Apple M3チップのハードウェア・レイトレーシングをサポートし、OpenGLバックエンドを廃止した「Blender v4.0」がリリースされています。詳細は以下から。
Blender Foundationは現地時間2023年11月14日、オープンソースの3Dモデリングアプリ「Blender」のメジャーアップデートとなる「Blender v4.0」をWindowsやmacOS、Linuxプラットフォーム向けにリリースしたと発表しています。
Blender 4.0 represents a major leap for rendering, creating tools, and more to take your Freedom to Create to new heights.
Blender 4.0 — blender.org
Blender v4.0ではPrincipled BSDFが刷新され、新しいマイクロファイバーシェーディングモデルが追加されたSheenや、発光層を含む全てのベースレイヤーの上に配置されるCoat、新しいビュー変換となるAgXなど様々な機能が追加/強化される一方、
macOSプラットフォームでは、長きにわたり採用されてきたOpenGLバックエンドが削除され、今年03月にリリースされた「Blender v3.5」で新しいバックエンドとして採用されたMetalがデフォルトとなり、これによりBlender v4.0ではMetal 2.2をサポートするAMD GPUやIntel Skylakeプロセッサ以上を搭載するMacが必要となっています。
Graphics Cards
On macOS only Metal is supported now, and the OpenGL backend has been removed. A GPU with Metal 2.2 support is required. Intel Macs without an AMD GPU require a Skylake processor or higher. (cdb8a8929c)Blender 4.0 Release Notes – Blender Developer Wiki
また、Appleは現地時間2023年10月30日に開催したスペシャルイベントで、Apple M3チップファミリー「M3、M3 Pro、M3 Max」に採用される次世代GPUは、Dynamic Cachingとハードウェア(HW)アクセラレーテッド・レイトレーシングなど新しいレンダリング機能が搭載されると発表し、
イベント後に公開したTech Talksでは、Apple M3 Maxチップ搭載のMacBook Proでは、M2 Maxモデルと比較して次期Blender (v4.0)でより高速なレンダリングが可能になっているとコメントしていましたが、
AppleのGPUソフトウェアループでディレクターを務めるGokhan Avkarogullariさんによると、Blender v4.0ではApple M3チップファミリーのHWアクセラレーテッド・レイトレーシングがCyclesレンダラーでデフォルトでサポートされ、Tech Talksで示した高速なレンダリングが可能になっているそうです。
Blender 4 is out. Lot of new things, including HW accelerated #Metal ray tracing on M3 chips : https://t.co/M3rHLInEo4
— Gokhan Avkarogullari (@gavkar) November 14, 2023
この他、Blender v4.0ではmacOSでHDRディスプレイのサポートも開始されているそうなので、ユーザーの方はチェックしてみてください。
- Blender 4.0 — blender.org
- Blender 4.0 Release Notes – Blender Developer Wiki
- Free and Open 3D Creation Software – blender.org
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