GPG Tools、macOS 14.0 SonomaではMail Extensions APIに重要な機能が欠けており、レガシーなGPG Mailプラグインで提供できた機能が実装できないとしてSonomaへのアップグレードを控えるよう通知しています。詳細は以下から。
Appleは2021年06月に開催したWWDC21で、Appleのメールアプリ用の機能拡張(Mail Extensions)を開発し、Mac App Storeを通して配布できる「MailKit」フレームワークを発表し、macOS 12 Montereyから提供を開始する一方、
Appleが現地時間2023年09月26日にリリースした「macOS 14 Sonoma」では、20年間利用されてきたレガシーなApple Mail pluginsが廃止されたため、Apple Mail用プラグインを開発してきた企業や開発者はMailKitフレームワークを利用したMail Extensionsの開発が必要になっていましたが、
AppleのメールアプリでOpenPGPによる暗号化を可能にするプラグイン「GPG Mail (GPG Suite)」を開発するGPG Toolsは、Appleが公開したmacOS 14.0 SonomaのMail Extensions APIでは、GPG Mailを開発する上で重要な機能が欠けているため、ユーザーに対し初期のmacOS Sonomaへのアップグレードを控えるよう通知しています。
Apple has dropped support for macOS Mail plugins, such as GPG Mail, in macOS Sonoma. If you rely on our OpenPGP integration for your daily work, please refrain from upgrading to macOS Sonoma at this time.
macOS Sonoma + GPG Mail – GPG Tools
GPG Toolsによると、現在のMail Extensions APIではメッセージ全体が機能拡張に渡されるとは限らず、暗号化されたメッセージを作成する処理が不可能であり、暗号化されたドラフトや、署名および暗号化ボタンのデフォルト化など、これまで提供してきた4つの主な機能が欠けるため、Sonomaのメールアプリ用にGPG Mailを開発できないそうです。
ただ、Appleは今後Sonomaの最初のマイナーアップデート(macOS 14.1?)で、これらの機能を可能にするAPIを追加する計画のようで、APIが追加されればGPG Mailメールプラグインに替わる新しいメール機能拡張を提供できるようになるだろうとコメントしています。
Instead we plan to launch the first version of GPG Mail as Mail Extension with the first minor update for macOS Sonoma […], as Apple plans to add some of the missing functionality in that release. Until the first minor update of macOS Sonoma is released, we strongly urge you to refrain from upgrading to macOS Sonoma if you rely on GPG Mail for your daily work.
macOS Sonoma + GPG Mail – GPG Tools
- macOS Sonoma + GPG Mail – GPG Tools
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