MacとiPad間でPeer-to-Peer接続をサポートし、液タブ化したiPad上でのレイテンシーを約46%改善した「Astropad Studio v5.3」がリリース。

Astropad

2023.04.27

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Astro HQがMacやWindows PCの画面をiPadに映し液タブ化する「Astropad Studio」がMacとiPad間でPeer-to-Peer接続をサポートし、レイテンシーが約46%削減されたと発表しています。詳細は以下から。

　Astropadシリーズは元AppleのQuickTimeエンジニアだったMattさんらが開発しているiPadアプリで、MacやWindows PCの画面をiPadに転送し、セカンドモニターや液タブとして利用できるようにしてくれる機能がありますが、このAstropadシリーズの中のプロユーザー向けアプリでApple PencilをサポートしiPadを液タブ化できる「Astropad Studio」が、

現地時間2023年04月26日にリリースされた「Astropad Studio v5.3」で、MacとiPad間でのPeer-to-Peer(P2P)接続をサポートし、iPad上に映し出されるMacの画面の遅延を大きく改善されたと発表しています

After months of development and testing, we’re pleased to release a major update with Astropad Studio 5.3:

⚡️ Peer-to-Peer networking for Mac

✍️ Tilt and Azimuth support for Apple Pencil Hover

Astropad Studio 5.3: Peer-to-Peer Networking – Astropad Blog

Astropad Studio v5.3のP2P接続

　Astropad Studioシリーズはこれまで、Macのデスクトップの映像をルーターを介したWi-Fi接続(over Wi-Fi)でiPadに転送していましたが、Astropad Studio v5.3ではiPadとMac間でP2Pネットワークを構築し、直接Macのデスクトップ映像をiPadに転送することが可能になっており、

Astropad StudioのWi-FiとP2P接続のイメージ

Astro HQによると、P2P接続はWi-Fi接続と比較して、2018年に発売された12.9インチiPad Pro (第3世代)でレイテンシー(遅延)が平均12msから7msへ、2021年に発売されたWi-Fi6対応の12.9インチiPad Pro (第5世代)でレイテンシーが平均8msから4msまで低下し、約46%画面の転送遅延が改善されたそうです。

　Astropad Studioのレイテンシーの確認は、iPadアプリでは新たに画面左上に追加されたWi-Fi/P2Pアイコンから、Macアプリではメニューの[バイタル]から確認することが可能で、Wi-FiとP2P接続の切り替えも可能になっています。

　Astropad StudioのP2P接続を利用するには、macOS 10.15 CatalinaとiOS 13以降のMacとiPadに、最新のAstropad Studio v5.3 for MacとiPadアプリをインストール必要があり、現在のところWindows PCでは未対応となっています。

　また、昨年11月のAstropad Studio v5.2アップデートでは、最新のiPad Pro (2022モデル)でApple Pencil (第2世代)をiPad上12mmで検出できるApple Pencil Hover機能がサポートされていましたが、

Astropad Studio v5.3では、このHover機能が強化され、ホバリング中にApple Pencilの傾きと角度が検出可能(iPadOS 16.4以降)になっているそうなので、ユーザーの方はチェックしてみてください。

おまけ

　Astropad StudioのP2P接続はワイヤレス接続ではWi-Fi接続よりもレイテンシーが小さく最適ですが、最もレイテンシーが小さく安定しているのはUSBによる接続です。

Astropad Studio v5.3のリリースノート

Introducing Peer-to-Peer networking for Mac

Bypass your router with Peer-to-Peer networking for Mac!
Peer-to-Peer connects your iPad directly and wirelessly to your Mac, reducing latency by 46%.
You can enable Peer-to-Peer from the ‘Connections’ panel in the iPad app Sidebar or via the Connection screen on the Mac
Peer-to-Peer is only available for Mac users (iOS 13 and MacOS 10.15 or later).

New Apple Pencil Hover features!