BroadcomのWi-Fiチップで任意のコードが実行されてしまう可能性のあるBroadpwn脆弱性はEl Capitan以下では修正されていないようです。詳細は以下から。
Appleは現地時間2017年07月19日、Appleデバイス向けに「macOS Sierra 10.12.6」や「iOS 10.3.3」アップデートなどの提供を開始しましたが、これらのアップデートで修正されるBroadcomのWi-Fiチップ上で任意のコードが実行されてしまう可能性のある脆弱性、通称”Broadpwn”はEl Capitan以前のOS Xのセキュリティ・アップデートでは修正されていないようです。
Confirmed after checking El Capitan and Yosemite 2017-003 updaters: 10.11 and 10.10 do not get the #broadpwn patch. No kext version changes.
— Pepijn Bruienne (@bruienne) 2017年7月19日
Wi-Fi
- Available for: macOS Sierra 10.12.5
- Impact: An attacker within range may be able to execute arbitrary code on the Wi-Fi chip
- Description: A memory corruption issue was addressed with improved memory handling.
- CVE-2017-9417: Nitay Artenstein of Exodus Intelligence
Duo SecurityのPepijn BruienneさんやJamfメンバーによると、macOS Sierraでは10.12.5から10.12.6へのアップデートで7.21.171.126.1a2から130.1a1へとアップデートされているBroadcom Wi-FiチップのファームウェアがEl Capitan以下には適用されておらず、Broadpwnが修正されていないようです。
macOS Sierra 10.12.5 : Broadcom BCM43xx 1.0 (7.21.171.126.1a2) macOS Sierra 10.12.6 : Broadcom BCM43xx 1.0 (7.21.171.130.1a1)
Appleは過去2世代のmacOS/OS Xへセキュリティ・アップデートを提供しサポートしているため、OS X El Capitanは今後パッチが提供される可能性がありますが、OS X Yosemiteは今年の秋でサポートが終了されるため、このままBroadpwnが修正されない場合はSierraなどへアップデートするか、怪しいWi-Fiなどに注意する必要がありそうです。
コメント
broadcomは名前こそ有名だが、故障解析を渋るからプロ向け機器では使いたくない。