Macのストレージを最適化するmacOS Sierraの新機能「Optimized Storage」で影響を受けるファイルをまとめてみました。詳細は以下から。
AppleのSVP Craig Federighi氏は昨日のWWDC 2016の基調講演の中で、macOS SierraにはMacのストレージを最適化する「Optimized Storage」という機能が備わっており、
Storage space maxed out? No problem. macOS Sierra can help make more room by automatically storing rarely used files in the cloud and keeping them available on demand. It can also help you find and remove old files you no longer use.
「古いファイルをクラウドに保存し、必要のないファイルを削除することで新しいファイル用のスペースを作る」と説明し、次のスライドので以下のファイルをiCloudへ移行または自動的に削除すると説明しています。
Optimized Storageで影響を受けるファイル
iCloudへアップデートされるファイル
- 古いファイル
- 古いJPEGファイル(Old JPEGs)
- 古いPNGファイル(Old PNGs)
- 古いRAWファイル(Old RAW files)
- 古いスクリーンショットファイル(Old screenshots)
- 古いテキストファイル(Old text files)
- 古い文章作成アプリのドキュメント(Old word processing documents)
- 古いドキュメント(Old documents)
- 古いスプレッドシート(Old spreadsheets)
- 古いクリッピングファイル(Old clippings)
- 古いホームビデオ(Old home videos)
- 古いプレゼンテーションファイル(Old presentations)
- 古いメールの添付ファイル(Old Mail attachments)
- 古いイラスト(Old illustrations)
- 利用していないファイル
- 利用していないiTunes Uコース(iTunes U courses you’re not using)
- 利用していないMacAppStoreのアプリ(Mac App Store apps you’re not using)
- 利用していない言語ファイル(Languages you’re not using)
- 利用していないフォント(Fonts you’re not using)
- 利用していない辞書(Dictionaries you’re not using)
- 聞いていないiTunesの曲(iTunes songs you don’t listen to)
- 利用し終わったファイル
- 読み終わったePub Book(ePub books you’ve read)
- 読み終わったiBooks内の本(Books in iBooks you’ve read)
- 視聴したiTunes TV番組(Viewed iTunes TV shows)
- 再生し終わったiTunesのPodcast(Played iTunes podcasts)
- 既に見終わったiTunes内の映画(Movies in iTunes you’ve watched)
- その他
- フル解像度の写真(Full-resolution photos)
- システムの取扱ビデオ(Instructional system videos)
削除されるファイルファイル
- 非アクティブなファイル
- 非アクティブなiTunesのダウンロード(iTunes inactive downloads)
- 非アクティブなiBooksのダウンロード(iBooks inactive downloads)
- 非アクティブなMac App Storeのダウンロード(Mac App Store inactive downloads)
- 非アクティブなコンフィギュレータダウンロード(Configurator inactive downloads)
- キャッシュ/一時ファイル
- キャッシュされたiBooksのアニメーション(Cached iBooks animations)
- キャッシュされたマップのタイル(Cached Map tiles)
- キャッシュされたiBooksのカバー(Cached iBooks covers)
- Xcodeのキャッシュ(Xcode caches)
- SafariのWebキャッシュ(Safari web caches)
- Quick Lookのサムネイル(Quick Look thumbnails)
- Apple Musicのプレイバックキャッシュ(Apple Music playback caches)
- 孤立したiTunesのデータベースの一時ファイル(iTunes orphaned database temporary files)
- ログファイル
- イベント・ログ(Event logs)
- ダンプしたログファイル(State dump logs)
- 故障・エラーログ(Fault and error logs)
- 永続的ログ(Persistent logs)
- TTLのログファイル(TTL log files)
- OSやバックアップ
- 以前のOS Xのインストーラー(Previous OS X installers)
- iTunesのIPSWファイル(iTunes IPSW files)
- 古いiPhoneのバックアップ(Old iPhone backups)
- iOSのコンフィギュレータファイル(Configurator iOS files)
- その他
- 冗長なメールデータ(Redundant Mail data)
- 捨てられてから30日経過したファイル(Trash after 30 days)
- アーカイブされたSafariのリーディングリスト(Archived Safari Reading List)
主に古いファイルや利用し終わったファイルがiCloud Drive上へ保存され、キャッシュやログファイルを削除するように設計されているようで、AppleはOptimized Storageを搭載するにあたり[このMacについて] > [ストレージ]タブに新しいオプションとシンプルなユーザーインターフェースをもったウィンドウ追加し、
一部はオプトイン方式で操作できる事を示していましたが、中にはOS XのインストーラーやIPSW, iPhoneのバックアップファイルなどが含まれおり、iCloudのストレージも無料プランが5GBまでのため、
Optimized Mac storage: I'm scared. Hold me.
— John Siracusa (@siracusa) 2016年6月13日
How is Apple doing that Optimized Storage stuff with the current iCloud Storage tiers? Cant’t fit a Mac in 5GB free storage.
— PF (@Razzo) 2016年6月14日
基調講演内で示されていた20GBの空き容量が150GBになったという例を実現するには、それなりのリスクとコストが必要のようです。
容量 | iCloud ストレージ(月額) |
Dropbox(月額) |
---|---|---|
5GB | 無料 | 無料(2GB) |
50GB | 0.99ドル(130円) | – |
200GB | 2.99ドル(400円) | – |
1TB | 9.99ドル(1300円) | 9.99ドル(1200円) |
コメント
削除リストだけでも価値あるから別にいいわ。
ipswとか野糞のごとく置いていくから本当に意味不明だったし。
Clean My Macを使っているんだけど、この機能があればいらなくなるのかな〜?
アップデート?アップロード?
バックアップちゃんと取れるのかが心配
>ipswとか野糞のごとく置いていく
iOSの同期のために母艦が圧迫されまくる仕組みこそが害悪に思えるんだ・・・