手書きや印刷された数式をカメラで撮影するだけでLaTeX形式に変換してくれる「Mathpix Snip for Mac/Windows/iOS」が数式だけでなく文章も取り込んでくれる「OCR 2.0」エンジンを搭載しています。詳細は以下から。
Mathpix Snipシリーズはスタンフォード大学の博士課程でディープラーニングを専攻していたNico Jimenezさんらが設立したMathpix, Inc.が開発&公開している数式専用のOCRアプリで、スクリーンショットや写真から数式を判別、LaTeX形式に変換してくれる機能がありますが、このMathpix Snipのデスクトップ版とiOS版がアップデートし、新たにOCRエンジン「OCR 1.0」と「OCR 2.0」を選択できるようになっています。
OCR 2.0
OCR 2.0 is optimized to scan Snips with a lot of content, like multiple paragraphs or a full page of text.Snip with OCR 2.0 on Desktop – Mathpix Blog
OCR 2.0
OCR 2.0エンジンが利用可能なMathpix Snip for Macはバージョン2.2以降で、OCR 1.0エンジンはこれまで通り数式のみを認識しLaTeX形式に変換してくれますが、OCR 2.0エンジンはFull Page Scanをサポートしており、パラグラフとパラグラフ内にある数式を判別し、パラグラフはテキスト形式で、数式はLaTeX形式に処理して出力してくれます。
OCR 2.0の凄さは実際に使ってみればわかりますが、パラグラフ内の複数の数式も検出可能な他、必要のない改行の削除、マルチラインの方程式の表示などもOCR 2.0で改善されています。
その他
また、今回のアップデートではFull Page OCRが利用可能になったことで情報量が増えたため、メニューバーから表示するウィンドウにOCRとOriginal(画像)を分けるタブが追加され、矢印キーやShift+矢印キーでのナビゲーション機能、ユーザーガイドの追加、
取り込んだスクリーンショットの[Delete All]ボタンの追加、数式のレンダリング画像の背景が白から透明へ、Math Fontsの削除オプション、Mac版では書き出す画像のDPI設定の追加とTIFF形式での書き出しのサポート、Windows版ではMarkdown/LateXテキストからのSnipの作成、HDPIスクリーンと外部モニタのサポートなどが行われているので、ユーザーの方は公式サイトから新バージョンをダウンロードしてみてください。
All:
- A Delete All button has been added to your Snip List screen for deleting all Snips on your account at once
- All rendered images now have a transparent background (rather than white)
- Speed improvements for accounts with > 1,000 Snips
Mac only:
- Added TIFF image option for exporting (in Export Image Settings)
- Added way to configure the DPI of exported images (in Export Image Settings)
- Image setting button
Windows only:
- Add the ability to create a Snip from Markdown or LaTeX text
- Added support for HDPI screens and external monitors
- Improved preview size in List view
- Mathpix Snip – Mathpix Inc.
- Mathpix Snipping Tool – Mac App Store
- Snip with OCR 2.0 on Desktop – Mathpix Blog
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