Apple Pencil Proでキャンパス上に表示される各ペンツールのデジタル・シャドウは3Dオブジェクトファイルを利用し描写しています。詳細は以下から。
Appleが新しい「iPad Air (M2)」と「iPad Pro (M4)」向けに発売を開始した新しいスタイラスペン「Apple Pencil Pro」は、クレヨンや万年筆、水彩ペンなど現在使用しているペンツールがわかるように、影でそのペンツールの輪郭をiPadの画面上に映し出す「シャドウ」という機能が実装されていますが、
Appleは、このシャドウを実装するにあたり、クレヨンや万年筆、水彩ペンなどのペンツールを3Dオブジェクトファイル(.obj)で作成し、シャドウに反映させているようです。
Appleがデジタルシャドウ用のファイルを2Dではなく3Dで作成した理由は、Apple Pencil Proで導入されたバレル(軸)センサーによりペンの回転を検知できるようになったことで、ペン回転時の射影も正確に表現する必要になったためで、
iPad Air (M2)とiPad Pro (M4)用に配布されている「iPadOS 17.5 (21F84)」のPencilKitフレームワーク内には、クレヨンや万年筆、水彩ペンだけでなく、ボールペン、蛍光ペン、マイクロスティックペン、塗り潰し(PaintTube)、選択ツール、消しゴムツールの3Dファイルが含まれているので、興味のある方はチェックしてみてください。
/iPadOS 17.5 (21F84)のSystemOS/System/Library/Frameworks/PencilKit.framework/Crayon-B532.obj
おまけ
ちなみに、AppleはmacOS 12 Montereyで採用したモントレー渓谷を漂うスクリーンセーバ(Canyon)、macOS 13 Venturaで採用した花の中を漂うスクリーンセーバ(Ventura)にも、3Dジオメトリファイルを採用し、渓谷や花びらの中を漂う様子を再現しています。
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