CrossOverにAppleのGame Porting Toolkitを適用してMacでDirectX 12対応ゲームをプレイできるようにするパッチ「CXPatcher」がリリースされています。詳細は以下から。
Appleは2023年06月に開催したWWDC23の中で、次期Mac OS「macOS 14 Sonoma」では、ゲームアプリを起動するとバックグラウンドタスクを削減し、Bluetoothのサンプリングレートを上げることで、ゲームプレイヤーが、より安定したフレームレートと低遅延のサウンド/コントローラー操作を実現できるゲームモードを追加すると発表するとともに、
ゲームクリエイターがWindows向けに開発しているゲームをMacへ移植するのを手伝うため、x86命令セットやキーボード、マウス、コントローラー、オーディオ、ネットワーク、ファイルシステム、Direct3DなどのWindows APIを変換し、実際にApple Silicon Mac上でゲームを動作させることができる「Game Porting Toolkit」の提供を開発者に開始しました。
このGame Porting Toolkitは、米CodeWeaversが開発するMacやLinux上でWindowsアプリを実行できるようにする互換レイヤーCrossOver (ベースはオープンソースのWine)に2万行以上のパッチを当てたものだったため、公開後から多くのユーザーがApple Silicon Mac上でDiablo IVやHogwarts LegacyなどのDirectX 12対応ゲームの動作に成功していますが、
Appleが公開したGame Porting Toolkitを元のCrossOverへ適用し、現在のCrossOver 22.x for MacではサポートしていないDirectX 12対応ゲームを実行できるようにする非公式パッチ「CXPatcher」が新たにリリースされています。
CXPatcher
CXPatcherは英Trust Paymentsのエンジニアを務めるItalo Mandaraさんが2023年04月から開発していたCodeWeavers非公式のCrossOver用ゲームパッチですが、AppleがGame Porting Toolkit(GPTK)をリリースしたことで、CXPatcher v0.2.14からmacOS 14 SonomaのサポートとGPTKパッチを統合たそうで、
Instructions for GPTK integration
This release introduces the integration of an external library to extend compatibility to dx12 and improve dx11 compatibility, all you need to do is to download the dmg image and mount it then click “Locate external resources” and point to the drive you just mountedリリースノートより抜粋
使い方は、macOS 14 Sonoma (Beta)をインストールしたApple Silicon MacにCrossOverをインストールして、CXPatcherにドラッグ&ドロップし、AppleのGame Porting Toolkitをパッチとして適用するだけで、SteamやBattle.netなどで配信されているゲームをプレイできるようになります。
CXPatcherはオープンソースで開発されており、米CodeWeaversは今年の夏後半にリリース予定のCrossOver 23 for MacでDirectX 12サポートを予告しており、AppleのGame Porting Toolkitについても利用を検討しているそうなので、それまでの間、CrossOverでDirectX 12ゲームをプレイしたい方は自己責任で試してみてください。
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