macOS 11.3 Big SurでApple M1チップ搭載のMacBook Air/Proがハイバネーションに対応しています。詳細は以下から。
Appleが日本時間2021年04月27日にリリースした「macOS 11.3 Big Sur Build 20E232」では、紛失防止タグAirTagのサポートや、Apple M1チップ上でネイティブ動作するiPhone/iPad用ゲームアプリの操作性が向上していますが、同バージョンではApple M1チップを搭載したMacBook Air/Proでも「ハイバネーション」がサポートされたそうなので試してみました。
M1チップを搭載したMac
- ハイバネーションに対応
macOS 11.3 Big Surのリリースノートより抜粋
まず、デバイス電源管理コマンド”pmset”で確認するとmacOS 11.2.x以前は確認できなかった「hibernatemode」が追加されており、デフォルト値は”3″の「セーフスリープ(Safe Sleep)」で、hibernatefileは“/var/vm/sleepimage”に指定されています。
一部のMacノートブックコンピュータは、「セーフスリープ」という機能を備えています。セーフスリープでは、Macがスリープ状態になるたびに、開いているアプリケーションや書類など、Macの現在の状態が保存されます。これにより、バッテリーの電力がなくなったり、バッテリーを交換したりした場合など、スリープ中にMacが完全にシステム終了したときでも、情報が失われるのを回避することができます。
Macのセーフスリープとは – Apple サポート
macOSのハイバネーションモードはスリープ状態に入る前にメモリの内容をストレージに退避しないスリープ(“0”)と、スリープ状態でもバッテリー残量がありメモリが通電されている限りはメモリを使用し、バッテリー残量が無くなる直前にメモリの内容をストレージに退避させるセーフスリープ(“3”)、バッテリー残量に関わらずスリープ前にメモリの内容をストレージに退避させるディープスリープ(“25”)があり、
それぞれバッテリー駆動時間と復帰にかかる時間が違うため、どのオプションが最適かはシステムとユーザーによりますが、macOS 11.3 Big SurへアップデートしたApple M1チップ搭載のMacBook Air/Proではセーフスリープが有効になっているため、
スリープした状態でバッテリーを完全に使い果たしても、再びMacBook Air/Porを給電するとプログレスバーが現れ、スリープ前にストレージに保存されたメモリの内容が復元され、アプリやドキュメントがスリープ前の状態で復帰されるようになっています。
おまけ
ちなみに、ハイバネーションのサポートを検証するのに一番苦労したのは、Wi-Fiを利用したネットブラウジングでも最大17時間、ビデオ再生では最大20時間という、MacBook史上もっともバッテリー駆動時間の長いMacBook Pro (M1, 13-inch, 2020)のバッテリーをどうやって0%にするかで、
今回はMacBook Proのディスプレイ輝度を最大にし、opensslコマンドで論理コア全てに負荷をかけることで約5~6時間ほどでバッテリーを消費できたので、検証されたい方は試してみてください。
openssl speed -multi `getconf _NPROCESSORS_ONLN`
- Macのセーフスリープとは – Apple サポート
コメント
ハイバネーションの詳細助かります。他のサイトではほぼ触れられてなかったので
ちゃんと検証してて草
バッテリーの大きさが邪魔になる場合もあるのね
バッテリ消費、USBに何かつないで負荷をかけるのはどうでしょう? PD対応のモバイルバッテリを充電させたりとか。5V 500mAで出力させると2.5Whなので、2割くらいは早くバッテリを減らせそう。