Touch IDを利用したWindows VMへのサインインや次期macOS 14 Sonomaをサポートする「Parallels Desktop v19 for Mac」がリリースされています。詳細は以下から。
Alludo(旧Corel)傘下のParallels International GmbH.は現地時間2023年08月21日、Intel/Apple Silicon Mac上でWindowsやLinux, Unix仮想マシンを作成出来る最新の仮想化ソフトウェア「Parallels Desktop v19.0.0 for Mac」を新たにリリースしたと発表しています。
We are super excited to announce the next round of innovations with Parallels Desktop 19 for Mac.Parallels Desktop has become a catalyst for productivity and software development, enabling Mac users to leverage the strengths of multiple operating systems without compromise.
What’s new in Parallels Desktop 19 – Parallels
Parallels Desktop v19 for Macの新機能
新しいアイコン
Parallels Desktop v19 for Macでは、既にMac App Store版で変更されていた通り、アプリケーションアイコンがAppleがmacOS 11 Big Sur以降のアイコンの新しいデザインガイドライン(デザインテンプレート)に沿ったアイコンとなり、
アイコン内のMacはiMacから最も多くのユーザーが利用しているMacBookシリーズに変更され、複数のOSを同時に起動するという並列のメタファー(赤い線)はサードパーティOSやソフトウェアをバックグラウンドで実行できるようになっていることからMacBookの後ろへ移動、左上隅にはParallels製品をつなぐキーチェーンがデザインされています。
Touch ID for Windows Sign-in
Parallels Desktopで作成したWindows 10または11でPINまたはパスワード保護している場合、Parallels Desktop v19 for Macへアップデート後、Windows VMへサインインすると資格情報を利用するかを求められ、承認すればMacBookやMagic Keyboardに搭載されているTouch IDを利用し、Windows VMへワンタッチでサインインすることが可能になります。
OpenGL
また、Parallels Desktop v19 for MacではWindows VMでOpenGL 4.1がサポートされ、VariCAD、Deswik.CAD、Vectorworks Vision 2023など多くのCADソフトが実行できるようになった他、地理情報を可視化するAcrGIS Proも利用可能となっているそうです。
Apple Silicon Mac
AppleはArm64アーキテクチャであるApple Silicon MacをサポートしたmacOS 11 Big Sur以降、サードパーティ仮想化ソフトウェアに対し、Virtualizationフレームワークを提供しParallelsやVMware、Oracle(VirtualBox)がこのフレームワークを採用しているため、現在のところ各社Virtualizationフレームワークで提供されていない新機能を提供することが難しくなっていますが、Parallels Desktop v19 for MacではAppleのMagic Trackpadによる2本指のスクロールやズームなどをmacOS VMで利用できるようになっている他、
インストールアシスタントとCLIでmacOSのIPSWイメージを利用したmacOS VMの作成、macOS VMのリスタートやシャットダウン、ポーズ/レジューム、企業向けのMass Deployment、そしてmacOS 14 SonomaではVirtualizationフレームワークのアップデートによりディスプレイのリサイズ、Pro EditionではAmazon EC2 Macインスタンスでホストする場合に、SSHまたはRDP経由でmacOS VMにアクセスすることが可能になるそうです。
Linux
Parallels Desktopでは、UbuntuやFedora, Debianなど数多くのLinux/Unixディストリビューションをサポートしていますが、Parallels Desktop v19 for Macでは、Ubuntu 22.04.2やFedora 38, Debian 12, CentOS 9など最新のディストリビューションがインストールアシスタントでサポートされ、Apple Silicon MacではARM版CentOS 9 Streamもサポートされています。
Pro/Business Edition
Parallels Desktop v19 for Macでは、この他、Business EditionでMicrosoft Intuneがサポートされ、Pro/Business Edition以降ではApple Silicon Mac上でRosetta 2 for Linuxを利用し、x86 Dockerコンテナを実行したいユーザー向けに新しいUbuntu Linux Arm VM (with x86_64 emulation)が提供され、ARM版Linux VMでx86_64 DockerコンテナやMicrosoft SQL Serverが実行可能になっています。
システム要件
Parallels Desktop v19 for MacではホストOSのシステム要件が大幅にアップデートされ、これまで利用できていたmacOS 10.14 MojaveおよびmacOS 10.15 Catalina、macOS 11 Big Surがシステム要件から外れ、最小システム要件がmacOS 12 Montereyとなり、Intel MacでのゲストOSもWindows 2000やXP、Vista、8、8.1がサポート対象外となりました。
価格
Parallels Desktop v19 for Macはv18と同じくStandardとPro, Business Editionに分かれ、サブスクリプション/ライセンス価格もStandard Editionが年額10,400円となっており、14日間利用可能なトライアル版も公開されているので、興味のある方はトライアル版を利用してみてください。
Edition | 新規 | 一括支払い |
---|---|---|
Standard | 10,400円/年 | 12,700円 |
Pro | 11,700円/年 | – |
Business | 14,700円/年 | – |
PV
- What’s new in Parallels Desktop 19 – Parallels
- Parallels Desktop 19 for Mac リリースノート – Parallels
- Parallels Desktop for Mac Mac で Windows を動かせます – Parallels
コメント
古いOSをサポート対象外にするソフトに対し、年払いの無限支払いは嫌だなあ。
仮想PCは古いOSを使う目的で買っている部分もあるし。
今回のアップデートもMojave対応だったので、使用しているmacpro5.1対応になりホッとしています。
早速アップデートしてみたのですが、性能的には殆ど変わっていない感じですね。
ただ、いつもの事ですがメジャーアップデートの際は大抵バグか出てきます。
今回は「フルスクリーン」→「ゲーム用フルスクリーンに最適化」を今まで使っていましたが、バージョンアップ後設定が有効状態ですが無効になっていました。
メーカーの仕様をよく読んだらMojaveはサポートから外されていました。
macpro5.1はとうとう外された様です。
ただ、macpro5.1でOCLPを使ったMonterey環境では使用可能でした。