Appleは新しいMacBook Pro向けの新機能として、IntelのTurbo Boostを長時間継続させアプリのパフォーマンスを向上させるような「Pro Mode」をmacOS Catalina Betaでテストしているもよう。

Turbo Boost Switcher MacBook Pro
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 Appleは新しいMacBook Pro向けの新機能として、IntelのTurbo Boostを長時間継続させる「Pro Mode」をmacOS 10.15 Catalinaで導入しようとしているようです。詳細は以下から。

Intel Power Gadget for Mac

 Appleは現在開発者向けに、2019年10月07日に正式リリースした「macOS 10.15 Catalina」の3rdアップデートとなるmacOS 10.15.3 Catalinaを公開していますが、このBeta版をチェックした9to5Macによると、AppleはMacBook Pro (16-inch, 2019)以降で利用できる新機能として、「Pro Mode」という機能を、このmacOS 10.15.3のBeta版でテストしているようです。

MacのPro Mode

The latest macOS Catalina 10.15.3 beta build contains references to a new “Pro Mode,” which can be turned on and off by users. Some strings mention that “Apps may run faster, but battery life may decrease and fan noise may increase” and “Fan speed limit overridden” when the Pro Mode is activated.

macOS beta hints at future ‘Pro Mode’ to boost performance on portable Macs – 9to5Mac

 9to5Macがチェックしたところによると、Pro ModeをONにすると「アプリはより高速で動作しますが、バッテリーの継続時間が低下し、ファンが高速で動作する可能性があります。」「ファン速度を優先します」という表示が出たり、Pro Modeをリセットすると「ファン速度は明日まで通常になります」「ファン速度が通常に戻りました」という表示が出るように設計されており、この機能はサーマルデザインが刷新され、ヒートシンクが約35%大きくなったMacBook Pro (16-inch, 2019)でのみ動作するように実装されているそうです。

MacBook Pro (16-inch, 2019)のサーマルデザイン

より進化した熱アーキテクチャで、より速い処理速度を。MacBook Proの熱アーキテクチャが完全に生まれ変わりました。改良したファンの羽根をこれまでより大きくした羽根車に取り付けて、空気の流れを最適化。そして、一層効率良く冷却するために放熱フィンを追加。冷却能力が向上したので、MacBook Proの最大持続力が最大で12ワット増えました。

16インチMacBook Pro – Apple(日本)

Intel Turbo Boostを利用?

 この説明を見て思い浮かぶのが、必要に応じてプロセッサの定格の動作周波数を変更させるIntelのTurbo Boostで、最近ではコーディングなどをメインとする開発者らが、Turbo BoostをTurbo Boost Switcherなどを利用して常時OFFすることで、バッテリーの駆動時間を伸ばす方法(主にLow Power Modeと呼ばれている)を常套手段としているため、

Turbo Boost Switcher

Marco Armentさんらは、Appleがこれを逆手に取り、Turbo Boostを長時間継続できる状態を「Pro Mode」として導入するのではないかと予想していますが、それよりもLow Power Modeを公式に採用して欲しいという意見も複数出ているようです。

My guess is that “Pro Mode” doesn’t raise the peak performance, but instead raises the fan speeds to allow longer sustained operation at high Turbo Boost speeds.

Low Power Mode for Mac laptops: making the case again – Marco.org

 また、このPro ModeはMacBook Pro(macOS)の電源管理機能に導入される見込みのため、dGPU/iGPUを切り替えることでバッテリーの駆動時間を伸ばすグラフィックスの自動切り替えとは逆のパワー・マネージメント(よりバッテリーを積極的に消費し、パフォーマンスを上げる)を行うようです。

グラフィックスの自動切り替え

コメント

  1. 名無し より:

    VAIO TruePerformanceみたいなものかな

    • 匿名 より:

      完全にこれやね。
      ただし副作用もある。

       図3を見れば明らかなように、クロックが上がる=電力が増えるわけなので、性能が上がる分消費電力も増えてしまう。このため、バッテリ駆動時間にはマイナスの影響があるはずだ。

       実際に、第8世代Coreを搭載したVAIO S11/S13は、第7世代Coreを搭載したものと比較して、VAIO S11で30分~1時間、VAIO S13は30分程度バッテリ駆動時間が短くなっているという。VAIO TruePerformanceの影響だけではないだろうが、オンにすれば当然バッテリへの影響は出てくる。
      ttps://pc.watch.impress.co.jp/docs/column/ubiq/1101740.html

  2. 匿名 より:

    それよか、高負荷時のファンの轟音をAirPods自慢のノイキャン技術で相殺することに力入れてくれた方がいいとおもうけど。

  3. 匿名 より:

    INTEL14nmプロセスの限界で、これまでのやり方では安定してクロックをあげられなくなったための苦肉の策でしょうね。Cometlake-Hは5Ghzを超えてくるといわれていますが、MacbookPro16の熱アーキ改善とともにProモードをおまけとして付けておかないとやっていけなくなりつつあるということ。INTELは10nm icelakeの歩留り問題があったりY, Uモデルしか作れなかったり多難ですね

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