowerIQ 4.0は、接続された複数の電子機器が必要とする電力をリアルタイムで監視しDynamic Power Distributionにより、充電する電力を分配することで、充電時間を短縮する技術が追加されており、MacBook Pro (14-inch, 2021)を2台利用したテスト**では充電時間を最大1時間を短縮できたそうです。

PowerIQ 4.0について

**Data tested by charging two MacBook Pro 2021 14" (from 0% to 100%) simultaneously with Anker 735 Charger (GaNPrime 65W)

 Ankerは昨年Nano Pro「ActiveShield」というリアルタイムでiPhoneなどの接続端末の温度を監視して出力制御を行う機能を導入しましたが、アップデートされたActiveShield 2.0では、温度監視頻度が76%向上し、1日300万回の温度監視を行えるようになっているそうです。

ActiveShield 2.0について

 以上のGaN技術とPowerIQ 4.0、ActiveShield 2.0に加え、従来使用してきた一体型電源ICではなく、分離配置が可能な制御ICとGaNトランジスタを取り入れ、分離配置により生まれた空間を有効に利用するPCBA 3D スタッキングを用いることで、よりコンパクトになりながら前モデルより発熱しない「Compact Architecture Design」を実現し、

Anker Compact Architecture Design

マルチデバイスを同時に急速充電できるUSB-C急速充電器がコンパクトにデザインできる様になり、Ankerは今年後半にかけて、GaNPrimeを採用した複数の製品を発売するそうなので、興味のある方は公式サイトをチェックしてみてください。

GaNPrime製品

日本でも本日中に発表があるそうです。

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