Apple M1 Proチップを搭載したMacBook Pro (14インチ, 2021)上に作成したmacOS仮想マシンはApple M1 Macと同程度のベンチマークスコアになっています。詳細は以下から。
Appleは現地時間2021年10月18日にオンラインで開催したスペシャルイベントの中で、M1 Max/M1 Proチップを搭載した「MacBook Pro (14/16インチ, 2021)」を発表しましたが、このMacBook Pro (14インチ, 2021)モデルをお借りできたので、軽くベンチマークをとってみました。
今回お借りしたのはMacBook Pro (14インチ, 2021)の上位モデルとなるApple M1 Pro 10コアCPU/16コアGPU, 16GBユニファイドメモリ, 1TB SSD構成でMacBook Pro (14/16インチ, 2021)のGeekbenchスコアは既に公開されているため、
もう1つ、macOS 12 MontereyからサポートされたmacOS仮想マシンをParallels Desktop v17 for Macを利用してMacBook Pro (14インチ, 2021)上にmacOS 12の仮想マシンを作り、その仮想マシンでもベンチマークを行ってみました。
Apple M1 ProのMacBook ProとmacOS VM
構成
ベンチマークに使用したMacBook Proは以下の通りで、普段テスト用に利用しているMacBook Pro (13インチ, 2020)のベースモデルもmacOS 12 Montereyへアップグレードして同じくホストとゲストOSでベンチマークを実行、仮想マシンはmacOS Montereyホストを完全にサポートした「Parallels Desktop 17 for Mac v 17.1.0」で作成し、ベンチマークアプリには「Geekbench v5.4.2」を使用。
- MacBook Pro (13インチ, 2020)
- Apple M1@3.2GHz (8 cores), 8GB RAM, 8 Cores GPU
- MacBook Pro (14インチ, 2020)
- Apple M1 Pro@3.2GHz (10 cores), 16GB RAM, 16 Cores GPU
ベンチマーク結果
MacBook Pro (13インチ, 2020)
MacBook Pro (13インチ, 2020)でのVMベンチマークは、以前Windows 10 on ARMでMulti-Coreスコアは2 Cores設定でApple M1チップの約38%、4 Cores設定で約66%となり、2 Cores設定でもSurface Pro X (Microsoft SQ2)と同程度(92%)のスコアとなっていましたが、
macOS 12 VM on Apple M1ではより優秀で、ホストのMacBook Pro (13インチ, 2020)がSingle-Core 1745, Multi-Core 7634に対し、ゲストのmacOS 12ではSingle-Coreが1721, Multi-Coreが5886とホストの78%程度のパフォーマンスを発揮できていました。

MacBook Pro (13インチ, 2020)とParallels Desktop 17 for Macを用いたmacOS 12 VMのGeekbenchスコア
MacBook Pro (14インチ, 2021)
次に、MacBook Pro (14インチ, 2021)でのベンチマークですが、前述の通りApple M1 Proチップ搭載のMacBook ProのMulti-Coreスコアが12,500程度だったので、macOS 12 VM on Apple M1の例から12,500の78%の9,750前後のスコアを見込んでいたものの、
macOS 12 VM on Apple M1 ProのSingle-Coreスコアは減少せず1745だったものの、Multi-Coreスコアはホストの6割程度(7524)に収まりました。

MacBook Pro (14インチ, 2020)とParallels Desktop 17 for Macを用いたmacOS 12 VMのGeekbenchスコア
macOS 12 VMがApple M1 Proの性能をApple M1より引き出せなかった原因は不明ですが、それでも、Apple M1 Proチップ搭載のMacBook Pro (14インチ, 2021)でのmacOS 12 VMは、Apple M1チップ搭載のMacBook Pro (13インチ, 2020)とほぼ同じCPUパフォーマンスで利用することが可能だったため、Apple M1 MaxチップではApple M1 MacやIntel Core i9-9980HK搭載のMacBook Pro (16インチ, Late 2019)を上回る仮想マシンが作成できると思われます。
また、グラフィックスベンチマーク(Compute Benchmark)については今後廃止予定のOpenCLは実行できなかったものの、Metalベンチマークはホスト側とほぼ同じスコア(96%前後)となっていたので、Apple M1 Pro/Maxチップ搭載のMacではパフォーマンスの高い開発/テスト環境が構築できそうです。
- Parallels® Desktop 17 for Mac – Parallels
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コメント
M1のParallelsでmacOS VM作ってみたけどメモリは2GB固定で変更できないようだった。
またサスペンド、全画面化できない。ホストと共有もできない。
Toolsがインストールできるみたいだけど、まだまだ不完全。
スノレパ動くようになったら起こして