AppleのGame Porting Toolkitを利用したWineラッパー「Whisky v1.0」がリリース。Rosetta 2やWine、GPTKのセットアップやDXVK＆Vulkanのサポートを追加。

macOS 14 Sonoma

2023.07.04

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　AppleのGame Porting Toolkitを利用し、Mac上でDirectX 12対応のWindowsゲームを実行できるWineラッパー「Whisky v1.0」がリリースされています。詳細は以下から。

　WhiskyはIsacc Marovitzさんが2023年04月から開発しているSwiftUIを利用したWineラッパーで、Windows互換レイヤーのWineを利用しMac上でWindows用のアプリやゲームを実行できますが、このWhiskyがプレリリース版を終了し、正式に「Whisky v1.0.0」としてリリースされています。

Whisky provides a clean and easy to use graphical wrapper for Wine built in native SwiftUI. You can make and manage bottles, install and run Windows apps and games, and unlock the full potential of your Mac with no technical knowledge required. Whisky is built on top of CrossOver 22.1.1, and Apple’s own Game Porting Toolkit.

IsaacMarovitz/Whisky: A modern Wine wrapper for macOS built with SwiftUI – GitHub

　Whisky v1.0.0では、Whiskyのプレリリース版で導入されたAppleのGPTK*が正式にサポートされ、加えてApple Silicon MacでWindowsアプリを実行するために必要なWineやRosetta 2、GPTKのチェックやダウンロードといったセットアップがより分かりやすくなっています。

*本バージョンから”Game Porting Toolkit”の略称がChatGPTの”Generative Pre-trained Transformer”との競合を避けるため、GPTKに変更されています。

　また、Whisky v1.0.0ではインストールしたプログラムに「お気に入り」設定をできるようになった他、 CrossOver 22.1.1に利用されているWine v7.7を利用することで、Vulkan APIでDirect3D 9, 10, 11を実装したDXVKがサポートされています。

　Whisky v1.0.0のシステム要件はmacOS 13.1 Ventura以降で、アプリはGitHubに公開されており、Marovitzさんの開発者署名と公証を取得しているため、Gatekeeperにブロックされず実行できますが、AppleはVenturaでGPTK**をサポートしていないため、Venturaで起動すると警告が表示されるようになっているので、macOS 14 Sonoma Betaを利用できる方は試してみてください。