Intelの第10世代Coreプロセッサを搭載したMacBook Pro (13-inch, 2020)のCPUベンチマークのまとめです。詳細は以下から。
Appleは現地時間2020年05月04日、全てのモデルでMagic Keybordを採用し、Intelの第10世代Coreプロセッサや最大32GBのメモリを搭載可能な「MacBook Pro (13-inch, 2020)」を発売しましたが、同モデルのレビューと共にベンチマークスコアが掲載され始めたのでまとめました。
CPUとベンチマーク
CPU
Appleからレビュー用のMacBook Pro (13-inch, 2020)を受け取ったSix ColorsやRedditユーザーのGeekbenchによると、AppleはMacBook Air (Retina, 13-inch, 2020)同様、MacBook Pro (13-inch, 2020)の上位モデルとなるFour Thunderbolt 3モデルに「i5-1038NG7」、「i7-1068NG7」というIntelのロードマップにないSKUを採用しており、
cTDPでのチューニングではないため詳細は不明ですが、Appleが公開したスペックによるとベースクロックやTurbo Boost、L3キャッシュなどは以下の通りで、下位モデルのTwo Thunderbolt 3モデルは2019年モデルのSKUをそのまま採用しています。
MacBook Pro | Gen | Model | Core Thread数 |
Base Turbo Boost |
L3 Cache | TDP | リンク |
---|---|---|---|---|---|---|---|
MBP 13-inch, 2019 Four TB 3モデル |
Coffee Lake (第8世代) |
i5-8279U | 4/8 | 2.4GHz 4.1GHz |
6MB | 28W | Ark.Intel |
i7-8569U | 2.8GHz 4.7GHz |
8MB | Ark.Intel | ||||
MBP 13-inch, 2019/2020 Two TB 3モデル |
Coffee Lake (第8世代) |
i5-8257U | 4/8 | 1.4GHz TB3.9GHz |
6MB | 15W | Ark.Intel |
i7-8557U | 1.7GHz TB4.5GHz |
Ark.Intel | |||||
MBP 13-inch, 2020 Four TB 3モデル |
Ice Lake (第10世代) |
i5-1038NG7 | 4/8 | 2.0GHz TB3.8GHz |
6MB | 不明 | 不明 |
i7-1068NG7 | 2.3GHz TB4.1GHz |
8MB | 不明 | 不明 |
ベンチマーク
MacBook Pro (13-inch, 2020)のベンチマークスコアはFour Thunderbolt 3モデルの「i5-1038NG7」をSix Colorsのスコア、CTOモデルの「i7-1068NG7」をRedditユーザーが投稿したものをベースに、Geekbench Browserに投稿された他のスコア2つを加えて平均値でプロットすると以下の通りになり、
MacBook Pro (16-inch, 2019)やMacBook Pro (15-inch, 2019)モデルには及びませんが、前モデルと比較するとMulti-Coreスコアは約1.2倍で、Appleがベンチマークに用いたベースラインとなるMacBook Pro (13-inch, 2017)のデュアルコア・モデルと比較すると約2.3倍となっていることから、MATLABやLogic Pro Xなど特定のアプリではAppleのプレスリリースの通り最大2.8倍のパフォーマンスを発揮できそうです。
さらに処理能力が向上
13インチMacBook Proのラインナップでは新たに、Turbo Boost使用時に最大4.1GHzで稼働する第10世代のIntel Coreプロセッサまで搭載できるようになりました。デュアルコアプロセッサ搭載の13インチMacBook Proからアップグレードした場合、新モデルの処理能力が最大2.8倍に達するのを体感していただけます。Apple、13インチMacBook Proをアップデートして Magic Keyboardと2倍のストレージを搭載 – Apple (日本)
おまけ
また、今回利用されたGeekbench 5のスコア(演算やAR、ML)だけで見れば、MacBook Pro (13-inch, 2020)のスコアは、AppleのiOS用SoCで現在最高スコアを出しているiPad Pro (2020)に搭載された「A12Z Bionic」とほぼ同じなので、アーキテクチャや利用できるアプリがあるかどうかは別として、ARM版MacBook Proが出ても、現在のMacBook Proと同等かそれ以上の演算性能は得られると思われます。
- Home – Geekbench Browser
- i7 MBP 2020 Ice Lake benchmark – Reddit
- 13-inch MacBook Pro (2020) review: Two laptops, one keyboard – Six Colors
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