macOS 13 VenturaやiOS 16では、Touch IDやFace IDの生体認証を利用したパスワードレスサインイン「パスキー」が利用可能になります。詳細は以下から。
Appleは昨年06月に開催したWWDC21で、MacやiPhoneに搭載されているTouch IDやFace IDの生体認証技術とWebAuthnを利用し、パスワードなしにWebサイトやアプリにサインインできる「パスキー (Passkeys)」と、パスキーをAppelデバイス間で同期する「Passkeys in iCloud Keychain」のプレビューを公開しましたが、
WWDC22の基調講演やPlatforms State of the Unionによると、次期macOS 13 VenturaやiOS 16、Safari 16では、このパスキーが正式に利用可能になるそうです。
パスキーは生体認証にTouch IDまたはFace IDを使用し、安全なサインインをシンプルにします。そしてiCloudキーチェーンを使ってエンドツーエンドの暗号化を行いながらMac、iPhone、iPadそしてApple TVの間で同期します。
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パスキー
WWDC21でも発表されたとおり、Appleは現在macOSやiOS、Safariでパスワード認証やSMSやTOTPによる2段階認証をサポートしているものの、これらの認証方式にはブルートフォース攻撃やフィッシング、データ漏洩など複数のリスクがあるため、
Appleは、そのような認証方式を完全に置き換える新しい認証方式としてパスキーを開発しており、MacやiPhoneなどのAppleデバイスに搭載されているTouch IDやFace IDの生体認証を利用するため、セキュリティキーのような追加投資は必要なく、
アプリ内でも利用可能で、かつ、MicrosoftやGoogleなどのプラットフォーマーやFIDO Allianceの業界団体と協力して、異なるプラットフォームでもサインインできるよう開発されているそうです。
パスキーの使い方
次期macOS 13 VenturaやiOS 16、Safari 16などで、パスキーを利用しパスワードレス・サインインを行うには、まず、アカウント作成画面でユーザー名を入力、その後パスワードするのではなく、Touch IDやFace IDを利用してパスキーをiCloudに保存するだけで、
パスキーはEnd-to-Endで同じApple IDを利用しているMacやiPhone、iPad、Apple TVと同期され、生体認証技術を搭載した全てのAppleデバイスでパスワードレス・サインインが利用可能になり、Webベースならば、OSやハードが異なっていてもiPhoneでQRコードを撮影し、Touch ID/Face IDを利用することで簡単にサインインすることが可能になります。
また、次期macOS 13 VenturaやiOS 16、Safari 16では、ユーザーはパスキーを利用せずに、これまで通りパスワード認証を行ったり、パスキーからパスワードに切り替えることも可能で、開発者はパスワードとSign In Apple、パスキーの好きな認証方式をユーザーに選択させることが可能になるそうなので、興味のある方は「Meet passkeys」のセッションをチェックしてみてください。
- Meet passkeys – Apple Developer
- Platforms State of the Union – Apple Developer
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