AppleはmacOS 14 SonomaでPostScriptとEPSファイルをPDFフォーマットへ変換する機能を削除したそうです。詳細は以下から。
Appleは2022年10月にリリースしたmacOS 13 Venturaで、macOSデフォルトのPDFリーダーであるプレビューアプリ(Preview.app)からAdobeが開発した印刷用のページ記述言語「PostScript(.ps)」と「Encapsulated PostScript(.eps)」表示/PDF変換機能のサポートを終了し、
プレビューアプリでPostScriptファイルやEncapsulated PostScriptファイルを表示/変換していたユーザーに対し、サードパーティ製アプリの使用を呼びかけていましたが、WWDC23で発表された「macOS 14 Sonoma」では、この関係がさらに一歩進み、プレビューアプリだけでなくmacOSシステム全体でPS/EPSファイルをPDFへ変換する機能そのものが廃止されるようです。
macOS Monterey 以前では、Mac に付属しているプレビュー App が PostScript (.ps) ファイルや Encapsulated PostScript (.eps) ファイルに対応しています。macOS Ventura 以降では、プレビューはこれらのファイルに対応しなくなります。.ps ファイルや .eps ファイルの表示と変換に対応したほかの App を App Store やその他の場所から入手できます。
Mac で.ps ファイルや .eps ファイルを表示する – Apple
macOS 14 SonomaとPS/EPS
Appleが開発者向けに公開したmacOS 14 Sonoma Betaのリリースノートによると、AppleはmacOSからPS/EPSファイルをPDFフォーマットへ変換する機能を削除したそうで、これによりCoreGraphicsやImageIO, NSEPSImageRep, (PSプリントキュー以外からのPSファイルで)PMPrinterPrintWithFileなどのフレームワークがエラーを返す/影響を受けるそうです。
macOS has removed the functionality for converting PostScript and EPS files to PDF format. As a result, CoreGraphics’ CGPSConverter returns an error when invoked, ImageIO no longer converts EPS files, NSEPSImageRep does not display EPS files, and PMPrinterPrintWithFile does not accept a PostScript file for non-PostScript print queues. (110019863)
macOS Sonoma 14 Beta Release Notes – Apple Developer
Sonomaは現在Beta版段階ですが、この機能の廃止に関連し、これらのフレームワークを利用していと思われるAdobe Acrobat ProやStandard, ReaderなどAdobe製アプリでPDFドキュメントを印刷できない不具合が発生しており、Adobeは現在この問題にを解決する方向で動いているものの、SonomaでBetaテストを行っているユーザーに対し、AcrobatでPDFファイルを印刷する場合には、PDFファイルを「画像として印刷」という回避策を提案しているので、Acrobatユーザーや印刷関連の仕事をされている方は注意してください。
- macOS Sonoma 14 Beta Release Notes – Apple Developer
- Macで.psファイルや.epsファイルを表示する – Apple
- Fix PDF printing issues for your Adobe apps in macOS 14 beta – Adobe
コメント
AppleがPDF切ったら、DTPユーザーがWinへ流れるんですけど。
単にPS/EPSのサポートを終了するだけ。PDF自体はサポートされる。