OracleがWindows 11向けにTPM 2.0をサポートした「VirtualBox v7.0」を正式にリリースしています。詳細は以下から。
Oracleは現地時間2022年10月10日、WindowsやmacOS, Linux対応の仮想化ソフトウェアVirtualBoxのメジャーアップデートとなる「VirtualBox 7.0.0」を正式にリリースしたと発表しています。
New October 10th, 2022
VirtualBox 7.0.0 released!Oracle today released a significant new version of Oracle VM VirtualBox, its high performance, cross-platform virtualization software. Changelog for details.VM VirtualBox – Oracle
VirtualBox 7.0.0の変更点
Oracleは今年08月からVirtualBox 7.0.0のBeta版を公開し開発を続けていましたが、公開されたVirtualBox 7.0.0のリリースノートによると、同バージョンではWindows 11ゲスト向けに仮想TPM 2.0が追加サポートされており、
仮想マシンの完全暗号化(CLIのみ)、Oracle Cloud VMの仮想マシンをVirtual Machine Managerに追加、ローカルVMとして制御出来るようになり、topコマンドやResource Monitorの様に起動の仮想マシンのCPUやRAM使用率、ディスクI/Oなどの情報を表示する「Session Information」も追加されています。
この他、GUI面では無人インストールが統合されたVMウィザード、ユーザーマニュアルを閲覧/検索できる新しいヘルパーウィジェット、実行中のプロセスやエラーレポートにも対応した通知センターなどが追加されています。
また、Mac版では、これまで利用していたOracle独自のカーネル拡張を廃止し、AppleがOS X 10.10 Yosemiteから開発を続けているHypervisorフレームワークが採用され、HypervisorとVmnetフレームワークのみで仮想化が可能になっていますが、現在は内部ネットワーク機能が未実装となっているそうです。
macOS host: Dropped all kernel extensions. VirtualBox relies fully on the hypervisor and vmnet frameworks provided by Apple now. At the moment the implementation lacks “Internal Networking” functionality. This will be provided at a later date.
リリースノートより
Apple Silicon Mac版はDPへ
Oracleは08月にVirtualBox 7.0.0のBeta版を公開した際、Apple Silicon Mac(Arm64)に対応したBeta版も公開していましたが、Apple Silicon Mac版は正式リリースには至らなかったようです。
ただ、OracleはVirtualBox 7.0.0のリリースと同時にArm64 (Apple Silicon M1/M2)ホストに対応したDeveloper Previewが公開されているので、Apple Silicon Macユーザーの方は試してみてください。
macOS host: Providing a Developer Preview package for systems with an Apple silicon CPU. This is unsupported work in progress, and is known to have very modest performance.
リリースノートより
- VM VirtualBox – Oracle
- Changelog – Oracle VM VirtualBox – Oracle
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