AirPodsのオーディオ・レイテンシーは第2世代とProで大きく改善され、AirPods Proは第1世代AirPodsの半分程度になったそうです。詳細は以下から。
Appleが2016年10月に3.5mmヘッドホンジャックを廃止したiPhone 7向けに発売したワイヤレスイヤホン「AirPods (第1世代)」は、オーディオ・レイテンシー(遅延)が大きく、iPhone 7に付属しているLightning to 3.5mmオーディオ・アダプタと比較して約3倍の250 ~ 290msと、いわゆる音楽ゲームやリズムゲームを行うには不向きでした。
その後、Appleが2019年10月に発売を開始した「AirPods Pro」では加速度や光学センサー、感圧センサーに加え、10個のオーディオコアを搭載したH1ベースのSiP(System in Package)を採用したことで、そのレイテンシーが低くなったと発表されていましたが、
H1はオーディオ処理のレイテンシーが極めて低いため、リアルタイムのノイズキャンセリングが可能になり、アダプティブテクノロジーを使って上質なサウンドを作り出します。
プレスリリースより
そのレイテンシーの改善を「Tapt」などのiOS向けリズムパズルゲームを開発しているアイルランドのStephen Coyleさんが検証しデータを公開しています。
AirPodsとAirPods Pro
StephenさんはAirPodsなどのレイテンシーを測定するために、iOS 13搭載のiPad Pro (2018)とApple Pencilを使ってiPad Proのスクリーンタップやキーボードタップした瞬間と、ガンマイクで集音したワイヤレスヘッドホンやヘッドセットからの音の差を測定。
Looking to the AirPods first, there’s a very encouraging trend occurring. They drop from 274ms to 178ms going from the first to second generation, and the AirPods Pro take it down even further, to 144ms. While a 130ms reduction may not seem like a lot, the perceptual difference from this makes the AirPods Pro tantalisingly close to seamless.
AirPods Pro Bluetooth Latency – stephencoyle.net
90bpmのメトロノームを比較対象としてレイテンシーを測定したところ、第1世代AirPodsは3年前の計測結果と同じ約274ms(ミリ秒)だったのに対し、第2世代AirPodsは178ms、AirPods Proに関しては144msと第1世代AirPodsから130msも遅延が解消されていたそうです。
アプリのサウンドイベントとiPadのスピーカーから直接再生された音のレイテンシーが69msだったため、まだ音楽/リズムゲームやLogic Proなどを使う場合はBuild-InスピーカーやUSB-C/Lightningイヤホンを接続したほうがいいと思いますが、AirPods Proのレイテンシーは第1世代AirPodsの約半分となっているので、まだ第1世代AirPodsを利用されている方はApple Storeなどで聴き比べてみてください。
- AirPods Pro – Apple(日本)
- AirPods Pro Bluetooth Latency – stephencoyle.net
コメント
130msはaac理論値の最小なんだけどそれでもレイテンシーは大きいんだよね
動画見る程度ならまず気にならないだろうけど
apt-xなら70ms
人間の耳は30msくらいからレイテンシー感じちゃうからソフトシンセシンセとかでシビアに使いたい人は素直に有線