AppleがWebGL2をデフォルトで有効にした「Safari Technology Preview 114」をリリースしています。詳細は以下から。
AppleおよびWebKitチームは現地時間2020年10月08日、AppleOSのデフォルトブラウザであるSafariの次期バージョンで採用が予定されている新機能や不具合修正を行った「Safari Technology Preview v114 (以下、STP v114)」をリリースし、WebGL2をデフォルトで有効にしたと発表しています。
WebGL
- Enabled WebGL2 by default (r267027)
- Added WebGL and WebGL2 context support to OffscreenCanvas (r266275)
- WebGL goes in a bad state where glContext.createProgram() returns null (r266362)
Release Notes for Safari Technology Preview 114 – WebKit
SafariでのWebGL2サポートについては、Appleが2018年に開催したWWDC 2018で、macOS MojaveおよびiOS 12からグラフィクスAPI「OpenGL (OpenGL ES)」および「OpenCL」の利用を非推奨とすると発表し、オーバーヘッドの少ないAppleのグラフィクスAPI「Metal」への移行を勧めたため、
Webエンジニアの方々からはOpenGL ESベースのWebGLがSafariで利用できなくなるのではないかと心配されていましたが、これに対しWebKitチームはOpenGLが非推奨となってもSafariを利用したWebGLの開発には何の影響も与えず、2020年9月上旬頃のSafari Technology PreviewではWebGL2がデフォルトで有効になるだろうとコメントしていたため、スケジュールは遅れたようですが、今回のSTP 114でそれが達成されたようです。
SafariがWebGL2をサポートするのはまだ先ですが、WebP同様、Safariが非サポートのため、ChromeやFirefoxなどグローバル・ブラウザ/ユーザーの約78%が利用できるWebGL2を利用しなかった事例もあると思われるので、興味のある方は最新のSTPをダウンロードして試してみてください。
おまけ
ちなみに、AppleはWWDC20でApple Silicon搭載のMacでもOpenGL/CLについては引き続き非推奨ながら、Intel Macと同レベル(OpenGL v4.1/OpenCL v1.1)でサポートを続けると発表しています。
- WebGL2 – Can I use…
- Release Notes for Safari Technology Preview 114 – WebKit
コメント